イスラエル軍は23日、レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラの拠点を標的に大規模な空爆を行い、これまでに356人が死亡したということです。

レバノンで23日、南部を中心にイスラエル軍による激しい空爆がありました。保健省によりますと、これまでに24人の子どもを含む356人が死亡し、1246人がけがをしたとということです。

ロイター通信によりますと、レバノンでは過去数十年で最悪の死者数となりました。

イスラエルメディアによりますと、イスラエル軍は、ヒズボラが兵器を隠している建物などを標的に、1100か所以上を空爆。さらに、数百の拠点に対して、新たな攻撃を行うとしていて、今後、被害が拡大するものとみられます。

イスラエルのガラント国防相は、「何万発ものロケット弾と精密兵器を破壊した。ヒズボラが20年かけて築き上げたものだ」と成果を強調しました。

また、イスラエル軍は、首都ベイルート郊外も攻撃。ロイター通信は、ヒズボラの幹部を標的にしたものだと伝えています。

一方、イスラエルメディアは、ヒズボラが23日、イスラエルに向けロケット弾およそ200発を発射したと報じています。パレスチナ自治区ガザ地区で戦闘が始まって来月で1年となるなか、今回の大規模な攻撃で、中東の混乱は一層拡大しつつあります。