イングランド戦の6失点惨敗に呆然とする中国の選手たち。アジア女王は無念のGS敗退に終わった。(C)Getty Images

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 オーストラリア&ニュージーランド共催の女子ワールドカップは、現地8月3日にグループステージの全日程が終了し、ベスト16が出揃った。
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 アジア代表(AFC)として出場したのは開催国のオーストラリアを含め、日本、韓国、中国、フィリピン、ベトナムの6か国。残念ながらラウンド・オブ16に進出したのは日本とオーストラリアのみ、世界の勢力図を刷新するには至らなかった。

 この点に注目し、先行きを不安視するのが中国メディア『捜狐体育』だ。「やっぱり日本は強かった。中国は昨年の女子アジアカップで日本と韓国を破って16年ぶりの優勝を遂げたが、日本にはまだまだ総合的な力で遠く及ばない。スペインに4−0で勝利するなど、我々のはるか先を走っている。中国は個としても集としても欠点が多く、今大会でも世界トップとの差があらためて大きいと思い知らされた」と論じる。

 なかでも脅威に感じたのがアフリカ勢の躍進だったようだ。

「アフリカはわずか4枠しかなかったが、南アフリカ、モロッコ、ナイジェリアの3チームが決勝トーナメント進出を決めた。アジアは予選免除だったオーストラリアを除いた5枠で出場したが、終わってみればベスト16は日本だけ。中国とフィリピンは1勝を挙げるのは精一杯で、1ポイントのみの韓国と全敗のベトナムはともにグループ最下位に沈んだ。今後はアフリカ勢に出場枠を取られるかもしれない」
 
 さらに同メディアは「抜本的な強化や育成に着手しなければ、男子サッカーと同じように中国女子代表は、日本はおろか韓国、オーストラリアとの差も広がる一方となるだろう」と悲観。「となればワールドカップ出場枠はあと2つしかない。北朝鮮が復帰してくれば難敵だし、フィリピンも台頭著しい。世界大会で躍進するどころか、大会に出場することそのものが目標になってしまう可能性がある」と嘆いた。

 アジア女王として臨んだ中国女子代表。初戦でデンマークに0−1で敗れ、第2戦でハイチに1−0で競り勝ったものの、最終戦でイングランドに1−6と木っ端みじんに粉砕され、1勝2敗でグループステージ敗退に終わった。『捜狐体育』は「将来に向けて不安が増大した」と記している。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部