実績のあるアラフォー男が、デートで陥るミス。仕事での“あるアドバイス”で女性は一気に冷める
男と女は全く別の生き物だ。それゆえに、スレ違いは生まれるもの。
出会い、デート、交際、そして夫婦に至るまで…この世に男と女がいる限り、スレ違いはいつだって起こりうるのだ。
-あの時、彼(彼女)は何を思っていたの…?
誰にも聞けなかった謎を、紐解いていこう。
さて、今週の質問【Q】は?
▶前回:「婚約指輪が、1.5カラットって小さくない?」33歳の女が、お家デートで友人の話を彼にしたら…
成美と出会ったのは、異業種交流会だった。
昨年起業したという成美は、意志の強そうな、凛とした美しさがある。僕は遠目で見つつ、最初からかなり気になっていた。
「初めまして、晃です。こういう会、よく来るんですか?」
「それが全然…どう振る舞えばいいのかわからなくて困っていたんです」
「そうなんですか?言ってくれれば知り合いとか紹介したのに」
異業種交流会とは、なんという便利な言葉なのだろうか。
純粋に仕事目的の人もいる。でも多少、男女の出会いを求めている人がいるのも否めない。
「よければ、この後もう1軒みんなで行きませんか?」
「私もいいんですか?」
こうして彼女を誘い出すことに成功し、そしてデートにもこぎつけた。しかし結局は、成美からあっさりフラれてしまうことになった…。
Q1:初対面の時の男の印象は?
交流会のあと、成美と僕、あとその会にいた男性2人の合計4人で、近くのバーで飲み直すことになった。
「じゃあ成美さんは、アパレルの会社を自分でされているんですか?すごいですね」
「全然すごくないです。まだまだブランドを立ち上げたばかりで苦労も多くて」
「そうですよね。立ち上げの時期って大変ですよね」
「晃さんも、そういう時期ありましたか?」
「もちろんですよ!僕の場合は…」
成美のためになればと思い、僕は仕事の話を一生懸命した。僕自身、会社がもうすぐ12期目を迎えること。学生時代に一度起業してバイアウトし、今はまた別の会社を経営していることなどなど…。
成美も興味があるようで、僕の話をしっかり聞いている。
「晃さんって、よくお話しされる方なんですね!もっと寡黙な感じかと思っていました」
「それは…いい意味ですか?」
「もちろんです。先ほど会場でお見かけした感じと印象が変わりました。いいほうに」
「それは嬉しいですね〜。でも成美さんは、美人で目立ってましたよ」
気がつけば4人で来ていたのに、僕は成美とばかり話している。
これはさすがにバランスも悪いし、イメージもあまり良くないかなと思い、他の男性2人にも話しかけてみることを忘れなかった。
「そういえば、来月のこの会には参加するんですか?」
「僕たちはするつもりです」
「じゃあ成美さんも、ぜひ」
「私もいいんですかね…ありがとうございます、またスケジュール見て連絡させてください」
結局二次会は、4人で3時間くらい話していた。そして帰宅後。僕は個別で成美にメッセージを送ってみる。
― 晃:成美さん、今日はありがとうございました!よければ今度、二人でゆっくりお話しませんか?
すると翌朝、成美から返信が来ている。
― 成美:もちろんです。いつが都合よろしいでしょうか?
「よっし!デートだ」
こうして、僕は成美との初デートに挑んだ。でもなかなか都合が合わず、結局3週間後になってしまった。
ただこの間も、連絡はマメに取り合っていたし、いい感じだった。だから僕は、初デートでそれなりに期待をしていた。
しかしたった1度デートをしただけで、成美は急にそっけなくなったのだ…。
Q2:女が心を閉ざした理由は?
成美との初デートは、麻布十番にあるイタリアンを予約した。
「ここのお店、予約取りにくいって聞いたんですけど…晃さん、さすがですね」
「一応、グルメ好きで売ってるんで」
日本一のマグロ卸が手掛けるこの店は、最近僕の中でも好きな店の上位に入る。
「そうなんですか?」
「これ、僕のアカウントです」
「え?こんなにフォロワーいるんですか?すごいですね」
成美に僕のInstagramのアカウントを見せると、目を丸くしている。こう見えてフォロワーは1万人くらいいる。
「成美ちゃんも、あとでフォローするのでアカウント名を教えてもらっていいですか?」
「あ…でも私インスタやっているんですけど、男性はあまりフォローしないようにしていて…フォロバできないですけど大丈夫ですか?」
「そうなんですね、もちろん。了解です」
しかし教えてもらった成美のアカウントは、まさかのフォロワー数が僕より多かった。
いったん料理を食べながら、心を落ち着かせる。
「成美ちゃんもフォロワー多いじゃないですか!」
「いえいえ、私なんて全然ですよ」
「ごめん、僕が知らなかっただけで、もしかして成美ちゃんって有名人?」
「まさかまさか!違いますよ」
たぶん、いわゆるインフルエンサーなのだろう。だからアパレルの会社を立ち上げたのも納得がいく。
「成美ちゃんって、アパレルの会社というかブランドを作った感じなんですか?」
「正確に言うとそうですね」
「最近、その流れ流行ってますもんね。僕の知り合いにもそういうことやっている社長がいて。インフルエンサー探して、自社でブランド作らせてコラボして売るっていう」
「そうなんですね」
「でもそうなると差別化が大変ですよね。今ってインフルエンサーなんて山ほどいるし」
「そうなんですよ〜。なのでPRとか売り方を考えないといけなくて」
「僕だったら…」
頭の良い成美と話しているのは面白かった。それに色々とアドバイスもあげたくなる。
「あともし今後、経営者とつながりを作っていきたいなら、今はアートとか不動産の勉強しておいたほうがいいかもです。若くて綺麗な経営者の女の子増えているし、それだけじゃ勝負できないから」
「そうなんですね、勉強になります」
「あとはそうだな…。まぁ特に最近女性はゴルフを必死になってやっている子も多いけど、それより僕はこういう交流会とかに来て、人脈を広げたほうが絶対に役立つと思う」
結局仕事の話から、プライベートな話まで、この日は深く色々と話し込んだ。
相当盛り上がったし、成美も終始「晃さんのお話、本当に楽しいです!」と言って喜んでいた。
しかしこの初デート後。二人きりでの食事に誘っても、連絡がとれなくなった成美。
― あれ?おかしいな…。
28歳の成美と36歳になる僕。そこまで年齢差もないし、おじさんでもない。それなのに彼女の突然の態度の変化に、困惑している自分がいる。
▶前回:おうちでまったりデートのはずが…交際わずか三ヶ月で「何かが違う」と言って振られた33歳の女
▶1話目はこちら:「あなたとだったらいいよ♡」と言っていたのに。彼女が男を拒んだ理由
▶NEXT:9月17日 日曜更新予定
女が初デートで思っていたコトは?