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ゼンマイやモーターといった駆動パーツを使わず、針ではなくディスプレイに直接数字を表示するデジタルウォッチは1970年に生まれました。

初期にはハミルトン、ジラール・ペルゴ、ゼニスといった名門時計ブランドから、ヒューレット・パッカードのような電子機器メーカーまでがデジタル時計を開発していましたが、そこに参入したのが日本のカシオ。正式社名が「カシオ計算機」というだけあって、当時は電卓が主力商品。時計分野への進出はかなり思い切った展開だったのです。

電卓がルーツだけに、「時間は1秒1秒の足し算」というコンセプトを掲げ、同社が最初に開発したモデルが1974年の「カシオトロンQW02」。これはデジタル時計としては、世界で初めてフルオートカレンダーを搭載していた点が画期的でした。大の月・小の月を自動判別する機能で、デジタル時計の新しい流れを開いた歴史的モデルです(閏年はユーザーが修正する必要あり)。

中身はしっかりブラッシュアップ

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そのカシオトロン復刻モデル「TRN-50」が、50周年を記念して世界限定4,000本で2月29日に発売されます。デザインは当時のモデルをサイズまで含めて忠実に復元。ラウンドケースにシンプルな液晶画面がレトロ感たっぷりでかわいいです。

視認性の高いSTN液晶を採用し、タフソーラー、世界6局標準電波受信機能、Bluetooth経由のモバイルリンクなど、中身は現行モデルに相応しいレベルにスペックアップされています。

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最近は時計市場の高騰もあって、まだ比較的お安く入手できる70〜80年代のちょい枯れ時計に地味に注目が集まりつつありますが、このモデルが後のG-SHOCKなどに連なっていくかと思うと感慨深いものがあります。とにかくこうしたリイシューはうれしいところです。

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価格は6万3800円ですが、公式サイトでは予約段階ですでにソールドアウト状態…マジかよ。これもプレミア化しちゃうかな?

注目度の高さが伺えますが…カシオさん、できればもうちょっと増産してくれませんかね。

Source: CASIO

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訂正[2024/02/19]カレンダー機能の記述を修正しました。