その辺で拾った石を使って、"あるもの"を生み出した美術大学の学生が、X上で注目を集めている。

出来上がったものが、こちらだ。

こちらは、多摩美術大学の学生・momo(@momoart6475)さんが2024年7月2日に投稿した画像だ。

「石」についての写真のはずなのに、写っているのは深い緑色のペースト。

X上ではまさかの形態に2.9万のいいねのほか、こんな声が寄せられている。

「写真だけ見たらワカメやし十秒くらい理解できんかった...石で作ってんのすげえ...」
「直感的に『食べたい』と思ってしまった」
抹茶だったら濃くて美味しいやつです...!」
抹茶あん............いや、抹茶アイス............」

これのペーストは一体、何なのか?

ペーストの正体は...

momoさんはポストにこんな呟きを添えていた。

「その辺の石で絵の具作った」

......その辺の石から、絵の具を!?

9日、Jタウンネット記者の取材に応じた投稿者・momoさんによると、「その辺の石」を絵の具にしたのは2日、大学の実習室でのこと。日本画体験の実習の一環だったという。

「原石から岩絵具を作る内容の実習があったので、それがきっかけになります」(momoさん)

まずはトンカチや乳鉢、ふるいなどを使って素材の石を粉状にして、顔料を作る。それを接着させるためのメディウム(溶剤)と混ぜれば、絵の具が完成するそうだ。

この時に使ったメディウムも、実習の中で卵や画用の油などを混ぜて作ったものなんだとか。

ちょっとマヨネーズっぽい質感は、卵由来なのだろうか......。

そうして完成した絵の具は粒子が粗く、市販のチューブ絵具よりもざらつきと抵抗感が強かったという。「面白い手触りでした」とmomoさんは感想を述べる。

「身近にある石でもこれほど発色の良い絵具を作れることに驚きました。
また、過去の絵の巨匠や日本画をやっている方々にとっては当たり前の技法でも、今回の投稿に多く反応があったように意外と絵具の作り方って知らなかったなぁと自分でも思いました」(momoさん)