ブラジル、初戦の鬱憤を晴らす4ゴールで今大会初勝利! 敗れたパラグアイはグループ敗退決定

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 コパ・アメリカ2024のグループD第2節が28日に行われ、パラグアイ代表とブラジル代表が対戦した。

 今大会、パラグアイ代表は初陣でコロンビア代表と激突。前半にハメス・ロドリゲスの2アシストから2失点を喫し、リードを追いかける展開を強いられたが、後半に入った69分に左からのクロスボールをフリオ・エンシソが押し込んで1点を返す。しかし、反撃もここまでで、1−2と黒星スタートを切った。

 一方、“優勝候補”と目されるブラジル代表はコスタリカ代表と対戦。試合序盤から終盤まで、ほとんど時間で主導権を握りながら、1点が遠くスコアレスでタイムアップ。2大会ぶりの優勝を目指す“セレソン”の初陣は、引き分けで終わっていた。

 ともに大会初勝利を目指す一戦に向けて、パラグアイ代表のスターティングメンバーにはオマル・アルデレーテ、フリオ・エンシソ、ミゲル・アルミロンらが入った。一方、ブラジル代表はコスタリカ代表戦からスターティングメンバー2名を変更。左サイドバックにヴェンデウ、右ウイングにサヴィオ・モレイラを起用した。

 試合は立ち上がりからブラジル代表がボールを握ったものの、なかなかリズムの良い攻撃を繰り出すことができず、パラグアイ代表の守備陣を相手に手を焼く時間が続く。対するパラグアイ代表はアルミロンの突破力を有効活用しながらカウンターで良い攻撃を作る場面もあり、15分にはボックス手前で顔を上げたダミアン・ボバディージャが強烈なミドルシュートを放つ。エデル・ミリトンに当たってコースがかわり、シュートは枠をとらえたが、ここはGKアリソンが立ちはだかった。

 決め手を欠いたまま前半も半ばに差し掛かったが、30分にはブラジル代表にビッグチャンスが到来。左サイドを抜け出したヴィニシウスがマイナス方向へ折り返し、待っていたルーカス・パケタが左足でミドルシュートを放つと、これがアンドレス・クバスの手に当たり、ブラジル代表にPKが与えられる。キッカーはパケタが務めたが、GKロドリゴ・モリニゴとの駆け引きの末に放たれたシュートは、ゴールの右へと外れた。

 先制のチャンスを逃し、ブラジル代表には嫌なムードが漂ったが、直後の35分には“エース”が大仕事を果たす。敵陣左サイドでボールを受けたヴィニシウスが斜めの方向へ繋ぐと、ここからロドリゴ、ブルーノ・ギマランイス、パケタと流れるようなパスワークを見せ、最後はペナルティエリアへ侵入したヴィニシウスが右足で流し込む。2試合目にしてブラジル代表が初ゴールを奪い、試合の均衡を破った。

 重苦しいムードを脱したブラジル代表は43分、敵陣中央左寄りの位置でルーズボールを拾ったロドリゴがドリブルを仕掛ける。縦に破ってマイナスへ折り返すと、シュートはGKモリニゴに阻まれたが、相手に当たってコースが変わったこぼれ球をサヴィオ・モレイラが押し込む。ブラジル代表が大きな追加点を挙げた。

 その後、両チームの選手たちが入り乱れる小競り合いが起こり、試合は一時中断したものの、直後のプレーでは前線へ猛烈なプレスをかけたヴィニシウスが、クリアボールを自ら押し込んで3点目をゲット。ブラジル代表が3点をリードしてハーフタイムに突入した。

 後半に入ると、パラグアイ代表が反撃をスタート。48分、ペナルティエリア手前右寄りの位置でクリアボールを拾ったアルデレーテが左足一閃。低弾道の強烈な一撃は、GKアリソンの手を弾き飛ばしてニアサイドに突き刺さり、パラグアイ代表が1点を返した。

 勢いに乗ったパラグアイ代表は続く61分、左サイドからカットインしたエンシソが右足を振り抜くも、今度はGKアリソンが横っ飛びしてビッグセーブ。後半の序盤はパラグアイ代表の時間が続いたが、ブラジル代表もこのまま黙ってはいない。