韓国ドラマの「違法流通」を報じる北朝鮮のテレビ番組に映し出されたドラマのシーン(資料写真)=(聯合ニュース)

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【ソウル聯合ニュース】北朝鮮専門メディア、デイリーNKのイ・サンヨン調査分析ディレクターは26日、韓国統一部がソウルで開いた北朝鮮の人権に関する討論会で、北朝鮮内部の消息筋の話として、北朝鮮政権が「反動思想文化排撃法」を適用して韓国のテレビ番組などを見た人の公開処刑を行っていると伝えた。

 同法は、北朝鮮当局が韓国文化の広がりを抑えるため2020年12月に制定した。イ氏によると、黄海南道で今年6月、韓国の映画やニュースを密かに視聴した罪で農場の作業員2人が公開処刑され、今年4月には平壌で世界各地のニュースや街の風景を収めたファイルを拡散させたとして摘発された偵察総局所属の将校が処刑されたという。

 イ氏は、公開処刑が続いていることで北朝鮮住民の恐怖心が極度に高まり、外部の情報に接したりこれを広げたりする行為が大きく萎縮しているとした。デイリーNKは、韓国ドラマを視聴する北朝鮮住民の数は新型コロナウイルス流行前の10分の1ほどに急減したと推定している。