7月2日と3日に、対戦格闘ゲーム『ストリートファイターV チャンピオンエディション(ストV CE)』の国内eスポーツプロリーグ「ストリートファイターリーグ: Pro-JP 2022(SFL2022)」のPV撮影や出場選手の宣材写真撮影が行われました。今回、撮影会の見学がてら各チームの選手へ直接インタビュー。SFL2022への意気込みを聞きました。

「ストリートファイターリーグ: Pro-JP 2022」は、『ストV CE』のカプコン公式チームリーグ戦。2018年からスタートし、今回で5シーズン目です。8チームが全14節56試合でポイントを競い合い、上位チームが「プレイオフ」へ進出。そこから勝ち上がった3チームが決勝大会「グランドファイナル」へ駒を進めます。

なお、リーグ本節は9月6日から始まる予定ですが、開催前の8月27日と28日には、今シーズン出場する全32名の選手が1on1のトーナメントで激突する「ストリートファイターリーグ: Pro-JP 2022 開幕戦 1on1トーナメント」を実施。全編「ZAIKO」による有料配信ですが、今回のインタビューでストリートファイターの選手やプロシーンに興味を持ったら、ぜひチェックしてみてください。

「SFL2022」撮影会に潜入!

撮影は、出場8チームを4チームごと2日間に分けて実施されました。選手は普段のユニフォームではなく、SFL2022専用のユニフォームを着用。右肩に「ストリートファイターリーグ(SFL)」のロゴが共通で入っていますが、デザインやカラー、チームロゴ、チームスポンサーロゴなどはチームごとに異なります。統一感がありつつも、チームの個性が出ている良いユニフォームです。









すでに何度もSFLに参加している選手は慣れた様子ですが、初参戦の選手にとっては、いわば宣材写真撮影が初仕事。緊張の面持ちの選手も散見されました。

撮影は、各チーム紹介となるPVや配信番組のオープニング動画、選手紹介などで使用されるスチール撮影など、多岐にわたります。2日間とも各チームがローテーションで撮影するハードスケジュール。その合間に時間を割いていただき、選手へインタビューしてきました。今年のチームの魅力や強み、気になるチームや選手、意気込みなど、全選手が真摯に回答してくれています。











【広島 TEAM iXA】

「広島 TEAM iXA」のメンバー。左から稲葉選手、ストーム久保選手、ガンファイト選手、クラッシャー選手

――まずは、自己紹介をお願いします。

ストーム久保選手(以下、ストーム久保):ストーム久保です。使用キャラクターは全部です(笑)。ほかのチームからはアビゲイルなんじゃないかと思われているでしょうが、そこは不気味さを残して全部ってことで。

ガンファイト選手(以下、ガンファイト):ガンファイトです。オロとアレックスを使っています。プロシーンではレアキャラですね。特にオロはレア度が高いので、対応しにくいんじゃないかなと思っています。

稲葉選手(以下、稲葉):稲葉です。ベガを使っています。兼業プレイヤーで、意外とベテランの37歳です。ベテランらしい対応力でSFLを戦い抜きます。

クラッシャー選手(以下、クラッシャー):バーディーを使っているクラッシャーです。世界のなかでもレベルが高く、出たいと思っても出られる大会ではないので、そこをどう勝つか、取り組んでいきたいですね。



――「広島 TEAM iXA」の強みと魅力を教えてください。

ストーム久保:「広島 TEAM iXA」は、自分以外みんな兼業プレイヤーなんです。なので、ほかの選手より負担が大きく、取り組みかたも変わってくるでしょう。でも、強いプレイヤーはそろっているので、専業プレイヤーに下剋上をしたいですね。相手からしてみたら、「広島 TEAM iXA」に負けたらヤバイというプレッシャーがあるんじゃないでしょうか。一応、自分がチームリーダーですが、みんな同じ目線で話し合っています。ドラフト枠のクラッシャーさんも全員と交流があり、チームの仲も良いですね。

ガンファイト:そうですね。チームの仲が良いのは魅力ですね。プロリーグではありますけど、友達とプレイする楽しさみたいなものも出せればと思います。

稲葉:私は今回初参戦ですが、昨年までほかのチームにスパーリングパートナーとして呼ばれることが多かったんです。当然、スパーは本番ではありませんが、それでも本気で勝負し、そこそこいい勝負ができていたので、SFL2022でも結果を残したいです。

クラッシャー:「広島 TEAM iXA」は使っているキャラがユニークで、投げキャラが多い。なので、ダイナミックな試合が見せられるのではないかと思っています。ほかのチームがあまり使っていないキャラは、見ていても楽しいでしょう。



――SFLとほかの大会にはどのような違いがあると思いますか。

ガンファイト:仲間と出られるのはモチベーションが上がりますね。世界のトップランナーと戦えるのもうれしい。見てくれる人が多いイベントなので、盛り上がると思います。

――気になるチームや選手、キャラクターはいますか。

稲葉:スパーの相手をしていた人です。今年は練習に付き合ってもらいたいですね。昨年、あれだけ付き合ったので断れないでしょう(笑)。試合ではなんとか爪痕を残していきたい。

――試合の勝敗以外で、ファンを楽しませる取り組みなどは予定していますか。

クラッシャー:まずは勝ちたいですね。そのうえで、試合を盛り上げ、ファンを増やすのが大事なので、ファンサービスも力を入れていきたいと思います。

ストーム久保:今回はパフォーマンスをする暇がないかも。でも、チームまるごとで何かはやりたいですね。「広島 TEAM iXA」の知名度を高めることもしていきたい。ただ、兼業プレイヤーの負担にならないように配慮する必要もあるでしょう。

――大会への意気込みとファンへのコメントをお願いします。

クラッシャー:精一杯チームの力になりたいです。

ガンファイト:楽しみながら強くなれることを見せていきたい。「広島 TEAM iXA」を応援してほしい。

ストーム久保:「広島 TEAM iXA」は普段『ストV CE』をやっている人の延長線上にいると考えています。その人たちがたくさん練習した結果が「広島 TEAM iXA」の姿なので、結果も残していきたいですね。







【名古屋OJA BODY STAR】

「名古屋OJA BODY STAR」のメンバー。左奥からウメハラ選手、あきら選手、ふ〜ど選手、手前がナリ君選手

――まずは、自己紹介をお願いします。

あきら選手(以下、あきら):キャミィを使っているあきらです。攻めキャラが好きなので、押し切れるところは押し切っていきたいです。

ウメハラ選手(以下、ウメハラ):ウメハラです。使用キャラはガイルです。SFLは毎回良い位置までいっているので、安定感はある気がする。あと一歩勝ちきれていない部分は、あきら君の力で勝ちきります。

ふ〜ど選手(以下、ふ〜ど):「名古屋OJA BODY STAR」のふ〜どです。ポイズン、ミカ、たまにバーディーを使います。先日行われた「第4期 TOPANGA CHAMPIONSHIP」で優勝したばかりなので、自信はあります。チーム戦も好きなので、個人の勝敗以外にチーム戦略とかも考えていきたいです。

ナリ君選手(以下、ナリ君):ナリ君です。あきら、さくら、いぶきを使います。先日の「名古屋OJA BODY STAR」のトライアウトでプロライセンスを取得したばかりなので、仕上がりはいいと思います。





――「名古屋OJA BODY STAR」の強みと魅力を教えてください。

ウメハラ:強みは、我々(ウメハラ選手とふ〜ど選手)が入ったことですね(笑)。あきら君は元々『THE KING OF FIGHTERS(KOF)』のプレイヤーなので、違う畑の人と一緒にやるとどうなるのかも楽しみです。チームとしてはかなり手応えを感じています。

あきら:本当にレジェンドの2人が入ったことは、強みであり、魅力です。個人としてはまだ経験不足ですが、そこは2人が補ってくれますし、自分としては『KOF』で培った経験を活かせればと思っています。

ふ〜ど:名古屋はゲーセン文化が盛んで、いろんな人がいます。地元で応援団を作ってくれれば一番うるさいチームになりますね。

――SFLとほかの大会にはどのような違いがあると思いますか。

ウメハラ:自分の勝ち負けがチームに影響を与えてしまうのは、ほかにない特徴です。負けた瞬間はそう思わなくても、のちのち、あの負けが響いたなって思うことがあるので、日々プレッシャーがのしかかりますね。楽しみ半分、気が重い半分って感じです。



――気になるチームや選手、キャラクターはいますか。

ウメハラ:チームとしては「Good 8 Squad」、「v6プラス FAV gaming」が気になる。ダルシム対策は難しいんですよ。うりょのローズもやっかいだと思っています。

ふ〜ど:「広島 TEAM iXA」は注目ですね。メンバーがそろいもそろってくせ者だらけ。めっちゃ勝つかもしれないし、めっちゃ負けるかもしれない。キャラクターとしてはルーク。自分が担当することになると思うので、そこで勝てるかがチームにとって重要だと思っています。

――試合の勝敗以外で、ファンを楽しませる取り組みなどは予定していますか。

ウメハラ:自分は配信をしながら練習をしています。見ている人はその練習がどのように試合に活かされているかわかるので、感情移入しやすいかと。あとはマスコットのナリ君がどうがんばるか。マスコットキャラクターがいるのはうちだけなので。



――大会への意気込みとファンへのコメントをお願いします。

あきら:がんばるのひと言です。寿命を削って勝てるなら削りたいくらい。大会中はすべてのリソースをSFLに捧げていきます。勝ったときに笑って、負けたときに泣いて。そんな、人間性を含めて応援してほしいです。

ふ〜ど:昨年のSFLを盛り上げたのは、「名古屋OJA BODY STAR」と「Mildom Beast」。今年はその2チームが合体したので、より盛り上げることができると思っています。

ナリ君:地元の選手としてSFLで目立てるようにがんばります。

ウメハラ:今年はかなり現実的に優勝を狙えるチームだと思っています。今はSFLが楽しみだし、がんばりたいと思っています。優勝したいですね。



【忍ism Gaming】

「忍ism Gaming」のメンバー。左から藤村選手、ジョニィ選手、ヤマグチ選手、ももち選手

――まずは、自己紹介をお願いします。

ももち選手(以下、ももち):ももちです。コーディーを使っています。かなり我慢強いプレイをするので、最後の最後までじっくり試合を見てもらえると思います。

藤村選手(以下、藤村):藤村です。春麗とルークを使っています。状況に応じて最善の選択をするプレイを信条としています。

ヤマグチ選手(以下、ヤマグチ):「忍ism Gaming」のヤマグチです。ルークを使っています。丁寧でじっくり戦う。それで勝ちます。

ジョニィ選手(以下、ジョニィ):Gとかりんを使っているジョニィです。一回つかんだときの爆発力が売りです。



――「忍ism Gaming」の強みと魅力を教えてください。

ももち:ドラフトや別チームから選手を集めているチームがある一方で、元々の自前チームで参加している純正チームは「魚群」と「忍ism Gaming」のみ。そのため、普段からチームメイトのことをよく知っているのが強みですね。年齢は下が20歳、上は36歳とかなり幅広いんですが、仲が良く、なんでも言い合えるのも魅力です。あと、純正チームはファンにとって応援しやすいと思います。

ジョニィ:ももちさんと藤村さんが強いので、あとは若手がどれだけ勝てるかですね。俺とヤマグチが大将ないなって思われたら戦略の幅が減るので、そうならないようにがんばります。それができれば、かなりの強みになると思います。

――SFLとほかの大会にはどのような違いがあると思いますか。

藤村:「忍ism Gaming」はメンバーが多いのですが、普段、チームメンバーと一緒になにかをすることがほとんどありません。しかし、SFLはそれがあります。自分や仲間の成長につながるいい機会でもあると思います。

ヤマグチ:チーム戦の大きな大会はなかなかないので、唯一無二ですね。以前よりも規模も大きくなってきていて、見応えがあるものになっていると思います。今は、時勢的に海外大会に参加することも少なくなってきているので、SFLの存在が大きくなってきている。そこに参加できるのはうれしいですね。



――気になるチームや選手、キャラクターはいますか。

ももち:コーディーを使っている身としてはダルシムが気になります。アウェイのときにぶつけられると思うので、はねのけられるように対策をしていくつもりです。もしかすると、ダルシムのカウンターキャラを選択するかもしれません。

藤村:うりょ選手が使うローズですね。これまでSFLではレアキャラが出にくい環境にあり、出ても活躍が難しかったんですが、うりょ選手はプレイヤーの強さがあり、レアキャラの対策しにくさも相まって、活躍する可能性があります。警戒しています。

ヤマグチ:「Saishunkan Sol 熊本」のひぐち選手ですね。元チームメイトなので、負けられません。キャラクターとしてはダルシム。ルークが相性よくて、僕が担当する可能性があるので、藤村さんと攻略していきたいです。

――試合の勝敗以外で、ファンを楽しませる取り組みなどは予定していますか。

ももち:先ほども言いましたが我々は純正チームなので、「忍ism Gaming」としての応援がしやすいと思います。チームメンバーで一緒に練習シーンを配信し、負けが込んでもあきらめずにチームとしていい試合を見せられるでしょう。

――大会への意気込みとファンへのコメントをお願いします。

ももち:「忍ism Gaming」は昨年に引き続き、純正メンバー4人で出場します。結果はあと一歩届きませんでしたが、全員勝ちたいと思っているので、そこを見てほしいですね。

藤村:若手の経験不足をフォローしながら成長させていきたいですね。優勝すれば、彼らの自信にもつながると思いますので。

ヤマグチ:「忍ism Gaming」のチーム力は高いと思います。個人的には初参戦なので、どれだけ活躍できるか見てほしいです。

ジョニィ:個人の強さも大事ですけど、チームの力も大事だと考えています。同じメンバーで長いことプレイしているので、勝てると思います。あとは自分がどれだけの仕事ができるか。応援よろしくお願いします。







【魚群】

「魚群」のメンバー。左奥からマゴ選手、まちゃぼー選手、左手前からもけ選手、水派選手

――まずは、自己紹介をお願いします。

マゴ選手(以下、マゴ):魚群のマゴです。ルーク、かりん、キャミィを使っています。えーっと、元気です!

まちゃぼー選手(以下、まちゃぼー):まちゃぼーです。ネカリを使っています。対空絶対に落とします。

水派選手(以下、水派):ルークとコーディーを使っている水派です。さわやかです!

もけ選手(以下、もけ):もけです。ラシード使っています。関西弁です!





――「魚群」の強みと魅力を教えてください。

マゴ:「魚群」のテーマが「俺達ハ群レト成ル」で、群れとなって一丸と戦うことが前提のチームです。前回はそれができたと思います。そこは魚群の強みと言えます。それでも届かなかった部分は今回、なんとかしていきたいですね。

まちゃぼー:自由な選手が多いので、チームとして一緒にがんばっている場面だけでなく、個性的な部分も見られるギャップを楽しんでほしいです。

水派:個性的な人がいて、いろいろな考えかたを聞けるのがいいですね。人の輪も広がりやすい。

――SFLとほかの大会にはどのような違いがあると思いますか。

もけ:チーム戦である点ですね。あまり経験してこなかったので、新鮮に感じます。あと、長期戦のうえ、対戦相手が決まっているので、準備期間を設けられるのがほかと違います。選手の本当の実力が問われる大会でしょう。この戦いを勝ち抜くためにも、今まで以上に自分の手札を増やしていきたい。できたら、キャラも増やしていきたいですね。

マゴ:昔のゲーム大会では団体戦の大会とか結構あったんですけど、最近は個人戦が主力。なので、SFLは個人戦とは違うおもしろみと懐かしさが詰まっている大会ですね。チーム戦の良いところは、自分の勝敗以上に、味方の勝敗に感情が入るところかな。



――気になるチームや選手、キャラクターはいますか。

まちゃぼー:おそらくルークとコーディーを使う人が複数出てくると思います。直近の大会シーンで活躍が目立つ「強キャラ」の対策はしっかりしていかないとダメですが、それと同時にレアキャラにも目を向けていかなくてはならないですね。

もけ:楽しみなのは「広島 TEAM iXA」ですね。今の『ストV CE』はゲームバランスが良く、いろいろなキャラで対戦できます。なので、今回はさまざまなキャラクターが見られると思います。なかでも「広島 TEAM iXA」は今までSFLでは登場しなかったキャラクターを使っている選手が多いので、目新しい対戦を観られると期待しています。レアキャラでは、「広島 TEAM iXA」ガンファイト選手のオロ、「コミュファDetonatioN」うりょ選手のローズが特に怖いですね。



――試合の勝敗以外で、ファンを楽しませる取り組みなどは予定していますか。

マゴ:練習する過程があり、どのように大会に向き合っていくかを見せられると思います。個人戦だと伝わりにくいですけど、チーム戦はある程度見せられるかと。そこがSFLのおもしろさですね。その過程をみたら、チームとしてさらに応援したくなると思います。

――大会への意気込みとファンへのコメントをお願いします。

マゴ:前回、惜しくもグランドファイナルに出られず、かなり悔しい思いをしました。リーグ本節自体は、調子に波があり、安定した結果を出せなかったことが悔やまれます。今回は、4人ともキャラクターを変更し、もしかしたら昨年以上に波が出てしまうかもしれませんが、心機一転チャレンジャーとして挑んでいきます。ハラハラさせることも多いと思いますが、そこも楽しんでください。

まちゃぼー:ギリギリのところでグランドファイナルに届かなかったのは、自分個人が奮わなかったからだと自覚しています。だからこそ、今年は気を引き締め、優勝を目指していきます。

水派:プレイオフで負けたので、今年こそはグランドファイナルに進出し、優勝したいです。応援よろしくお願いします。

もけ:マゴさんを筆頭に、楽しんでいるチームだと思っています。優勝候補として勝ち上がったらファンも喜ぶし、SFLも盛り上がるのではと考えています。ファンの期待を裏切らないようにがんばります。



【コミュファDetonatioN】

「コミュファDetonatioN」のメンバー。左からうりょ選手、竹内ジョン選手、ナウマン選手、板橋ザンギエフ選手

――まずは、自己紹介をお願いします。

板橋ザンギエフ選手(以下、板ザン):板橋ザンギエフです。G、アビゲイル、ザンギエフを使っています。ベテランとしての経験値を活かした心理戦に長けています。

ナウマン選手(以下、ナウマン):ナウマンです。ルークを使っています。これまではチームとしても『ストV CE』の選手としても若手のポジションでしたが、そろそろ経験値も溜まってきており、中堅としての良さを出していきたいです。

竹内ジョン選手(以下、ジョン):コーディーを使っている竹内ジョンです。最近、調子が良く、「第4期 TOPANGA CHAMPIONSHIP」でも決勝に進出できました。乗りに乗っています!

うりょ選手(以下、うりょ):レアキャラであるローズを使っているうりょです。自分の試合は逆転で勝つことが多いので、「負けそう!」と思ったところから逆転するところをSFL2022でも見せていければと思います。





――「コミュファDetonatioN」の強みと魅力を教えてください。

板ザン:チームのバランスは良いと思います。キャラクターもプレイヤーも両方ですね。

ジョン:僕のコーディーとナウマンのルークは極端に苦手なキャラがいないので、アウェイでの被せに強いですね。板ザンさんの投げキャラは相手チームに刺さるキャラクターが多いですし、うりょさんのローズはレアキャラのため、対策しづらいと思います。なので、ホームもアウェイもどちらも対応できる攻守のバランスが良いチームです。選手も若手2人ベテラン2人の良さが出て、派手な試合が多く見ていて楽しいと思います。

――SFLとほかの大会にはどのような違いがあると思いますか。

板ザン:個人戦ではあるけど、チームを組んでチーム力を競うところですね。普段の力をチームの力にどう変えられるかが見どころでしょう。チームとしての視点を持つと、価値観もガラッと変わります。

――気になるチームや選手、キャラクターはいますか。

板ザン:「Good 8 Squad」と「v6プラス FAV gaming」は今年も良い位置に行きそう。キャラクターは、ルークが一番使われるので注目しています。たぶん、6〜7人いると思う。倒すのも、我々が使って活かすのもどちらも大事なキャラクターですね。

ナウマン:「v6プラス FAV gaming」は昨年とメンバーがほぼ変わりませんが、キャラクターが全員変わっています。それでも昨年同様の強さはあると思います。

ジョン:「第4期 TOPANGA CHAMPIONSHIP」で対戦したウメハラ選手のガイルが気になりますね。開眼したウメハラ選手のガイルに負けてしまったので、SFLではウメハラ選手にリベンジしたいです。

うりょ:どぐら選手と私は関西勢なので、そこは楽しみですね。ガイル戦はいけると思うので任せていただければ。

――試合の勝敗以外で、ファンを楽しませる取り組みなどは予定していますか。

板ザン:SFLって、勝つとインタビューの機会をもらえるんですよね。つまり、勝たないと発言権がありません。なので、まず勝って、その発言権を獲得します。そしてインタビューではしっかりチームをアピールしていきます。

ジョン:「コミュファDetonatioN」はチームの雰囲気がすごく良いんですよね。特別なことはしないかもしれませんが、楽しそうにゲームをプレイしているのは、見ているほうも楽しくなると思います。ボイスチャットとか楽しそうに話しているので、それを聞けるのであれば聞いてほしいですね。

――大会への意気込みとファンへのコメントをお願いします。

板ザン:今回のSFLは『ストV CE』の集大成みたいなところがあるので、油の乗りきった試合をお届けしたいと思います。

ナウマン:今年は本当に自信があります。「コミュファDetonatioN」は強いと思う。

ジョン:バランスが良く、強いチームです。自分がそれを証明するために勝ち星の稼ぎ頭として活躍したいですね。あと、もしかしたらラシードも……って感じです。

うりょ:選手もキャラも強い。 レアキャラ枠の自分もいて、十分優勝が狙えると思います。ナウマンさんは分からないですけど、私はきっとさくらを出しますよ。







【v6プラス FAV gaming】

「v6プラス FAV gaming」のメンバー。左から鶏めし選手、ボンちゃん選手、ときど選手、sako選手

――まずは、自己紹介をお願いします。

sako選手(以下、sako):「v6プラス FAV gaming」のsakoです。影ナル者、メナト、ルークを使っています。43歳のリーグ最年長です。SFLは2連覇中なので、3連覇を目指します。

ときど選手(以下、ときど):ときどです。ルークをメインに、ユリアン、バイソン、ダルシムなどを使っていきます。昨年はこのチームで優勝し、自分自身も力を発揮できたので、今年もその強みを押し出していきたいです。

ボンちゃん選手(以下、ボンちゃん):ボンちゃんです。ルーク、サガット、かりん、ナッシュを使います。昨年のリーグ本節ではあまり活躍できませんでしたが、プレイオフやグランドファイナルでそれなりに活躍できました。重圧のかかる場面で力を出せるほうなので、今年もチームに貢献したいです。

鶏めし選手(以下、鶏めし):ダルシム使いの鶏めしです。同じリーグに、YHC-餅選手というダルシム使いの方がいますが、彼とは選択するVトリガーやVスキル、プレイスタイルがまったく違うので、その違いを見てほしいです。





――「v6プラス FAV gaming」の強みと魅力を教えてください。

sako:プレイヤーの層が厚いですね。ベテランメンバーのなかに鶏めしさんが入って、穴がなくなりました。最強チームと言えます。ベテランが多いので、どんな場面でも臨機応変に対応できるし、多少調子が悪いときでも調子が悪いなりに盛り返せる。場数を踏んでいるのでメンタルも強いですし、個性的な人が多いので観ていておもしろいと思いますよ。

ときど:緊張した舞台で戦うのは全員慣れています。鶏めしさんはまだ経験が足りていないと思うので、しっかりと伝えていきたい。sako選手は人としてもプレイヤーとしてもおもしろい人。みんな尖っていますが、ボンちゃんがバランスを取ってくれています。「FAV gaming」の理念であるファン アンド ビクトリー(楽しんで、勝つ)を実現できるチームですね。

ボンちゃん:sakoさんは、魅せて勝つことの意識が高い人ですね。チームメイトとしてはハラハラすることもあるんですけど、自然体でいるときは本当に強い。ストイックなときどと真反対であることも強みですね。ときどの効率の良さはチームに共有できます。

――ほかの大会やイベントにないSFLの魅力はどんなところだと思いますか。

ときど:準備が報われる大会ですね。1Dayトーナメントだと、組み合わせだったり、自分の調子だったり、そういった要因ですぐに負けてしまうことがあります。リーグ戦で対戦する相手が分かっているSFLでは、その危険性が少ないんですよね。毎日練習して、その努力がしっかりと反映されます。

ボンちゃん:個人戦よりもファンは応援しやすいと思います。各チームそれぞれの特徴やカラーが出るので。実際、SFLで新規のファンも増えました。コロナ禍になったので最近あまりできていませんが、オフラインイベントをやると「SFL見ています」という声をいただきます。



――気になるチームや選手、キャラクターはいますか。

sako:「Good 8 Squad」は今年もめちゃくちゃ強いですね。キャラも強いし、 メンバー全員が今年活躍している人ばかりです。キャラクターとしては、ルーク、ポイズンの対策をしっかりしていきたい。

鶏めし:同じく「Good 8 Squad」はかなり熱いチームですね。個人的には「広島 TEAM iXA」が気になります。「広島 TEAM iXA」の面々とはあまり対戦したことがないので、これから対策をしていきたいです。

ボンちゃん:「コミュファDetonatioN」がおもしろそうですね。層の厚さが結構ほかと違うと思います。キャラクターはルークが活躍しそうですね。まあ、僕らが使うからどうしても活躍してしまうんですけど(笑)。

ときど:「Good 8 Squad」は良いチームだと思います。今日のような場(宣材写真撮影会)に来るスタッフの数が多いんです。選手だけでなく、スタッフもノウハウが蓄積されていくので、チーム全体が強くなっていくと思います。僕らはそこらへんは残せていないんですよね。使用キャラクターは調整で弱体化していますが、昨年のグランドファイナルの経験もあり、やはり「Good 8 Squad」はやっかいな相手です。

――試合の勝敗以外で、ファンを楽しませる取り組みなどは予定していますか。

ときど:「v6プラス FAV gaming」がファンミーティングをやってくれて、オフラインでファンと交流ができたのはよかったですね。今後もそういう機会があれば、率先ししてやっていきたいです。

ボンちゃん:昨年は勝利を優先するために、練習をあまり公開してこなかったんですけど、今年は見せていきたいですね。



――大会への意気込みとファンへのコメントをお願いします。

sako:今年は勝つためのチームだと思っています。また、「FAV gaming」のスローガンである「楽しみながら勝つ」ことも見せていければ。

ときど:昨年とほぼ同じメンバーで戦えるのは大きなアドバンテージですし、個人的にもやりやすいと感じています。総合力を高めて挑めば、優勝候補だと言えるでしょう。みなさん、ご安心ください。安心できると思います!

ボンちゃん:方針なども基本的に昨年と一緒です。継続して見てくれいている人たちには、わかりやすいチームだと思います。今年はより一層がんばって、期待に応えます。

鶏めし:視聴者に驚いてもらえるプレイをしていきます。



【Saishunkan Sol 熊本】

「Saishunkan Sol 熊本」のメンバー。左からShuto選手、ひぐち選手、ネモ選手、YHC-餅選手

――まずは、自己紹介をお願いします。

ネモ選手(以下、ネモ):「Saishunkan Sol 熊本」のネモです。ユリアンとファルケを使っています。飽きっぽい性格なので、飽きないように努力して続けています。

ひぐち選手(以下、ひぐち):今年、「Saishunkan Sol 熊本」に移籍したひぐちです。ガイルを使っています。大学生とプロゲーマーの両方をやっています。どちらもしっかりとやるようにしていきます。試合で結果も出して、大学の単位もしっかり取ります。

Shuto選手(以下、Shuto):Shutoです。ユリアン使いです。油の乗った、波に乗ったプレイヤーです!

YHC-餅選手(以下、餅):ダルシム使いのYHC-餅です。ベテランプレイヤーとしての強みを出していきたいです。





――「Saishunkan Sol 熊本」の強みと魅力を教えてください。

ネモ:「Saishunkan Sol 熊本」はできたばかりで、これから成長していくチーム。チームとして成長する姿を見てほしいですね。あとは熊本県の知らなかった部分も知ってもらいたい。

Shuto:ベテラン2人、若手2人と、バランスの取れているチームです。プレイヤーとしての能力は4人とも高い。ホームもアウェイもどちらで出場しても戦えるのは強みですね。

――ほかの大会やイベントにないSFLの魅力はどんなところだと思いますか。

ネモ:個人が勝たないとチームは勝てないんですが、個人が勝ってもチームが勝てるわけではないところですね。戦略を作るのが大事。チームのオーダーは、メンバーと話し合って考えていくつもりです。どうやってチームメイトの本音を聞き出せるかにかかっていますね。話合いの結果によっては、自分が控えに回ることも十分考えられます。

――気になるチームや選手、キャラクターはいますか。

ひぐち:「忍ism Gaming」ですね。昨年在籍していたチームで、メンバー4人と関係性があります。どの選手も思い入れがあるので、対戦が楽しみです。

ネモ:「広島 TEAM iXA」が気になりますね。キャラクターが尖っていて、どう爆発するかが気になります。元チームメイトのストーム久保がどのキャラクターを使うのか、メインキャラクターが何なのか、まったく見えてこない。

餅:同じダルシム使いの鶏めし選手に注目しています。同じキャラクターでもプレイスタイルがまったく違うので、そこを見てほしいです。



――試合の勝敗以外で、ファンを楽しませる取り組みなどは予定していますか。

Shuto:4人ともファンが多く、注目されていると思います。一番、ファンにアピールできる場ってやっぱりオフラインですよね。なので、オフラインでファンと交流するためには、有観客になると思われるグランドファイナルに進出しなくてはならないと思っています。

ネモ:一緒に練習していく過程はファンに見せていきたいと考えています。餅は兼業、ひぐちは学生なので、負担にならないように練習し、良い状態で試合に臨めるようにしていきたいですね。



――大会への意気込みとファンへのコメントをお願いします。

ネモ:グランドファイナルまで残ることが目標です。今年はかなり強いチームになったので、そこを目指していきたい。ファンに応援されるようなチームを作っていきますので、応援よろしくお願いします。

ひぐち:せっかく移籍したので、期待に応えられるような結果を出せたらと思います。たくさん練習して、本番を迎えます。そして、結果も出していきます。

Shuto:昨年はかなり勝率が悪くて、正直、今年は出られないかもしれないと思っていました。そんななか、もう一度呼んでくれた「Saishunkan Sol 熊本」には感謝しています。そのチャンスを活かすために誰よりも勝ちたい気持ちでいっぱいです。昨年より数段強くなったチームを見てください。

餅:数少ないドラフト枠での指名に応えたいですね。ダルシムでおもしろく、そして勝つプレイでファンにアピールしていきます。



【Good 8 Squad】

「Good 8 Squad」のメンバー。左からどぐら選手、カワノ選手、ぷげら選手、ガチくん選手

――まずは、自己紹介をお願いします。

ガチくん選手(以下、ガチくん):ガチくんです。使用キャラクターはラシードです。やり込みには定評があります!

ぷげら選手(以下、ぷげら):ぷげらです。バイソンとポイズンを使っています。ほかのプレイヤーにはない独特のプレイが特徴です。

カワノ選手(以下、カワノ):コーリンを使っているカワノです。チーム最年少なので、若さ溢れるプレイでチームを引っ張っていきたいです。

どぐら選手(以下どぐら):どくらです。ベガを使っています。チーム最年長なので、年の功を活かして、戦略面などで力を発揮したいと思います。





――「Good 8 Squad」の強みと魅力を教えてください。

ガチくん:「Good 8 Squad」のコンセプトは若手と中堅。ドラフトでどぐらさんをとったことで、それにおじが加わりましたが、基本的なコンセプトはそのままです。強みとしては、このチームには監督がいることですね。作戦やオーダーはメンバーの話合いで決めているんですが、それを監督に一度あげて、確認をとっています。戦力としては、どのチームよりも強いと思います。優勝を狙えるチームであることは間違いありません。

ぷげら:中堅というか板挟みの世代です(笑)。ただ、若手もベテランもどちらにも接する機会が多いので、ベテランからの学びがあり、若手の目の付け所もチェックできます。攻略とか研究とかに長けている選手が集まっているのは強み。全体的に若いチームで、世代も近いので、メンバー同士のやりとりが堅くなくて良いですね。

カワノ:このチームは練習を強要しないところが好きです。僕は人と練習するのが苦手なので、自分なりの練習をさせてもらっています。あと、チームメンバー全員が本番に強いところですね。練習で負けが込んでいても本番で勝ってくれるので、安心して見ていられます。

どぐら:みんなすごく強くて、勢いがありますね。今回「Good 8 Squad」には初参加ですが、選手をはじめ、オーナーもよく知っているので、仲良くさせていただいています。あと、メンバーが使うキャラクターに被りがなく、ほかのチームでもあまり使われていないキャラなので、ほかのチームは「Good 8 Squad」のための対策をしなくてはなりません。キャラもプレイヤーもトップクラスなので、 リーグが終わるまでに対策が追いつかないかもしれないですね。

――ほかの大会やイベントにないSFLの魅力はどんなところだと思いますか。

ガチくん:個人戦では本番まで情報を隠すことが多かったんですが、チーム戦では情報を共有していくことが多いです。キャラ対策だけでなく、人読みの部分であったり。自分が気がつかないところをいくつも指摘してもらえています。

ぷげら:これだけの長期戦の大会はSFLしかないですね。自分の戦う相手がわかっていて、次の対戦がやってくる。これはほかの大会にはなく、しっかりと準備してから臨むことができます。もちろん、相手も準備してくるので、レベルの高い試合になるのが見ていてもおもしろいです。

どぐら:知名度は抜群ですよね。ゲームをやっていない友達からも見たと言われるほどです。SFLには2019年シーズンから参加させていただいてますが、まさかここまで大きくなるとは。



――気になるチームや選手、キャラクターはいますか。

カワノ:「魚群」ですかね。唯一、チームメンバーが前回と変わっていないチームなんですよね。チームワークはどのチームよりも一段上だと思います。

ガチくん:「v6プラス FAV gaming」ですね。やはり昨年のグランドファイナルで負けているので、ライバル視しています。あとは「名古屋OJA BODY STAR」。ウメハラさん、ふ〜どさんがいるのは手強いです。キャラクターとしてはルークですね。ルークに勝てないと安定したポイントは稼げないと思います。

どぐら:アレックスでしょう(笑)。アレックスを使うときはベガよりも勝てると自信を持って出せるようにしないとダメですね。チームはあまりアレックスを出すことに好意的ではないですけど、僕自身は絶対にいけると思っています。

カワノ:僕もサブキャラの練度が低いのか、ポイズンですらやめてほしいと言われています。

――試合の勝敗以外で、ファンを楽しませる取り組みなどは予定していますか。

ぷげら:たぶんそういった余裕はないかもしれません。(昨年の勝利者インタビューでのユニークな言い回しについて聞かれて)あれは用意していたものではなかったんです。勝利者インタビューのときに何も考えてなくて、つい口からぽっと出てしまったんです。なので、今年も用意はできないですけど、何かぽっと出てしまうかもしれないです。

ガチくん:今年はどぐらさんが入ってくれたことで、昨年よりもインタビューが楽しくなると思います。自分自身としては試合のクオリティの高さをみせていきたいです。



――大会への意気込みとファンへのコメントをお願いします。

ガチくん:優勝! 昨年できませんでしたので、リーグ戦を全勝して、優勝します。悔し涙をうれし涙にします。

ぷげら:取り返すことを考えています。昨年以上のクオリティの高い試合をしていきます。

カワノ:昨年は自信を持って出た場面が少なかったので、今年は自信を持って出られるようにしたいですね。コーリンでもバルログでも勝ちたい。

どぐら:優勝ですね。昨年の「Good 8 Squad」はすごく強くて、今年もそれを引き継いでいますので、その手助けができればと思います。昨年は「名古屋OJA BODY STAR」、今年は「Good 8 Squad」ですが、やることは同じだと思っています。同じ調子でやっていきます。変わらぬ声援を賜れれば!

(写真:志田彩香)

著者 : 岡安学 おかやすまなぶ eスポーツを精力的に取材するフリーライター。ゲーム情報誌編集部を経て、フリーランスに。様々なゲーム誌に寄稿しながら、攻略本の執筆も行い、関わった書籍数は50冊以上。現在は、Webや雑誌、Mookなどで活動中。近著に『みんなが知りたかった最新eスポーツの教科書』(秀和システム刊)、『INGRESSを一生遊ぶ!』(宝島社刊)。@digiyas この著者の記事一覧はこちら