値上がりがあった習い事は?

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 食料品や水道光熱費などの値上げが続いており、家計のやりくりが大変な家庭も多いと思います。そんな中、塾や習い事に関する総合情報サイト「テラコヤプラス by Ameba」を運営するCyberOwl(サイバーアウル、東京都渋谷区)が、全国の小中学生の保護者500人を対象に、「教育費の値上がり」に関する調査を実施。“習い事費”の値上がりについて、結果を公表しました。

「401〜600円程度」の値上がりが最多

 調査は2022年11月18日から同年12月2日にかけて、全国の小中学生の保護者500人を対象に、ネット上で実施。

 習い事費の値上がりを感じるかどうか聞きました。最も多かったのが「感じる」(37.6%)で、「まったく感じない」(24.4%)、「あまり感じない」(19.2%)、「とても感じる」(18.8%)と続きました。約6割が値上がりを実感しているのが分かります。

 どのような習い事で値上がりがあったのでしょうか。「塾・学習塾」(41.6%)が最も多く、「水泳」(24.8%)、同率で「語学教室(英会話など)」(6.2%)、「ピアノ」(6.2%)と続いており、「塾・学習塾」「水泳」が突出していました。

 この結果について、CyberOwlは「(塾は)教材費やスタッフの人件費、施設費などあらゆる点で物価高騰の影響を受けていることが理由として考えられます」「(水泳は)水温管理のための燃料代や電気代が大きく関わってきており、ウクライナ侵攻の影響でエネルギー価格が高止まりしている中で、『値上げをしない』選択肢はないと言っても過言ではないのでしょう」などとコメントしています。

 実際にどの程度の値上がりがあったかについては、「401〜600円程度」(19.7%)が最も多く、「801〜1000円」(16.6%)、「2001円以上」(16.0%)と続きました。

 習い事費の値上がりに対しては、「毎年参加していた年末の合宿を辞退した」(小学5年の保護者)、「月4回を月3回に変更し、時間も1回1時間から30分レッスンに変更した」(中学1年の保護者)、「個人レッスンからグループレッスンに変更した」(小学5年の保護者)など、イベントの参加辞退や契約内容の変更で対応した保護者もいました。

 最後に、値上がりがあっても、続けさせたい習い事があるか聞きました。最も多かったのが「塾・学習塾」(39.8%)で、「スポーツ系習い事」(21.0%)、「費用が上がれば続ける予定はない」(20.2%)、「芸術系習い事」(11.6%)、「語学教室」(7.4%)と続いています。

 小学校高学年(5、6年)から中学生の保護者の多くが「塾・学習塾」を選んでおり、その理由について、「勉学のためには値段のことは言ってられない。少しの値上げならこのご時世仕方ないと思います」(小学5年の保護者)、「多少塾代が上がったとしてもコロナ禍でいつ学級閉鎖などに見舞われることがあるかもしれないので塾はやめさせられません」(中学2年の保護者)と回答しています。

 一方、「スポーツ系習い事」「芸術系習い事」と答えた人の約6割が、小学1年から小学4年までの保護者で、「子どもが楽しく、目標に向かって頑張っている姿を見ているからです」(小学2年の保護者)、「子どもがやりたいと言ったことなので、高くても続けさせてあげたい」(小学3年の保護者)と回答しています。