NY外為市場=ユーロ/ドル下落、経済指標の格差反映

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[ニューヨーク 23日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では、ユーロが対ドルで下落した。9月のユーロ圏の購買担当者景気指数(PMI)が予想以上に悪化した一方、米国の総合PMIはほぼ横ばいだったことを反映した。

S&Pグローバルがまとめた9月のユーロ圏のPMI速報値は48.9と、8月の51.0から悪化し、2月以来初めて50を下回った。ロイターがまとめた市場予想は50.5だった。 一方、9月の米国の総合PMI速報値は54.4と、8月の54.6からほぼ横ばいとなった。

ユーロ圏のPMIが軟調だったことで、欧州中央銀行(ECB)が年内に一段の利下げを実施するとの見方が裏付けられた。市場では現在、約77%の確率でECBが10月の理事会で少なくとも0.25%ポイントの利下げを決定するとの見方が織り込まれている。

米連邦準備理事会(FRB)は17─18日の会合で0.50%ポイントの利下げを決定。この日はFRB当局者から、0.50%ポイントの大幅利下げは経済の健全なバランスを維持することが目的だったという発言が相次いだ。 

シンプリファイ・アセット・マネジメント(ニューヨーク)のポートフォリオ・マネジャー兼チーフストラテジスト、マイケル・グリーン氏は「金利見通しに注目している」とし、「FRBは利下げに関して比較的積極姿勢を取るとの予想が大勢になっている」と述べた。

主要6通貨に対するドル指数は0.05%高の100.83。一時は101.23まで上昇した。

ユーロ/ドルは0.39%安の1.112ドル。

英ポンド/ドルは0.2%高の1.3345ドル。一時は2022年3月3日以来の高値となる1.33595ドルを付けた。イングランド銀行(英中央銀行)は19日、政策金利を5.0%に据え置くと決定した。 

ドルは対円で0.37%安の143.38円。

今週はスイス国立銀行(中央銀行)とスウェーデン国立銀行(中央銀行が政策決定会合を開く。    

ドル/円 NY終値 143.60/143.62

始値 143.37

高値 144.34

安値 143.17

ユーロ/ドル NY終値 1.1112/1.1113

始値 1.1112

高値 1.1143

安値 1.1109