物価上昇や光熱費の高騰など、出ていくお金は多いのに給料は上がらない…。そんな1年を過ごし、お金を「増やす」ことに興味をもった方も多いはず。これを機に投資を始めて、お金を増やし、教育費や老後資金に備えてみませんか?

プロに徹底取材!NISAのお悩みQ&A

1月からの新NISAのスタートは、これまで投資をしたことがない人が一歩を踏み出す絶好のチャンス! ファイナンシャルプランナーの塚越菜々子さんと、総資産3000万円超えの主婦投資家・りりなさんが、NISAについての素朴なお悩みにわかりやすく答えてくれました。

●Q:つみたてNISAをして借金することってありますか?

<A:元本割れはあるけれど、借金はないので安心して>

購入した商品の評価額が、買ったときの値段より安くなる「元本割れ」をすることはありますが、すでに払ったお金以上に請求されることはありません。元本割れも一時的で、長期投資なら挽回することが多いです(りりなさん)

●Q:これまで積み立てたNISAのお金はどうなるの?

<A:20年間の非課税期間が終わるまで保有できます>

毎月の積み立て購入は2023年12月で終了しますが、これまで購入した分については保有し続けることも、売却することも可能。新NISAの非課税枠とは別に保有でき、購入してから20年間、非課税で運用されるのでおトクです(塚越さん)

●Q:非課税期限が無期限になった「新NISA」。いつまで続けたらいいの?

<A:始めるときに目的を定めるのがベター。少しずつ投資を切り崩す練習をしても>

老後用、住宅用など用途を決めて始めた投資は、時期がきたら商品売却を。使用目的がない場合は、つみたて投資枠から少しずつ売却してお金を使う練習をしてみて。70代半ば頃からは「投資じまい」を考えてもいいかもしれません(塚越さん)

●Q:投資した銘柄が下落しているときはどうすればいい?

<A:ほったらかし&見ないのがいちばんです!>

投資をやっていれば下落はだれでも必ず経験します。耐えられない場合はしばらく損益をチェックしないのもアリです(りりなさん)

値動きに一喜一憂する必要はありませんが、その投資信託の「純資産額」が減っている場合は売却を検討してもよいかも(塚越さん)

●Q:現行のNISAで投資していた銘柄は売却した方がいい?

<A:つみたてNISAは売却しなくてOK。一般NISAはタイミングを見て売却>

両方とも非課税期間終了まで非課税で保有可能で、売却も自由。期間終了後は、新NISAに移管することができないので、一般NISAで保有している商品は、値上がりしているタイミングで売却して利益を確定させても(塚越さん)

●Q:投資額の決め方が知りたい!

<A:まずは直近に必要な出費を洗い出してみて>

積立投資の場合、20年程度継続すると元本割れリスクが小さくなるという実績が*。住宅購入の頭金や教育費など今から15年間ほどで出ていくお金と、半年分の生活費をシミュレーションしてみて。これらの必要なお金を検討したうえで額を決めてみましょう(塚越さん)

金融庁「国内外の株式・債券に積立・分散投資した場合の収益率(実績)」より