人気声優・関智一さん流“ストレス発散”法。「汗もかけて、香りがいいからハマってます」
『ドラえもん』のスネ夫役をはじめ、『鬼滅の刃』の不死川実弥役や『PSYCHO-PASS』狡噛慎也役など、話題作に多数出演している人気声優・関智一さん。テレビやドラマなど、役者として多忙な日々を送る関さんですが、ESSEonlineでは、その多彩な趣味や50代になって新しく挑戦したことなどつづった、暮らしのエッセイを連載しています。
声優・関智一さん「好きなことを仕事にしているから、大変でもがんばれる」
今回は連載特別編として、関さんの日常をクローズアップ! セリフの覚え方やストレスの発散法、さらに「関智一の○○の秋」についてお話を伺いました。
●「演じる」ことは一緒。だけど…
ーー約2か月間、ESSEonlineの連載をお休みされていましたが、読者の中には関さんの“ツヤ”のある文章が読める日を心待ちにしていた方も多いと思います。まずはこの2か月間のことを教えていただけますでしょうか。
関智一さん(以下、関):声優の仕事もしながら、舞台『パ・ド・ドゥ』という作品で声優の花澤香菜さんと二人芝居をしたり、そのほかにも朗読劇に数本出演したので、“人前で披露する”芝居が立て続けにありましたね。あとは来年5月には主宰する劇団の公演があるので、その台本にも取り組んでいて、そろそろ上げないとまずいな…というところです(笑)
ーー最近は朗読劇も人気ですよね。どちらも芝居をするといった点では同じですが、「演劇」と「朗読劇」ではどう違うのでしょうか。
関:どちらも作品づくりの大変さややりがいがあるのは共通していますが、出演の立場からすると、朗読劇は稽古期間も短くて台本も丸暗記しなくていい場合が多いんです。ものによっては、稽古期間がないなんてこともありますし。一方で、演劇は作品をつくり上げるまでに時間がかかる。台本もすべて覚えるだけでなく、当然動きも入ってくるので立ち位置とかの調整もあったり。両方それぞれのよさがありますが、そこが大きな違いですかね。
ーー関さんはセリフを覚えるのは早い方ですか?
関:比較的早い方だとは思います。とはいえ、セリフ、立ち位置、相手とのかけ合い…すべてを覚えるとなると毎回苦労はしてますよね。
ーー何事にも”覚える”という作業には大変さが伴いますよね…。効率よく覚えるコツなどはあるのでしょうか?
関:セリフを覚えるときは、歩きながら(セリフを)ブツブツ言うみたいな、あえて別の動作と伴って覚えるようにしてます。別の行動をしながらも滞りなく話せるようになったら、それはだいぶ身についている。逆に、セリフが出てこずに止まってしまったら、まだ入りが浅いということ。そうやって毎回覚えています。
ーーアニメなどでも舞台と同じく台本がありますが、こちらも覚えてからアフレコに臨まれるのでしょうか?
関:アニメでは台本を丸暗記していくということはしません。というのも、舞台や朗読劇は“自分の間合い”で芝居ができますが、アニメでは“絵に合わせた間合い”で芝居をする。だから“絵との関係性”が大切になってきて、そこの調整に時間を費やす感じですね。
ーー同時進行でいろいろなことをやっていると、ごっちゃになったりしませんか…?
関:それぞれ「演じる」という部分は一緒ですが、大元が違うので、作業としては混同せずにすんでいます。元々好きなことを仕事にしているので、たくさんできることは喜ばしい。だからなるべく仕事をしていたいですね!
●ストレス発散法は「ネットショッピング」?
ーー役者はまさに「天職」なんですね。とはいえ、忙しいと発散場所がなくて、ストレスがたまったりもしてしまう方もいらっしゃるかと思うのですが、関さんはいかがですか?
関:(ストレスが)たまっていないということはないと思うんですけど、あんまり自覚はないんですよね…。淡々とやり続けられるタイプなので、ストレス耐性は強い…のかも? ただ、いざ「忙しくて大変!」ってなったときに、意外と「さぼっちゃえ〜」ってできちゃうタイプなんですよ(笑)。あとは、1個なにかに行きづまったら別のことをやったりして、無意識に逃がしてるのかも。
…あっ! でも、ネットで昼夜問わず買い物しちゃうんですけど、それがストレスの発散にもなってるんですかね? 移動中とかもおもしろいものを見つけたら買ったりしてますね。
ーーちなみに最近はどんなものを購入されたんですか?
関:そうですね〜。趣味のものもですが、入浴剤とかも買ってますよ! 「きき湯 FINE HEAT」っていうシリーズがあるんですけど、そのシリーズを数種類買って試したり。ちなみに今のお気に入りは黄色いパッケージのものです。汗もかけるし、柑橘系の香りが気に入ってます。
あとは、MakuakeやCAMPFIREなどのクラウドファンディングもよくみますね。ガジェット的なものは好きで、最近は資料などデータで保管したくて「スキャナー」を購入しました。ちなみに、今は最新の「3Dスキャナー」が気になってます(笑)。
●関さんが苦手なことは「行列に並ぶこと」
ーー3Dスキャナーを購入されたら、ますます趣味生活が充実されそうですね(笑)。少し話は変わりますが、連載では「最近食べておいしかったもの」を写真で紹介していただいてますが、最近食べてビビッと来たものはありますか?
関:この前築地に行ったときに、「築地はじめ鮮魚店」のランチでネタが3種類選べる海鮮丼を頼んだんですよ。これがおいしかったですね! あまり並ぶのは得意ではないのですが、1時間ちょい並んでなんとか食べられました。
ーー並ばれるのが苦手なんですね。
関:そうなんですよ。江戸っ子だからせっかちというのもあるかもしれないですけど、もって1時間が限界!(笑)。最初から並ぼうと決めて行くのは我慢できるんですけど、たまたま行った先が並んでいた…なんていう予期せぬパターンはキライなんですよね…。
ーーそうするとテーマパークとかも大変…ですよね?
関:だからアトラクションに「乗る」というよりも「見る」専門で行く場合が多いですね。園内をずっと歩きながら見て回って、たまたま待ち時間が少ない…みたいなときに、アトラクションに乗る。意外とただ歩いてるだけでも楽しいんですよ。
ーーなるほど! 確かに人それぞれの楽しみ方がありますもんね。気づけばもうすぐ12月ですが、最後に関さんが堪能された「○○の秋」があれば教えてください。
関:「栗を満喫する」秋でしたね。というのも、農園さんなどがやっている「オーナー制度」みたいなものがあるじゃないですか?
それを利用して、僕は栗の木も購入させていただいているのですが、収穫された和栗が今年も段ボールで送られてきて、焼いたり、ゆでたりして素材の味を堪能させていただいて…おいしかったです!
あとは番組でもおいしいモンブランをいただいたし、今年の秋も栗を満喫しました。