ファン・ダイク(右)の守備対応、統率力に疑問を呈したファン・バステン氏(左)。(C)Getty Images

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 オランダ代表DFフィルジル・ファン・ダイクが、同代表のOBマルコ・ファン・バステン氏の批判に不満を露わにした。英メディア『talkSPORT』が伝えている。

 2大会ぶりにワールドカップを戦うオランダは、現地時間11月25日にグループステージ(A組)の2戦目で、エクアドルと対戦。勝てば決勝トーナメント進出が決まる状況だったが、1−1のドローに終わった。

 49分にペルビス・エストゥピニャンのシュートのこぼれ球を、エネル・バレンシアにねじ込まれ、追いつかれて以降は、防戦一方。勝点2を落としたというよりも、何とか勝点1を掴んだ形だ。

 不甲斐ない結果と内容に国内外から厳しい声が飛ぶなか、ファン・バステン氏は失点シーンにおけるキャプテンの守備対応を疑問視。「ファン・ダイクはただ待って、彼(エストゥピニャン)がシュートするのを見ているだけだ」と、苦言を呈した。

「彼は何を見ているんだ? ただシュートを打たせているだけだ! 彼は先導しない。チームの中で何もケアしていない。音は出すが、何も言わない。これが彼の仕事だ」
【動画】ファン・バステンは「ただ見ているだけ」とぶった切る!失点に繋がったファン・ダイクの守備対応をチェック
 ただ、ファン・ダイクも先輩に好き放題言われ、黙っていない。「彼は決してポジティブな人間ではないと思うし、それでどうしろというんだ? スタジオで話すのは簡単だ」と、反撃に出ている。

「僕がキャプテンとして失敗している? その情報をどうしろというんだ? 僕はいつも最前線に立っている。最高の方法でチームを率いているんだ」

 レジェンドが現在のオランイェの絶対軸に疑問を投げかけたのは、初めての話ではない。今年9月のネーションズリーグで、ポーランドとベルギーを破った際にも、「ファン・ダイクは最高の男だが、イニシアチブという点では最低だ。あんなに良い選手が、オランダのビルドアップでほとんど何もしないのは、実に不思議だ」と吐き捨てていた。

 ルイス・ファン・ハール監督が率いる南アフリカ大会の準優勝チームは、グループステージ最終戦で、すでに敗退が決まっているカタールと対戦する。世界最高のDFとも称される31歳は、意気消沈する開催国相手に別格のプレーを見せつけられるか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部