ジェニファー・クーリッジ、ウェイトレスをしていた下積み時代を語る「失礼な客に言われたことを書き溜めていた」
映画『アメリカン・パイ』や『キューティ・ブロンド』で知られるジェニファー・クーリッジ。その後一時期低迷していたがアリアナ・グランデのMV「Thank U, Next」で再び脚光を浴び、ドラマ「ホワイト・ロータス / 諸事情だらけのリゾートホテル」で復活。エミー賞に続いてゴールデン・グローブ賞も受賞した。
さらに今年のヘイスティ・プディング賞ウーマン・オブ・ザ・イヤーにも輝いた。これはハーバード大学の学生演劇部ヘイスティ・プディング・シアトリカルズがエンタメ界に貢献した人物に贈るもの。過去にはメリル・ストリープやヘレン・ミレン、ジョディ・フォスターらも授賞している。ちなみにこの演劇部はバーレスクや異性装ミュージカルが得意。当然、表彰式もその後のパレードもこんな感じに華やか。
先週末開催された授賞式に出席したジェニファー。彼女はデビューしたての頃、ロサンゼルスにある小劇場グラウンドリングスのステージでコントを披露、修行していた。俳優業では食べていけず、ウェイトレスで生計を立てていた。授賞式のトークでは当時を振り返り「グラウンドリングスは私にとって救いだった。私はとても長い間ウェイトレスをやっていた。ウェイトレスは本当に大変だった。そのうち客に言われたひどいことを書き残すようになった」。
純粋に客に言われたことだけを書き溜めていったという。「自分では何も加えなかった。それをグラウンドリングスで演じたのだけれど、残酷で意地悪な人を舞台で再現したことで人生が変わった」とジェニファー。「言われたことを自分の体の中から取り除ける。嫌な人だったのを気にしないようになる。一緒に働いていた人たちからは素晴らしいキャラクターを作り出すこともできた。それが一番の刺激になった気がする」。
ちなみにグラウンドリングスによると彼女は約9年間、劇場のステージに立っていたという。ほぼ同じ期間ウェイトレスを続けていたことになる。遭遇した嫌な客も相当な人数になるはずだが、それもすべて芸の肥やしにしてきたジェニファー。彼女の強さと俳優としての厚みを物語るエピソードといえそう。