現地時間2月19日(日)に開催された英国アカデミー賞(BAFTA)授賞式。ケイト・ブランシェットがブルーのリボンをつけて会場に現れた。これは難民との連帯を示すもの。UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)の親善大使を務めるブランシェット、俳優のググ・バサ=ロー、シリア出身の元水泳五輪選手ユスラ・マルディニらがセレブたちに着用を呼びかけていた。

UNHCRは授賞式に先立ち声明を発表。世界中には1億300万人を超える避難民がいることに触れ「戦争や紛争、迫害のために故郷を追われた人々への思いやりと連帯の象徴として『#WithRefugees』のリボンをアーティストにつけて欲しい」と訴えた。今年のBAFTAの候補作には『スイマーズ:希望を託して』、『Bad Axe(原題)』、『Marcel the Shell with Shoes On(原題)』など強制退去や離別などをテーマにした作品が含まれていることにも言及した。

ブランシェットはこれらの作品に触れ「映画は私たちを切実なテーマに引き込み、すべての人々をつなぐ結合組織を探し出す方法を持っている。私は映画のそういう部分をとても愛している」とコメントした。「レバノン、ヨルダン、バングラデシュ、ここ英国、そして私の故郷のオーストラリアで難民に会うたびに私が感じるのは彼らの『異質さ』ではなく、私たちがどれほど多くのものを共有しているかだ」。

この呼びかけにジェイミー・リー・カーティス、コリン・ファレル、ソフィー・ターナー、アンジェラ・バセット、ポール・メスカルらが応えた。カーティスは「世界の至るところで恐ろしい難民危機が同時に起こっていること、私たちには果たさなくてはならない役割があることを華やかなものが溢れるこのシーズンに思い出せるようにリボンをつけてほしい、友人のケイト・ブランシェットはそう考えている」とコメントしている。

UNHCRはトルコおよびシリアで発生した地震やシリアで続く紛争で住む場所を奪われた人にも触れている。また間もなく始まって1年になるロシアのウクライナへの侵攻でも多くの人が避難を余儀なくされた。避難民への支援について改めて考える機会にしたい。