道路に面していると外からの視線は、意外と気になるものです。3年前にハウスメーカーで家を建てた日刊住まいライターは、ラティスやシンボルツリーで視線対策をしたつもりが、まったく役目を果たさず後悔。なぜ、そんなことになったのかリアルにレポートします。大逆転の解決策も!

家を建てたのは人通りの多い道路に面した敷地

筆者は3年前にハウスメーカーで、2階建ての家を建てました。敷地は南面のみ道路に接し、そのほかの方角は民家に囲まれています。ちなみに道路に面した場所は、駐車スペースにするため、塀は設けませんでした。

わが家は主要道路から少しはずれたところにあります。しかし、抜け道になっているせいか、意外と人やクルマの通りが多いのです。

家づくりの段階で外からの視線が気になると思った筆者は、駐車スペースの奥にラティス(格子状の木製フェンス)を設置し、シンボルツリー植えることで、視線対策できないかと考えました。

しかし、実際に住み始めてからその見立てが甘かったことに気づきました。

 

ラティスが低すぎて目隠しの役目を果たさず

視線対策のひとつとして考えたのがラティスです。玄関横のリビングの前の場所に、高さ80cmのものを設置しました。

もともとは壁にすることも考えましたが、ラティスよりお金がかかります。加えて、壁の向こう側がまったく見えなくなるのも嫌って、ラティスを選択。

格子にすき間がありますが、外からの視線はある程度は隠せそう。それに、植物をプランターに入れた状態で飾ることもできると思ったのです。

ラティスがそれほど高くないことは、パース図を見てなんとなくわかっていました。しかし、リビングで座っている家族を、外から隠すくらいの役目は果たしてくれるだろうと思ったのです。

しかし現実は甘かった…。

というのも、ラティスに対してリビングの床面の高さは想像以上に高く、ラティスが目隠しにならなかったのです。

 

また、筆者の認識違いもありました。というのも、ラティスはレンガブロックの上に設置されると思い込んでいたのですが…。写真のようにレンガブロックの後ろの地面に設置されたのです。その分ラティスの高さが低くなり、視線対策の効果が薄れてしまいました。

今思うと、外構打合せで完成イメージを業者としっかりと共有できていなかった…。視線対策は外構の重要ポイントだっただけに、もっと確認すべきだったと反省しています。

家族で植えたシンボルツリーにも誤算が!

もうひとつ視線対策のシンボルツリーも、期待通りの結果にはなりませんでした。

筆者はシンボルツリーを業者に任せず、引き渡し後に自分で購入して植えました。自分で自由に選んでみたかったことと、家族でDIYしてみたかったからです。

シンボルツリーは、以下の理由からオリーブとシマトネリコにしました。

・いずれも2m以上の高さに成長するという話を聞き、視線対策として十分だろうと考えた
・比較的虫が寄りつきにくい樹木である

虫はたしかにつきにくかったのですが、木の高さについてはまたしても誤算がありました。

オリーブに関しては葉っぱもしげりますし、実もなります。ですが、肝心の背丈がなかなか伸びません。シマトネリコの背丈はある程度伸びました。しかし、葉っぱのボリュームが予想よりさびしく、目隠しになるとは言い切れない状態です。

 

サンシェードは視線対策だけでなく日除けも

ということで、残念ながらラティスもシンボルツリーも、期待するほどの視線対策にはなっていません。駐車スペースにクルマを停めていることで、多少目隠しになっているという状態です。

 

どうにかならないかと考えていた筆者が、至った結論がサンシェードでした。

窓上部にある金属部分にサンシェードの片方をマグネットで取つけ、もう片方をラティスにくくりつけています。

つけ方によって見た目が多少いびつになってしまいます。また、台風などの風が強い場合には取りはずさないといけません。

そのような問題はありますが、目隠しになるだけでなく、うれしい効用も。本来のサンシェードの機能である日除け機能で、室内を快適にしてくれているのです。

とくに今年のような猛暑では、南面を日除けすることで室温の上昇もかなり抑えられました。夏にはこのサンシェードの下で小さいプールを出して子どもを遊ばせることもできました。

外構の問題では、想定外のことがありました。しかし、サンシェードにたどりつくことができ、よかったと思っています。