そもそもつらい洗濯家事。それを行うランドリールームの温度が、もしも不快だったら…。さまざまな制約から、新居のランドリールームにエアコンをつけない道を選んだ日刊住まいライター。温度が家事にどう影響するのか? また、洗濯物の乾きは? 2年住んでみて、感じていることを語ります。

ランドリールームが絶対条件だった家づくり

わが家は筆者、夫、小学生の息子2人(8歳と6歳)の4人暮らし。2年前ハウスメーカーで2階建ての注文住宅を建てました。

ランドリールームをつくることは、家づくりにおいて絶対条件でした。なぜなら筆者は、仕事や育児に忙しいので、少しでも家事をラクにしたかったから。

・時間や天候を気にせず干せる
・専用スペースだから長く干しっぱなしになっても、ジャマにならない
・生活感が視界に入らずリラックスして過ごせる

上記のようなメリットは、今、実際に生活していてかなりうれしいです。

悩んだのは、ランドリールームにエアコンをつけるかどうかです。ネットでリーサーチすると、「エアコンで洗濯物を乾かす」という投稿も見かけました。

予定した間取りでは、スペース的にランドリールーム内に取りつけ可能でした。しかし、いろいろ考えて取りつけませんでした。その理由と実際の暮らしでどう感じているのか、詳しく語っていきましょう。

ランドリールームにエアコンは必要か

まず、わが家の間取りを説明しましょう。2階にあるランドリールームは、図面でいうと「U・T」の部分。広さは3畳。浴室と洗面脱衣所、ランドリールームがつながっています。それぞれのエリアは、扉で仕切ることができる仕組みです。

 

また、ランドリールームの隣は来客用の部屋(図面の洋室C。写真の手前の部分)となっています。じつはここも、ランドリールームと扉でつながっています。つなげた理由は、普段来客用の部屋を家事室としても使えるようにするため。

この来客用の部屋には、エアコンをつけています(ゲストに快適に夜を過ごしてもらうため)。ランドリールームに設置しなかった理由の1つは、「ここにあれば、ランドリールームにエアコンの風が届くのでは」と思ったからです。

 

エアコンがあるランドリールームなら、どの季節でも快適に洗濯家事ができるでしょう。送風モードがあれば、洗濯物を乾かす際も活用できます。

しかし、設置するとなれば、初期費用と電気代がかかります。狭い空間だし、部屋を温める&冷やすだけなら、どうしても必要なときだけ、小型のヒーターや扇風機などでしのげるかもしれない。

 

また、エアコンはなにかとメンテナンスが面倒です。湿気が多い可能性があり、しかもホコリも出やすいランドリームのエアコンは、掃除を定期的にする必要がありそう…。

こうした理由から、筆者はエアコンを見送ったのでした。

家事をする分には基本的に問題なし

実際暮らしてみてどうだったかというと…。洗濯と乾燥については、エアコンがなくても問題なし。そもそも家全体に24時間換気がついているし、吸気口もランドリールーム内にあるからか、ただ干しているだけで、大体ひと晩で乾きます。

生地の厚い冬物は乾きにくいですが、そんなときは除湿機を活用すれば解決。

ただ、着替えるときは少し問題ありました。冬は寒くて、夏は暑いのです。

わが家のランドリールームには、お風呂上がりに着るパジャマや子どもの服を収納してあります。ここで着替えをすませる仕組みにしているのです。洗濯物の片づけ&着替えがラクになるのはいいのですが、ちょっとつらい季節があります。

 

冬は置き型のヒーターでしのげます。ただ、夏は扇風機(サーキュレーター)を使っても暑いまま。お風呂上がりのあと、なかなか汗が引きません。

正直なところ、洗濯を干したり、たたんだりという家事を行う際も、ランドリールームが過ごしにくいと、おっくうだと感じることがたまにありました。

 

そんなわけで、結局、真冬と真夏は隣の来客用の部屋のエアコンを活用することに。これで、快適さは全然違います。洗濯物を乾かすため、というより「快適に家事をするため」また「入浴後の気持ちよい着替えのため」にエアコンは必要でした。

わが家の場合、ランドリールームに風が届く場所にエアコンを設置しておいて、助かりました!

快適な家事のために、暑さ&寒さ対策を考えて!

ちなみにランドリールームには、このように窓もあります。少しくらいの暑さなら、窓があるだけで大丈夫。もし、窓なしの間取りだったなら、頻繁にエアコンを使う羽目になったかも。

ちょっとの時間でも、環境が不快だと家事のハードルは上がってしまうもの。費用がかかったり、掃除の面倒だったりしますが、家事をするスペースにエアコンは大事…そう思った筆者でした。