▲昨年1月以来久々の出走で優勝したヴェルトライゼンデ(c)netkeiba.com

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【栗山求(血統評論家)=コラム『今日から使える簡単血統塾』】

◆先週の血統ピックアップ

・6/4 鳴尾記念(GIII・中京・芝2000m)

 中団のインを追走したヴェルトライゼンデが残り200mで先頭に立ち、ジェラルディーナの追撃を半馬身抑えて優勝しました。昨年1月のアメリカJCC以来久々の出走で、初の重賞制覇となりました。ワールドエース(マイラーズC、きさらぎ賞)やワールドプレミア(天皇賞・春、菊花賞)の半弟で、父はドリームジャーニー。母マンデラはドイツの名馬マンデュロ(ジャックルマロワ賞などG1を3勝)の半姉にあたる良血で、現役時代に独オークス(G1・芝2200m)3着、ポモーヌ賞(仏G2・芝2700m)3着などの成績を残したスタミナタイプ。今回は2000m戦でしたが、血統的にはもう少し長めの距離をこなしてもおかしくありません。日本ダービー3着という成績があることを考えれば、2000~2400mがベストでしょう。

◆今週の血統注目馬は?

・6/11 函館日刊スポーツ杯(2勝クラス・函館・芝1200m)

 函館芝1200mに強い種牡馬はロードカナロア。2012年以降、当コースで産駒が20走以上した76頭の種牡馬のなかで連対率27.2%は第4位。当レースに産駒が登録している種牡馬のなかではナンバーワン。登録馬アスクキングコングは函館では初出走となりますが、ローカルの芝1200m戦は得意の舞台。母ウィケットキーパーはストロングリターン(安田記念)やレッドオーヴァル(桜花賞2着)の兄弟にあたる良血で、もっと上のクラスを目指せる器でしょう。