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 エジプト出身のタレント、フィフィ(48)が23日、自身のSNSを更新。日中両政府が20日、東京電力福島第1原発の処理水海洋放出を巡り、中国が全面停止してきた日本産水産物の輸入を再開する方針で合意したと発表したことに言及した。

 国際原子力機関(IAEA)のモニタリング(監視)の下で、中国が海水などの試料採取を実施後、規制を段階的に緩和する。発表に先立ち岸田文雄首相はIAEAのグロッシ事務局長と電話会談し、中国を含む参加国に試料採取を認める監視体制拡充で一致した。今後は中国の輸入再開や規制撤廃の時期が焦点となる。

 両政府の発表によると、日本は参加国の独立した試料採取や、各国の分析機関で結果を比較する機会を確保すると表明。中国はIAEAの枠組みの下、長期的な監視活動に参加するとした。両政府は科学的で建設的な対話の継続も確認した。

 フィフィは「日本の水産物の輸入禁止祖措置の解除へ…なぜこのタイミングだったのでしょう。深センで起きた男児襲撃事件から、日本との関係が悪化するのを恐れる中国」と自身の見解をつづった。

 中国広東省深センで18日に日本人学校に登校中の男子児童(10)が刺殺され、この日は満州事変の発端となった柳条湖事件から93年に当たり、反日感情が高まっていたことなどから日本人を狙った犯行との見方が出ている。

 地元紙、深セン特区報(電子版)は20日、警察が「偶発的な事件」と判断したと報じたが、制服で登校する地元児童と違って私服の日本人児童は容易に見分けが付くため、日本側では容疑者が日本人児童を狙ったとの見方が強まっている。政府関係者は、男児の家族と容疑者は面識がないとみており、個人的な恨みが動機の可能性も低そうだ。6月に江蘇省蘇州で日本人母子らが中国人の男に切り付けられた事件の際も、中国政府は「偶発的な事件」と判断している。