琴桜

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 まさかの共倒れだ。大相撲秋場所11日目(18日、東京・両国国技館)、2大関がともに黒星を喫し、全勝で単独首位の関脇大の里(24=二所ノ関)に大きく水をあけられた。

 大関琴桜(26=佐渡ヶ嶽)は小結大栄翔(30=追手風)に押し出されて痛恨の4敗目。念願の初優勝は、極めて厳しい状況となった。取組後に花道を引き揚げると「あーっ、クソッ!」と絶叫。報道陣には「すいません…」とだけ話し、悔しさを押し殺した。大関豊昇龍(25=立浪)も幕内宇良(32=木瀬)に送り出されて5敗目を喫し、優勝の可能性が完全消滅。支度部屋では取材対応せず、沈黙を守った。

 幕内後半の審判長を務めた高田川親方(元関脇安芸乃島)は「豊昇龍は力を出す前にやられてしまった。琴桜は今場所、土俵際を怖がっている」と指摘。元気がない大関陣に向けて「優勝は別として、大の里にどういう相撲を取ってくれるか」と大の里との直接対決での奮起を求めた。