レバノン南部ジェズィーン地区で、イスラエル軍の空爆後に立ち上る煙(2024年9月21日撮影)。(c)Rabih DAHER / AFP

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【AFP=時事】イスラエル軍は21日、レバノン南部を空爆した。同軍は前日にも首都ベイルートを空爆しており、レバノン当局の発表によると37人が死亡した。この中にはイスラム教シーア派(Shiite)組織ヒズボラ(Hezbollah)の司令官ら幹部も含まれていた。イスラエル、ヒズボラ双方の間で攻撃の応酬が続いており、全面戦争への懸念が高まっている。

 イスラエル軍のダニエル・ハガリ(Daniel Hagari)報道官は21日、「イスラエル国民への脅威を排除するため」、戦闘機数十機がレバノン南部のヒズボラの標的を「広範囲にわたり」攻撃していると述べた。

 軍は声明で、レバノン南部にある、発射準備が整ったロケットランチャー数千基に加え、「約180」の別の標的を空爆したと明らかにした。

 レバノン国営通信社NNAは、イスラエルの戦闘機が21日夕、レバノン南部で「大規模な空爆」を行ったと報じた。

 一方のヒズボラは、21日にイスラエル北部と同国が占領するゴラン高原(Golan Heights)にある軍事拠点少なくとも7か所をロケットで攻撃したと発表。

 イスラエル軍は、ヒズボラが午後遅い段階までに「約90発」のロケット弾を発射したとしている。

 20日に空爆を受けたベイルートの現場では、高層の建物の下で重機による作業が続けられている。レバノン保健省は、この空爆の死者数が当初の報告から6人増えて37人になったと明らかにした。

【翻訳編集】AFPBB News

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