年齢を重ねて、ますますチャーミングな輝きを増す風吹ジュンさん。中国茶や登山など、人との出会いをきっかけに広がった趣味がたくさんあるといいます。人生の後半戦をもっと楽しむための心の持ち方、人づき合いのコツを伺いました。

しがらみから解放されて、自由になる人生の後半戦をもっと楽しみたい。そう思いつつ、なにから踏み出せばいいのかわからない…という人に対し、風吹さんは「出会いがヒントになるのでは?」とアドバイスをしてくれました。

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●自分から声をかけて“出会い”を広げることが大事

「小さなことだけど、自分から声をかけるってすごく大事な気がするんです。私も中国茶を好きになったのは『どうやっていれたらおいしくなるの?』と、お店の人に聞いたのがきっかけ。そこから、産地への旅に連れていってもらうようになりました。最初は一見さんでも、2回、3回と通ううちに、深い話ができるようになりますよね。私も若い頃は人が苦手…というより人ぎらいだったけど、自分がニコッと笑えば相手も笑顔になってくれると気づいた。人は自分の映し鏡だということを忘れないようにしたいですね」

●反省とチャレンジ。お芝居はその繰り返し

撮影中もチャーミングな笑顔を絶やさず、周りを明るくしてくれる風吹さんですが、じつは「クヨクヨ症」の一面も。どんなに経験を積んでも、ひとつの作品が終わるたびに、「もっとできたのに」という反省からは逃れられないそう。

「でも、お芝居はその繰り返し。だからこそ『次はこうしてみよう』と新鮮な気持ちで向き合えます。年内にも今までやったことのないチャレンジングな役を演じるので、今から楽しみなんです。現場では初めて会う人もいれば、30年ぶりに再会して『あんなにいやなやつだったのに、なんだか丸くなったわね』なんてことも(笑)。そういうおもしろい出来事が起きるのも、この年まで生きてこられたからこそ。年を取ると周りから軽視されることもあるけど、それも冷静に眺めていられます」

続けて、落ち込んだときのいちばんの薬は「忘れること」と風吹さん。

「クヨクヨも度が過ぎるとよくないから、引きずらずにさっさと寝る。私の場合、ひと晩寝れば忘れてしまうんです(笑)。新しい一日が始まれば、また新しいものが入ってくるから、いつまでも引きずっていられません。自分なりの切り替え方を見つけて、上手に年を重ねたいですね」