Microsoftが生成AI機能が使えるAIアシスタント・Copilotのフル機能版となる「Copilot Pro」を発表しました。月額20ドル(約2900円)で利用可能となっており、最新の大規模言語モデル(LLM)をいち早く利用したり、オリジナルのCopilotを構築したりすることも可能です。

Bringing the full power of Copilot to more people and businesses - The Official Microsoft Blog

https://blogs.microsoft.com/blog/2024/01/15/bringing-the-full-power-of-copilot-to-more-people-and-businesses/



Introducing Copilot Pro: Supercharge your Creativity and Productivity - YouTube

Microsoft’s new Copilot Pro brings AI-powered Office features to consumers - The Verge

https://www.theverge.com/2024/1/15/24038711/microsoft-copilot-pro-office-ai-apps

Copilot Proは既存のCopilotをさらに強化したいと考えている個人に、Copilotの最先端の機能を提供するための新しいサブスクリプションです。執筆・コーディング・デザイン・研究・学習に関する高度なサポートが必要な場合でも、Copilot Proは優れたパフォーマンス・生産性・創造性をもたらしてくれます。

Copilot Proが提供するのは以下の5つの機能です。

1:単一のAIエクスペリエンスがデバイス間で実行され、ウェブ・PC・アプリ・スマートフォン(間もなく)でもコンテキストを理解し、必要な時に適切なスキルを提供します。

2:Microsoft 365 PersonalおよびMicrosoft 365 Family(旧Office 365)のサブスクライバーは、PC・Mac・iPad上のWord・Excel・PowerPoint・Outlook・OneNoteでCopilotにアクセス可能となります。

3:最新モデルへの優先アクセス権が得られます。これに伴い、本日よりOpenAIのGPT-4 Turboの提供も開始します。Copilot Proを使用すると、ピーク時にGPT-4 Turboにアクセスしてパフォーマンスを向上させることが可能。さらに、モデル間を切り替えて選択したエクスペリエンスを最適化する機能も近々提供される予定です。

4:デザイナーのImage Creator(旧Bing Image Creator)によるAI画像作成体験の強化。1日当たり100ブースト(画像生成の処理時間を短縮する使い捨てトークン)により高速化すると同時に、より詳細な画質と風景画像の生成を実現します。

5:新しいCopilot GPT Builder(近日公開予定)で、簡単なプロンプトを入力するだけで、独自のCopilot GPT(特定のトピックに合わせてカスタマイズされたCopilot)を構築する機能。



また、MicrosoftはCopilot for Microsoft 365をあらゆる規模の企業に提供するとも発表しています。Microsoftは「Copilot Proは個人にとって最高のエクスペリエンスですが、Copilot for Microsoft 365は組織にとって最高のエクスペリエンスです。Copilot for Microsoft 365は11月に企業向けに一般提供が開始され、Fortune 100に名を連ねる企業の40%が早期アクセスプログラムに参加していました」と述べています。

Copilot for Microsoft 365に関するアップデート内容は以下の通り。

1:Copilot for Microsoft 365はMicrosoft 365 Business PremiumおよびMicrosoft 365 Business Standardを備えた中小企業向けに一般提供されています。顧客は1〜299シートを1人当たり月額30ドル(約4400円)で購入できます。

2:商用プランの最低購入シート数「300」という制限を排除し、Office 365 E3およびOffice 365 E5のユーザーがCopilotを利用しやすくなるように変更。

3:法人顧客はMicrosoftのクラウドソリューションプロバイダーパートナー経由でCopilot for Microsoft 365を購入可能に。

4:教職員向けのCopilot for Microsoft 365も発表済み。



さらに、Copilotの直近の新機能もアピールされています。

1:Copilot GPT

Copilot Proと同じ1月16日に、Copilot GPTも発表されています。Copilot GPTを使用すると特に関心のあるトピックに関するCopilotの動作をカスタマイズすることが可能です。加えて、フィットネス・旅行・料理など特定の目的向けにカスタマイズされたCopilot GPTの提供もスタートします。また、Copilot Proユーザーは間もなくCopilot GPT Builderを使って独自のCopilot GPTを作成可能となります。

2:モバイルアプリ版Copilot

モバイルアプリ版のCopilotがiOSおよびAndroidで利用可能となりました。

実際に使ってみた記事をGIGAZINEでも掲載しています。

GPT-4を無料で使えて画像の詳細も聞けるMicrosoftのチャットAI「Microsoft Copilot」のiOS版が公開されたので使ってみた - GIGAZINE



3:Microsoft 365モバイル アプリ向けCopilot

Microsoftアカウントを持つ個人向けに、AndroidおよびiOS版のMicrosoft 365モバイルアプリにもCopilotが追加されます。この機能は2024年2月中に展開される予定で、アプリ内で直接Copilotにアクセスしてコンテンツの作成を支援してもらうことが可能です。