「片づかない家」のリビングに必ずあるもの3つ。“量”を減らすだけでも大違い
リビングやダイニングが片づかない、片づいて見えないのには理由がありました。ライフオーガナイザーの下村志保美さんが、仕事を通じて気がついた「片づかない家のリビングにあるもの」について教えてくれました。
片づかない家のリビングやダイニングに共通しているもの3つ
片づけの仕事で気がついた、「散らかっている家にありがちなもの」についてまとめました。
●1:「とりあえず」書類ボックス
たまりがちな紙もの。あとで確認したい書類、学校からのお手紙などをとりあえず入れておくカゴやボックスはありませんか?入れたことで一瞬片づいた気持ちになりますが、気がつくとそこが書類の山になってしまう。じつは、書類をためてしまう仕組みになっています。
「あとでシュレッダーしよう」ボックスも、「シュレッダーしなくてはいけない書類をためるだけの箱」になります。シュレッダーは使いやすい場所に設置してすぐ使えるようにしておけばたまりません。とくに家庭用のシュレッダーは一気に大量に処理できませんから、こまめにやると決めておきましょう。
「とりあえず」は、厳しくいうと「先延ばしをしているだけ」であることをお忘れなく。
●2:大量の「処方薬」
最近は子どもの医療費が無料の自治体も多く、病院に行ったときに、自宅にまだ在庫があるにも関わらず「とりあえず」「念のために」ともらってくる方も多いのではないでしょうか?
すぐ腐るものじゃないし、保湿クリームなどは何本あってもいいし、解熱剤も急な発熱の際、病院に行けなかったら…と思うと、今必要でなくても捨てにくいものです。だからどんどんたまってきて、キッチンカウンターの上やダインングテーブル周辺に山積みになっているお家を何軒も見てきました。
片づいていないおうちの人が、片づいている家の人に比べてとくに病弱だとは思えませんので、薬のもらい方や飲み忘れなどが原因だと考えられます。
この使い残したお薬のことを「残薬」といい、日本全体では1000億円以上の残薬が生じていると言われています。「医療費がタダだし」だとしても、それは税金や健康保険料に影響しますよね。
多くの薬剤と医療費が無駄になっていることを考えると、家にある処方薬の総量を確認してから受診し、過剰な薬をもらわないという選択が必要です。そうするとダイニングテーブル周りもすっきりします。
●3:「子どもの作品」と「思い出の品」
子どもの力作や旅先で買った思い出の品は飾っておきたいもの。ですがこれまた「大量」にあるとどうでしょうか?
1つ2つなら「飾っている」ですが、20個、30個、100個以上…となると、お手入れも行き届かずホコリだらけに。そうなると、単なる「置きっ放し」「散らかっているだけ」になってしまいます。残念!
なにかを飾ると、その分お掃除の手間は確実に増えます。すてきなものはすてきに見える量にすることで、お部屋全体もすっきりすてきになります。
●問題は「量」だった
じつは片づいている家もそうでない家も、家にあるアイテムは似たようなもの。
キッチンには鍋、フライパン、お玉、食器、カトラリー、調味料、食品…。
クローゼットの中も服、下着、バッグ…。
ただしそれぞれの「量」が違うことが片づいている、片づいていないのか分かれ道になっているだけ。
「いくつあればたりるのか」「どれくらいの量なら、自分がきれいを維持できるのか」を考えて定量を保つこと、そして先延ばしをやめてその場で処理していくこと。
最初は簡単ではありませんが、一度仕組みができれば後は簡単に片づいた家を維持できます。