男と女は全く別の生き物だ。それゆえに、スレ違いは生まれるもの。

出会い、デート、交際、そして夫婦に至るまで…この世に男と女がいる限り、スレ違いはいつだって起こりうるのだ。

-あの時、彼(彼女)は何を思っていたの…?

誰にも聞けなかった謎を、紐解いていこう。

さて、今週の質問【Q】は?

▶前回:高級フレンチ店での女の“ある行為”でNGに…。「彼女がいたら2人で食事しないよ」と言っていたが…




男女のストーリーは、どうやって始まるのだろうか。

第一印象から、かなり手ごたえが良かった有紗。

最初のデートも2回目もスムーズで、3回目のデートも楽しく終えた。

3回以上デートをする時点で、有紗は僕のことを嫌いではないと思う。いや、むしろ好きだと思う。

二度目のデートで僕たちは手をつないだし、歩くときに有紗はやたらと腕を絡めてきたり、距離がいつも近かった。

そして迎えた四度目のデート。

でも四度目のデートを終えてから、有紗からの連絡はパタリと来なくなってしまった。

三度目のデートで決めなかったのが、悪かったのだろうか…?


Q1:女のボディタッチが多かった理由は?


有紗と出会ったのは、友人宅で開催されたホムパだった。目鼻立ちがはっきりした美人で、僕は一瞬でグッと心を掴まれた。

この日有紗以外にもかなり人数がいたのだが、連絡先を交換し、翌日僕は有紗をストレートにデートに誘ってみた。

すると意外にもOKが出て、僕は晴れて『薪焼 銀座おのでら』で有紗とデートができることになった。




「有紗さんからOKもらえると思わなかった(笑)」
「本当?私そんなにも高飛車なタイプじゃないよ」

今年で41歳になる僕と、多分30歳前後だと思われる有紗。年齢差は大丈夫かなと気になったけれど、今日この場に来てくれたというのが答えだと思う。

しかも一見冷たそうに見えるけど、話してみると意外に気さくで可愛らしい有紗。そのギャップに、僕の心はさらに鷲掴みされた。

「有紗さんって、どんな人がタイプ?」
「私は自分を持っている人かな。あと優しくて誠実な人」
「それは大事だね」
「優さんは?」
「僕は明るくて笑顔が可愛い子かな」

最初は緊張していたけれど、徐々に打ち解けていった僕たち。

「ちなみに有紗ちゃん、年上とかって大丈夫?」
「むしろ年上の人のほうが好きかも。優さんって何歳?」
「僕は40歳だよ。有紗ちゃんは?」
「私は32歳になるよ」

お互いの恋愛論も話し合っていたし、有紗のタイプと僕はかけ離れているということはないと思う。

一応、清潔感は人並みにある。それに優しいし、自分を持っている。

全部の料理を薪焼きで仕上げるコースが美味しくて、気がつけばワインはボトルで2本も空いていた。




「この後どうする?」
「もう一軒行こうよ」

この日、乗りに乗っていた僕たちは深夜1時くらいまで一緒に飲んでいた。

「こんなに飲むの久しぶりかも…」
「私もだよ。でも楽しいから、つい飲んじゃうよね」

2軒目へ移動した後の有紗の距離はとても近く、普通の男だったら勘違いしてしまいそうなくらいのボディタッチをしてきた。

「有紗ちゃん、それ男全員にやってるの?」
「まさか。やらないよ。好きな人にしか」

そんな有紗にすっかり僕は踊らされ、次のデートの約束もして解散した。


Q2:女が四度目のデートで思ったことは?


初デートはもちろんのこと、その後のデートも同じくらいに楽しい時間を過ごしていた僕たち。

「優くんといると、本当に楽しい!」
「僕も。有紗ちゃんとこうやって飲む時間、好きなんだよね」

三度目のデートの2軒目。そんな会話をしたことを覚えている。僕も結構ハイペースで飲むほうだとは思うけれど、有紗も同じくらいによく飲んでくれる。

同じくらい飲めるかどうかは、付き合う上で大事な要素だと思う。

「ちなみに…。優くんって、毎回ちゃんと全部記憶あるの?」
「あるようなないような…。有紗ちゃんは?」
「私も同じ感じ(笑)。楽しくてつい飲み過ぎちゃうから」
「一緒だね(笑)」

この日は僕の家に来るかなとも思ったのだけれど、さっさとタクシーに乗って有紗は帰宅してしまった。いつも通り腕は絡めてきたので、少し期待していた。

― 絶対に帰っちゃうんだよな…。次こそ、何か進むかな。

そう思い、僕は次のデートに賭けることにした。




そして四度目のデート。この日は「映画デートをしよう」ということで、初めて昼間から会うことになった。

「なんか…。変な感じ。お昼から優くんに会うなんて」
「だね。でも今日のデート楽しみにしてた!」

映画館の外で待ち合わせて、僕たちは一緒に映画館に入った。事前にチケットは購入済みで、そこはスムーズだったと思う。

「有紗ちゃん。映画といえばやっぱりポップコーンだよね」
「え?でもこの後ご飯行くよね?」
「でもやっぱりポップコーンは外せないよ」

こうして大きいサイズのコーラとキャラメル味のポップコーンを買い、映画を楽しんだ。映画が終わって外に出てもまだ15時半で、外は明るい。




「夜ご飯までかなり時間あるね…。どうしようか?」
「どうしようかな…。有紗ちゃん、何かしたいことある?」
「うーん。買い物って感じでもないし…。お茶でもする?」
「お茶か。さっき大きいドリンク飲んじゃったからな」

昼のデートは意外に難しい。時間も中途半端だったので、若干手持ち無沙汰になってしまった。

「優くんも何かしたいことある?」
「この時間って微妙だよね…どうしようかな」
「それか…早いけど、飲み始めちゃう?天気もいいしテラス席とかで」
「それいいね!」

結局僕たちはホテルのbarへ入り、早い時間から飲み始めることにした。そして昼過ぎから会っていたのに、食事の時間になり、レストランへと移動して気がついた時にはもう22時前だった。

「今日も楽しかった〜。有紗ちゃんこの後どうする?」
「今日はもう帰ろうかな」
「そっか…帰っちゃうか。OK」

ここで無理矢理引き止めるのもダサいし、また次がある。そう思っていた。

けれどもこのデート以降、有紗からの連絡はなくなってしまった。

一体なぜ、有紗の態度は四度目のデートで急に変わってしまったのだろうか…。

▶前回:高級フレンチ店での女の“ある行為”でNGに…。「彼女がいたら2人で食事しないよ」と言っていたが…

▶1話目はこちら:「あなたとだったらいいよ♡」と言っていたのに。彼女が男を拒んだ理由

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女が四度目のデートを境に態度が変わった理由