【極刑を望みます…】「園児にわいせつ行為」の元保育士に向けられた保護者の「決して消えない怒り」

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「私は、幼い女の子も性の対象の小児性愛者です。児童ポルノをたくさん集めていて、その動画を見て性欲を満たしていました。しかし、それだけでは抑えきれずに本件各犯行におよびました」

勤務先の認可保育園で複数の女児にわいせつな行為をして、その様子を撮影。不同意性交や児童ポルノ禁止法違反などの罪に問われている元保育士・長田凪巧(おさだ・なぐみ)被告(27)は、警察の取り調べにこう供述した。

「長田被告は’17年から保育士として働き始め、’22年4月からは自身の父親が経営する保育園に移って勤務していました。担任としてクラスを受け持つことはなく、保育業務の補助を行っていた。’24年1月17日に園児に性的な暴行を加えたとして逮捕されましたが、後に同様の犯行を繰り返していたことが発覚して何度も再逮捕されています。

本人の供述や、報道を見た保護者からの通報によって’17年〜’22年3月まで勤務していた他の保育園でも園児にわいせつな行為をしていたことが判明。こちらの保育園ではクラスの担任を務めていたといいます。2ヵ所の保育園での犯行で実に7回も逮捕されています」(全国紙社会部記者)

’24年6月6日に公判がスタート。7月26日に開かれた第4回の公判では、長田被告が担任を務めていた保育園での2件の事件――Fちゃんに対する強制わいせつ、Gちゃんに対する強制性交等が審理された。前出の社会部記者が起訴状をもとに解説する。

「’21年9月下旬ごろ、長田被告は保育園の3階で他の園児と遊んでいたFちゃんに声をかけて呼び寄せた。そして階段の踊り場でFちゃんと二人きりになると、バンダナで目隠しをしてわいせつな行為におよびました。さらに’21年の年末ごろ、延長保育で他の園児が別の部屋に移動した際に教室内でGちゃんと二人きりになると、教室内の防犯カメラの死角にあるピアノの下に連れて行き、そこに座らせた上でわいせつな行為におよびました。長田被告が逮捕されたことを聞いたGちゃんが、逮捕翌日の’24年1月18日に自分が受けた被害を母親に伝えて事件が発覚しています。Gちゃんは他の被害園児とは違い、バンダナで目隠しをされていませんでした」

Fちゃんの保護者は供述調書の中で以下のように述べている。

「なぜ娘がこんな目に遭わなければいけなかったのか。娘から話を聞くことで、また娘が傷ついてしまったらどうしたらいいのかと、答えが出ないことばかり考えてしまい、毎日が苦しい思いでした。娘は2年もの間、言い出せず、ずっと心に蓋をしてきたのだと思うと、かわいそうでくやしくてたまりません」

Fちゃんの卒園後、長田被告が彼女の小学校の運動会にまで姿を現していたことについては、憤りを隠さなかった。

「犯人は娘が卒園した後も小学校の運動会に来て、なに食わぬ顔で『ますます、かわいくなりましたね』などと言っていました。保育園のときも小学校に上がってからも、娘が性の対象として見られていたのかと思うと、夜も眠れません。(中略)娘の将来のことを思うと、今後、重大なことにつながるのではないかと心配でなりません。たとえ犯人が極刑になったとしても、許すことはできません。犯人は、考えられる一番重い刑で罰してもらいたいと思います」

供述調書によれば、Gちゃんの保護者は娘が長田被告になついていることを認識しつつも、不信感があったという。

「私は娘が保育園に通っていたときから、癖のある先生だな、自分のことばかり話す先生だな、と思っていました。しかし、娘は犯人にすごくなついており、迎えにいったときも、犯人に飛びついて遊んでいるのを見たことがあります」

他の被害者の保護者と同様、供述書は強い怒りで結ばれていた。

「今回、娘が被害に遭い、犯人には、いますぐにでも地獄に堕ちろと思っています。今後、娘にどんな影響がでるのか、いまから不安でしかたありません。犯人には今後一生、会いたくもありませんし、二度と社会に出てきてほしくありませんので、厳重な処罰をお願いします」

7件の事件すべてについて長田被告は「間違いありません」と認めている。

「小児性愛者」だと自覚していながら保育園を職場に選んだ長田被告。いわば確信犯的に働いてた“悪魔”は、保護者たちの怒り、恐怖、苦しみの声をどう聞いたか。

取材・文:中平良