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 ムロオ関西大学ラグビーAリーグは22日に開幕する。昨季は大学選手権で京産大と天理大が4強入りし、レベルの高さを示した関西勢。8大学の現状を紹介する一方、27年のW杯オーストラリア大会を狙える若き逸材に焦点を当てる。

 学生No・1のトライゲッターがパリ経由でオーストラリア行きを目指す。1年時にトライ王に輝いた近大のWTB植田和磨(4年=報徳学園)が、いよいよラストイヤーを迎えた。今季は副将としてもチームを引っ張り「2年、3年と選手権に出られず悔しい思いをした。関西リーグ優勝と選手権ベスト4という目標を達成して学生ラグビーを終えたい」と決意を口にした。

 今夏は7人制日本代表の一員としてパリ五輪に出場。唯一の学生選手として大舞台に立った。結果は5戦全敗で全12チーム中最下位。思い描いた結果とはならなかったが、南アフリカ戦では1トライを挙げた。「ランとボールキャリーの部分は通用していた。あとはディフェンス。広いレンジでいかに守るかというのは世界で戦って課題に残った」。貴重な経験を積んで帰国した。

 入学時に70キロだった体重は、17キロ増えて87キロ。50メートル走6秒2のスピードに力強さと技術を兼ね備え、多くの関係者から「学生No・1のWTB」と評価される。五輪を戦い終え、新たな目標を「15人制の代表でキャップを取ることと、27年のW杯に出ること」と語る植田。大学生として最後のシーズンで有終の美を飾り、新たなステージに挑む。

 ◇植田 和磨(うえだ・かずま)2002年(平14)12月4日生まれ、兵庫県出身の21歳。4歳から「明石ジュニアRC」でラグビーを始める。報徳学園では3年連続で冬の花園大会に出場。7人制日本代表として今夏のパリ五輪に出場。1メートル77、87キロ。