夢は「朝ドラ」ヒロイン

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「若手のなかでいま、もっとも勢いがある」――業界関係者の多くがそう口を揃えるのが、女優の高石あかり(21)という。主演映画が立て続けに公開され、注目度も急上昇。いよいよ彼女が「夢」だと語った“朝ドラヒロイン”も「射程に入ってきた」と囁かれているのだ。

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 高石は宮崎県宮崎市の出身で、もともとはダンス&ボーカルグループα-X’s(アクロス)のメンバーとして2016年に芸能界デビュー。女優として本格的に活動を始めたのは同グループ卒業後の19年からだ。

「小学3年生から地元のダンススクールに通い、スクールに貼られたオーディションのポスターを見て『出たいっ』と手を挙げたことがデビューのキッカケだったそうです。アクロス時代は宮崎の実家から通って活動していたといい、福岡まで“片道4時間半かけてレッスンに通っていた”とインタビューで答えています」(映画ライター)

 一方で、高石は保育園児の時にテレビドラマ「花より男子」(TBS系)を見て、「俳優になりたい」と幼少の頃から周囲に話していたという。

夢は「朝ドラ」ヒロイン

「小学校の卒業文集にも“将来の夢”として、『女優になりたい』と書いたといいます。アクロスを卒業した18年に上京しますが、当時は“1か月、仕事のない時もあった”そうで、決してトントン拍子のキャリアを歩んできたわけではなかった。そんななか20年に大ヒットアニメ『鬼滅の刃』の舞台版で、主人公・竈門炭治郎(かまどたんじろう)の妹・禰豆子(ねずこ)役に抜擢されたことで一躍、注目を集めるようになりました」(同)

「パチンってキレて……」

 翌21年には、のちにシリーズ化される映画「ベイビーわるきゅーれ」でW主演を務め、その後も映画「ある用務員」やドラマ「わたしの一番最悪なともだち」などの話題作に出演。8月30日から公開される長編アニメーション映画「きみの色」では声優に初挑戦し、9月にはシリーズ第3弾となる「ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ」の公開が控えている。

「さらに公開日は未定ながら、日米共同製作のアクション映画『ゴーストキラー』で初めて単独主演を飾ることが発表されたばかりで、“ネクスト・ブレイク女優”の最右翼に挙げられています。彼女は『令和の憑依型女優』などと形容され、リアルと芝居の境界を忘れさせる演技が“最大の魅力”と話す関係者は多い」(同)

 昨年公開された映画「わたしの幸せな結婚」で、高石はヒロイン(今田美桜)をイビる意地悪な異母妹役を熱演。映画を見た観客が「怖い、鳥肌ヤバ」「ゾッとした」などの感想を次々とSNSに上げたことでも話題となった。

「スポーツ紙のインタビューで“1000ピースのジグソーパズル”を完成形を見ることなく“4日で作ったことがある”と語ったほど、彼女は没入すると一点に集中するタイプ。舞台『鬼滅の刃』の稽古の際にも、『途中でパチンって線が切れたみたいになっちゃったんです。周囲の音がまったく聞こえなくなって、周りもよく見えない』という、いわゆる“芝居のゾーン”へ入る瞬間が訪れたと振り返っています」(映画関係者)

「夢は“朝ドラ”ヒロイン」

 高石がスゴいのは、「その(ゾーン)体験がすごく楽しかった。これまで生きてきたなかで一番興奮したかも」と告白し、もう一度、味わいたいと思い続けていると「それ以降、時々出てきてくれるようになったんです」と答えている点だ。

「彼女の集中力は、同じ“憑依型”の大竹しのぶさんを彷彿とさせるとの感想を漏らす業界関係者も現れ始めている。実際、演技について『体が動くよりも先に目に気持ちが出る』と話すなど、理屈や計算でなく、ストレートに感情を表現できる才能を評価する声は多い」(同)

 ダンスグループ時代も含め、「人前に出て表現することが私の青春」と言い切る高石は、いまも“青春まっただ中”にいるそうだ。幼少期から憧れた「役者」の仕事ができているイマが楽しくて仕方なく、「まだ夢のなかにいるような気分」だと今年1月、インタビュー取材で明かしている。

「注目度はかつてないほど高まっていて、彼女が語る『朝ドラのヒロインになりたい』という夢も早晩、実現するだろうと囁かれている。アクションだけでなく、悪女からシリアスな演技までこなせる彼女の“七変化”は見ていて飽きることがありません」(同)

 物欲も趣味らしい趣味もないという高石は、芝居に“全集中”の日々を送っている。

デイリー新潮編集部