▲競馬メディアなどで活躍を続ける細江純子さん(撮影:福井麻衣子)

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【細江純子=コラム『ホソジュンの幸せ馬房』】

◆安田記念の注目馬

 日本ダービーが終わりましたが、1頭が落馬、1頭がレース後に亡くなるという事態となり、残念な気持ちや切ない気持ちになられた方も多かったのではないでしょうか。

 私自身、14時から16時過ぎまでパドックブースにいたので、スキルヴィングの状況を分からずにいました。

 だいぶ経過してから状況を知りましたし、今回の出来事に対して意見や考えの違いでネット上では争いや、物議が…。

 私自身は長年、競馬に携わってきた中で1番に思うことは、馬と1番長い時間を過ごしてこられてきた方々の思い。

 今回においても、馬運車で一緒に厩舎へと帰れないのは本当に辛いこと。また下馬した直後、とっさに腹帯を緩めたルメール騎手の姿にも胸打たれると共に、馬に対しての文化的な背景なども含めいろいろと考えさせられるものがありました。

 皆さんは、どうお感じになられましたか?

 一方、勝利をしたタスティエーラにおいては、皐月賞後からの過程に様々な工夫や配慮をし、また鞍上のレーン騎手は初コンビとは思えない迷いのないレース振り。全体的にはスローな形となり、あの1コーナーの入り口で勝負ありだったように思えます。

 話題を変えます。

 今週は東京開催5週連続GIのラストとなる安田記念。

 コース適性と実績から魅了されるのはシュネルマイスターやソングラインに加え、セリフォス。

 特にセリフォスにおいては休み明けがプラスに思えます。ただ追いきりにおいては2週続けて併せの際に押さえきれない様子。

 これは、パワーがついたことによるものなのか? それとも前走の海外の影響から、少し走ることに後ろ向きになっているのか? 判断しづらく悩むところ。前者であれば圧勝があってもおかしくないと思う反面、後者であれば、その逆も。馬券には入れたいものの、軸となると迷うところも。また人気にもなりそうですし…。そんな中、プラスのみの状況に感じるのがソウルラッシュ。

 追いきりの動きが抜群と感じると共に、以前よりもハミ受けの感じに余裕がうまれており、コントロールもしやすくなっている印象。

 前走、3着に敗れはしましたが休み明けと外枠を考えればじゅうぶんの内容。当日、少しクッションのきいた馬場となればGI馬たち相手でもチャンスありと見ています。

 それでは皆さん、また次週お目にかかりましょう。ホソジュンでしたぁ。

(文=細江純子)