栃木県内二つの特別支援学校で子どもたちが親元を離れて共同生活を送る「寄宿舎」が、来年3月で廃止されます。この問題を巡って那須特別支援学校の一部の保護者らが15日、施設の存続を求める署名を県教育委員会に提出しました。

署名を提出したのは、保護者などでつくる「那須特別支援学校寄宿舎の存続を求める会」です。これまでに集まった署名約1万9500人分を県教育委員会に15日提出しました。

那須塩原市にある那須特別支援学校と栃木市の栃木特別支援学校にある二つの「寄宿舎」について、教育委員会は施設の老朽化と通学困難者の減少を理由に今年度限りでの廃止を決めています。しかし、今回署名を提出した「存続を求める会」は那須地域は広く、通学が困難な上、子どもたちの自立のために必要な施設だとして計画の撤回と寄宿舎の存続を求めています。

この問題を巡って教育委員会は保護者を対象に今年3月と5月に説明会を開いていて、受け取った署名については今後、知事と教育長に報告するということです。

廃止まで既に半年を切っていますが、「存続を求める会」では3回目の説明会の開催と有識者を含めた検討組織の立ち上げを求めています。