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激しいアクションシーンをこなすにあたって、ハリウッド俳優たちは日夜ワークアウトやトレーニングに勤しんでいるが、それでもアクシデントはつきもの。名優ラッセル・クロウが米のインタビューにて、『ロビン・フッド』(2010)の撮影時に両脚を骨折していたエピソードを明かしている。

『グラディエーター』(2000)の黄金コンビ、名匠リドリー・スコット監督とクロウの再タッグとなった『ロビン・フッド』。実写映画やアニメーション作品で幾度となくモチーフとなってきたイングランドの伝説的英雄をクロウが演じ、ケイト・ブランシェットやウィリアム・ハート、マーク・ストロングら豪華キャストが脇を固めた。

撮影では、城の落とし格子から石造りでデコボコの地面に飛び降りるシーンに臨んだクロウ。「地面に何か準備するとか、クッションを敷くとかすべきだったのですが、明かりも消えかかってる中で、シーンを撮り終えるべくみんな急いでいたんです」と撮影時を振り返っている。

「何百人ものエキストラがいて、弓が飛び交ったり、城に燃やすために鍋を沸かしていたり、引き揚げられる状態じゃなかったんです。そして飛び降りたら、こう思ったのを覚えています、“これ、痛くなりそうだな…”って。」

衝撃を和らげるために、母指球で着地するようにしたものの、でこぼこの地面にかかとをぶつけてしまったクロウは、「身体中を突き抜ける電気ショックのような痛み」を感じたのだとか。しかし、大作を撮影しているという責務から、何とかやり過ごすしかなかったと語っている。

「撮影の最後の1か月はだいぶ厄介なことになっていました。数週間は歩くのもつらくて。でも撮影期間は怪我について一切話しませんでした、とにかく仕事をし続けたんです。」

激痛に耐え、撮影終了まで持ちこたえたのは相当の精神力だが、10年以上たった後、なんとクロウは脚の下部に奇妙な痛みを感じ始め、MRIとX線検査を受けに病院に行ったそう。この時点ではクロウは大したことはないだろうと考えていたというが、医師に「あなた、いつ骨折したのですか?」と尋ねられたのだとか。どうやら脛骨に骨折の名残りがあったようで、クロウは「多分、10年前じゃないですかね?」と答えたそうだ。

クロウはようやく、『ロビン・フッド』撮了時には両脚ともに骨折していたことに気づいた模様。「すべては芸術のためです。代役もいない、添え木もない、痛み止めもない。ただ働き続けて、ひとりでに治癒したんです」と語っているが、決して一般人は真似してはいけない。何か異変を感じたら早めに病院に行こう。

ちなみにアクションスターのシルベスター・スタローンは、過去の経験から周囲に自分でスタントシーンをやろうとするなといる。

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