ASCA、2024年最初のワンマンライブ“ASCA Zepp LIVE 2024 -Departure-”が、2月27日、東京・Zepp Shinjukuにて開催された。Zepp会場での単独公演は、ASCAがかねてより目標にしていたことの1つ。デビュー6周年を迎えるなか、ようやく辿り着いた夢のステージで、彼女はその場に居合わせたすべての人々の記憶に焼き付いて離れない“歌声”と、己のシンガーとしての生き様を見せてくれた。

PHOTOGRAPHY BY 草刈雅之

TEXT BY 北野 創

夢のステージで響き渡らせた魂の歌声、熱狂のパフォーマンス



“Departure(=出発)”というサブタイトルが付けられた今回のライブ。オープニングムービーでは空港ターミナルのフライト情報の案内板をイメージした映像が流され、これからASCAのライブに旅立つ気分を盛り上げてくれる。会場に集った社員(ASCAのファンの呼称)一同の歓声を浴びながらステージ中央まで歩を進めた彼女は、白いスポットライトに照らし出されるなか、自身のデビュー曲「KOE」を歌い始める。「KOE」のジャケットを思わせるネイビーのコートに身を包み、バックバンドのAS課によるエモーショナルな演奏を背にしながら、その荒波の中で孤高を感じさせる歌声を届ける彼女。「KOE」は毎回聴くたびに違った表情を