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トム・クルーズ主演の『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』(2023)では、主人公イーサン・ハントにとって大きすぎる犠牲が生じた。それでも不可能な任務に挑み続けたイーサンだが、なぜあの人でなければいけなかったのか。

米公開当時、クリストファー・マッカリー監督はショッキングな劇中のワンシーンについて言及し、演出の裏側を語っていた。いわく、トム・クルーズとの間で「いち早く会話したことの一つだった」という。

この記事には、『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』のネタバレが含まれています。

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©2023 PARAMOUNT PICTURES. 『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』イルサの犠牲はなぜ必要だったのか

『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』では、世界の“真実”を掌握する力を秘めたAI “エンティティ”の覚醒を阻止すべく、IMF所属のイーサン・ハントらが不可能な任務に挑む物語が描かれた。イーサンは、ベンジーやルーサー、イルサといった仲間と合流し、エンティティ起動に必要な鍵を探しに世界を飛び回った。

劇中序盤、CIA長官のキトリッジから「このミッションで君は全てを失うだろう」と意味深に警告されていたイーサンは、全てとまではいかずとも大切な存在を失った。レベッカ・ファーガソン演じるイルサだ。シリーズ5作目『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』(2015)で初登場したイルサは第6作『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』(2018)を経て、すっかり頼もしい存在として『デッドレコニング PART ONE』に登場した。

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イルサはヴェネチアの橋で行われた敵・ガブリエルとの一騎打ちで命を落としてしまった。パリスとの戦いで足止めをくらっていたイーサンも全力で現場へ向かうも、到着した頃にはすでに息絶えていた。チーム内には絶望の沈黙が流れたが、イルサの犠牲を無駄にしないためにもイーサンらは任務を続行するのだった。

英Empireのポッドキャスト番組でイルサの死をめぐる決断について口を開いたマッカリー監督は、2018年頃から行われていた『トップガン マーヴェリック』(2022)の撮影時から、この演出についてトムと話し合っていたことを明かしている。イルサに対し、「私自身もものすごく誇りに思える、素晴らしいキャラクターです。レベッカも紛れもない力と存在感を持つ俳優です」と深い思い入れを語る一方、その決断に至った背景をこう説明している。

「『ローグ・ネイション』から『フォールアウト』までのイルサでは、存在を軽視することになってしまうか、突然取るに足らない存在となってしまうか、単なる恋のお相手になってしまうと思いました。イーサン・ハントとの恋愛によって定義されるようなキャラクターを作るつもりはありませんでした。彼らの関係性は、従来のラブストーリーを超越したものなんです。彼らが一緒になる運命であり、それでいて一緒にならない運命でもある。その物語が解決策を探しているように感じていて、 僕たちが、これでなければいけないと話しました。」

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マッカリー監督は、物語の主人公はあくまでイーサンであることを強調している。「物語で本当に必要なのは、リスクがリアルなものであるということ。示唆されるだけではダメなのです」と監督。「思い切ってイーサンに失敗をさせ、任務には犠牲が伴うことなのだと示さなければいけません。それがなければ敵には脅威がないということになってしまいます」と続け、イルサの死に込めた思いを語った。

とはいえ、メインキャラクターの死とだけあり、その衝撃も大きい。なんとか復活の可能性はないのだろうか。これについて、イルサ役のレベッカ・ファーガソンは「どうなるかなんて分かりませんよ」と意外にも前向きな姿勢を

Source:Empire(Via:)

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