オーストラリアへ出発前の準備

オーストラリアへの渡航には、短期の観光や商用の場合でも、ETA(電子渡航許可)とよばれる電子ビザが必要です。ETAの申請は、スマートフォンから専用アプリ「Australian ETA」をダウンロードしたあと、説明(英語)に従ってパスポートや顔写真などを登録し、いくつかの質問事項に回答すればOK。申請時には、パスポート、メールアドレス、クレジットカード(申請料A$20)を手元に準備しておきましょう。

モーニントン半島ってどんなところ?

モーニントン半島の突端近くのポートキングビーチ

夏でも涼しい風が吹く環境が、良質のワインを育む

モーニントン半島(Mornington Peninsula)は、オーストラリア南東部に位置するビクトリア州にあり、東京(羽田・成田)から直行便で約10時間30分のメルボルンから、車で1時間30分ほどの距離です。近年、ビーチとワイン産地の魅力が広く知られるようになり訪れる人が増加中です。

「アーサーズシート・イーグル」で絶景空中さんぽ

スイス製のゴンドラ34台が運行

アーサーズシート・イーグルは、モーニントン半島山間の街アーサーズシートの麓と、標高305mの山頂駅を片道15分で結ぶロープウェイ。アーサーズシート州立公園の上空を通過するゴンドラからは、鮮やかなブルーに輝くポート・フィリップ湾と、美しい弧を描くモーニントン半島の絶景を楽しめます。

ゴンドラにはオーストラリア最大の猛禽類・ウェッジテールイーグルが描かれている

山頂駅に到着したら、駐車場の一角にあるビュースポットへ。ゴンドラ乗車中に見える景色とほぼ同じですが、ゴンドラ内では撮りにくい記念撮影ができます。また、山頂駅にはイーグル・カフェがあり、サンドイッチなどの軽食やスイーツを提供しています。 

■Arthurs Seat Eagle(アーサーズシート・イーグル)
住所:1085 Arthurs Seat Road Base Station Dromana Victoria
営業時間:10〜17時(季節により変動あり)
定休日:無休
料金:片道A$22、往復A$29.50

「ポイント・レオ・エステート」でワインにグルメにアートも満喫

KAWSの『SHARE 2020』などが屋外展示されている

50以上のワイナリーがあるモーニントン半島でも屈指の人気を誇る、ポイント・レオ・エステート。半島の南東部、ブドウ畑に隣接する広大な敷地に、試飲と販売を行うセラードアやレストラン、アート作品を展示するスカルプチャー・パークなどがあります。

テイスティングは庭園と海を見ながら

敷かれたペーパーにワインの特徴や金額が書かれ比較しやすい

プレミアム・テイスティングしたワイン。購入は1本A$56〜


セラードアでは、2種類のワイン・テイスティング(スタンダードA$10、プレミアムA$20)ができます。どちらも5種類のワインを試すことができ、ボトルを購入すればA$10が返金されるシステム。ポイント・レオ・エステートのワインは、シャルドネやピノノワール、ロゼなど、どれも高い評価を得ているものばかり。ぜひテイスティングしてお気に入りを見つけて下さい。

窓が広く明るい「ポイント・レオ・レストラン」

プリフィックスコースの前菜。炭火で焼いたタコ(中央)、キングクラブのパスタ(左上)、チェリートマトのタルト(右上)

プリフィックスコースのメインの一例、ビクトリア州オトウェイ産の豚バラ肉

多くの人が利用するカジュアルダイニング「ポイント・レオ・レストラン」では、プリフィックスコースA$120が楽しめます。メインダイニングの高級レストラン「ローラ」ではA$275のコースを提供。どちらも広大な庭園とその先に広がる海を見ながら、おいしい食事とワインを堪能できます。モーニントン半島ならではの贅沢な時間を過ごしてみては。

Lenton Parrの『VEGA 2012』。農業機械を想起させる巨大な作品

Greg JOHNSの『To the centre 2000』。見る角度によって形を変える

レストランでランチを楽しんだ後は、屋外のスカルプチャー・パークの散策がおすすめ。ワイナリーのオーナーがコレクションした、世界的なアーティストたちの彫刻作品が60点以上展示され、45分と90分の散策路も整備されています。

■Pt. Leo Estate(ポイント・レオ・エステート)
住所:3649 Frankston - Flinders Road Merricks Victoria
営業時間:販売は11〜17時(金・土曜はより遅い時間まで営業)。スカルプチャー・パークは11〜17時。レストランはランチが12時〜、ディナーが18時〜
定休日:無休
料金:スカルプチャー・パークの入場A$10

ワイン好き憧れの「テン・ミニッツ・バイ・トラクター」

日本のワイン通に知られるワイナリー

「テン・ミニッツ・バイ・トラクター」は、モーニントン半島のほぼ中央に位置するワイナリー。「トラクターで10分」というユニークなワイナリー名は、所有する3つのワイン畑がそれぞれトラクターで10分ほど離れていることに由来します。
半島特有の冷涼な気候と、3つの異なる場所のワイン畑の特性を生かしたワインは、生産量があまり多くないため、ほとんどをオーストラリア内で消費。でもその評判は日本のワイン好きにまで届くほどです。
併設のレストランも国際的に高く評価され、モーニントン半島を代表するワイナリーの一つです。

シックな趣のセラードア

セラードアの目の前に広がるブドウ畑

2021年のシャルドネを使った「10X」と「エステート」をテイスティング

セラードアのマネージャー、グラハムさん

セラードアのワインのテイスティングはA$12。「テン・ミニッツ・バイ・トラクター」のワインは、10X(複数の畑のブドウを使用)A$34〜、エステート(栽培から瓶詰めまで携わる)A$42〜、シングルヴィンヤード(単一の畑のブドウを使用)A$82〜の3タイプ。日本では入手困難なワインなので、テイスティングだけでなく、ぜひおみやげに購入がおすすめです。
■Ten Minutes by Tractor(テン・ミニッツ・バイ・トラクター)
住所:1333 Mornington Flinders Road Main Ridge Victoria
営業時間:販売は11〜17時(木〜日曜は〜18時)。レストランは木〜日曜の11時45分〜(金・土曜は18時30分〜も)※要予約
定休日:無休

観光農園「グリーンオリーブ・アット・レッドヒル」

ショップやレストランを兼ねた建物を囲むように農園が広がる

「グリーンオリーブ・アット・レッドヒル」は、先に紹介した「テン・ミニッツ・バイ・トラクター」から車で2分ほどの場所にある観光農園。農園ではオリーブをはじめ、ブドウやハーブなどを栽培し、ワイナリー、レストランも併設しています。

オリーブやブドウの畑の中を散策できる

園内では、鶏や犬などが放し飼いに

ファームピクニックのランチボックス

レストランでは、地元で生産された野菜や肉製品、チーズなどをふんだんに盛り込んだプレートメニュー各種A$35がおすすめ。ワインとチーズだけ、スイーツとコーヒーだけの注文も可能です。
園内の好きな場所にシートを敷いて食事とワインを楽しめる、ファームピクニック(2名A$140〜)は、農園ならではのピクニック体験。大自然のなかでワイン片手にのんびりできます。

ショップの棚には、このワイナリーのワインが並ぶ

エクストラバージンオリーブオイル250mlはA$24.95

ショップでは、オリジナルブランドのワインやオリーブオイル、オリーブのピクルス、タペナードなどの食品類から、オリーブを使用したスキンケアグッズなども販売。おみやげ探しも充実なスポットです。

■Green Olive at Red Hill(グリーンオリーブ・アット・レッドヒル)
住所:1180 Mornington Flinders Road Main Ridge Victoria
営業時間:9〜17時
定休日:火・水曜


モーニントン半島のおすすめスポットいかがでしたか。モーニントン半島へは、メルボルンで車をレンタルするか(オーストラリアは、日本と同じ右ハンドルで左側通行)、メルボルンからのオプショナルツアーで行くことができます。メルボルンを訪れたら、ぜひ1日プラスして訪れてみてください。
 
Text:新間健介
Photo:新間健介、ビクトリア州政府観光局

協力:オーストラリア政府観光局 https://www.australia.com/ja-jp
   ビクトリア州政府観光局 https://jp.visitmelbourne.com

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