人生100年時代、第二の人生をガラリと変える人もいます。結婚、子育て、離婚、病気の発症を経て、昨年からスペインへの単身留学を送っている54歳のRitaさん。今回は、本場の雰囲気をより一層味わいたい方へ向けた「スペイン土産の穴場スポット」を教えてもらいました。

日本とスペインで違う、お土産が売っている意外な場所

スペインの観光地にはお決まりのようにお土産屋さんがたくさん並びますが、約1年半の間日本に帰国していない私は、スペインのお土産をじつはまだひとつも買ったことがありません。また、こちらで海外の友達とお土産交換をしたこともないのです。留学生仲間は、イタリアに行ってきた…フランスに行ってきた…と1〜2週間ぷらっと旅行に行く人が多いですが、みんな写真を見せてくれる程度で、だれ一人お土産を抱えてくる人はいませんでした。海外では「お土産を配る」という文化は、とても少ないように感じます。

ただ、日本からスペインに来る旅行者からは「お土産はなにを買ったらいい?」とよく質問されます。たしかに思い返してみると、私も日本で働いていた頃は家族に会社にランチ仲間に向けたお土産を購入していましたし、それも旅の目的のひとつでした。

お土産ひとつとってもセンスが問われ、とても難しかったことを覚えています。好みが分かれるものを買っていくよりも無難なものの方がいいのではないか? 関係性の濃さ・薄さに見合ったものか? この人にあげたらあの人にもあげた方がいいけどお財布事情が…などなど、限られた旅行の期間中でさえ悩みがつきまとっていました。ただ、自分がもらったときのことを考えてみると、少しでも異国の香りがするものだったらなんでもうれしいものです。私は以前アメリカ土産でもらったお菓子の袋がかわいくて、食べた後もしばらくながめて楽しんでいました。

地域のロゴ入りエコバッグ、ご当地のお菓子は、通りのお土産屋をのぞけば必ず目にするものなので、今回は「お土産を見つけられる意外な場所」をご紹介します。

●薬局で見つかるキュートなコスメ

街にはFARMACIAという薬局が所々にあり、医薬品から化粧品までそろいます。コスメ類はスペインの土地柄オリーブオイルやオレンジを使った商品が多く、石けんやクリーム類だったら、相手の好みを選ばずに使ってもらえる可能性がグンと上がります。リップクリーム・口臭スプレー・ハンドクリームも3ユーロ前後〜(約480円前後〜)。手に取りやすい価格なうえに、こぶりで目の引くパッケージが多いのが印象的です。

●一般的な洋服店のレジ横で見つかるプチプラ商品

カジュアルな洋服店のレジ近くは、プチプラ商品が並んでいることが多いです。アクセサリー・化粧品・ポーチなど、いずれも低価格。店舗入口では洋服しか目に入らないので、ぜひ奥までのぞくことをおすすめします。日本にはないカラーや季節感を取り入れたものも多く、女性へのお土産は、ここで一気にそろえることができるかもしれません。

●雑貨屋さんで見つかるユニークな商品

スペインの人達が日常使いしているような雑貨屋さんも穴場です。スペイン語で書かれたノートや小物、携帯グッズや眼鏡ケースなどもユニークな商品が多く、注目度の高いものが勢ぞろい。素材や質感が日本と違うものも多く「日常使いできるけど、ちょっとだけ特別感がある商品」が、探せるところだと思います。

●メトロショップで見つかる電車好きグッズ

少し変わり種ですが、マドリードにはメトロショップがあります。Tシャツやマップ、文具までそろい、カラフルな色使いが多く心が躍る空間です。電車好きに関わらず、レア品が好きな人へのお土産におすすめ。ここ、いつも3番線に乗っている留学生が真っ黄色の3番バッグを持っていて、どこで買ったのかを聞いて知りました!

●困ったときは、現地のスーパーでも見つかる

日頃からお世話になっている御礼のようにも感じる旅行のお土産。現地物を目の前にすると、しゃれたお土産を用意したい気持ちがますます高まってくると思います。でも旅の最中、ずっとお土産のことが気になっては落ち着きません。前もってある程度目途をつけ、そして困ったときは、現地のスーパーをのぞいてみてはいかがでしょうか。お菓子・調味料・バス用品…じつはその地域ならではの商品がソロう絶好の場所。生ハムは持ち帰れないけど、生ハム味のポテトチップスなら、異国の香りを十分に感じてもらえそうです。

海外旅行は日程も限られるとても貴重なひととき。お土産の負担をできるだけ軽くできたら、旅を心に深く刻む時間を増やせるかもしれません。