妊婦(2022年12月1日撮影、資料写真)。(c)YURIY DYACHYSHYN / AFP

写真拡大

【AFP=時事】チェコの首都プラハの病院で先週、誤った患者に人工妊娠中絶手術が行われた。病院側は4日、望んでいない手術を受けた女性患者に謝罪した。

 プラハにあるブロフカ病院は、妊婦健診のために来院した女性と、妊娠中絶にも使われる掻爬(そうは)手術を受けるために来院した女性を取り違え、前者に手術を行い、胎児を死亡させた。現地メディアによれば、2人はいずれも永住権を持つアジア人だった。

 病院長のヤン・クバチェク氏は4日、記者会見を開き、「遺憾ながら人為的ミス、ヒューマンエラーだった」「悲劇的な出来事(取り違え)に深く謝罪する」と述べた。

 また、被害女性には「間違いなく補償を受ける権利がある」とし、病院として心理的、法的支援を申し出たと述べた。

 同病院の産婦人科部長によると、被害女性が署名した書類は、もう一人の女性のためのもので、チェコ語で書かれていた。「被害女性には手術の3日前に通訳の立ち会いの下、受けることになる検査について詳細に説明した」という。

 同部長は、執刀医たちが「患者の取り違えを疑う余地はなかった」とも述べた。

 この事態を受け、病院側は職員1人を停職処分に、1人に専門家の監督下で勤務するよう命じた。

【翻訳編集】AFPBB News

■関連記事
「生き地獄」体外受精で胚取り違え、米夫婦が不妊治療クリニックを提訴
命の危険も医師が中絶手術拒否、女性らが州提訴 米テキサス
「胎児は同乗者」 米テキサス州の妊婦、罰金に反発