小室哲哉と牧野アンナとSKE48…11年ぶりの新公演で起こす、厳しくも優しい化学反応
そこで、今回の朗報である。アンナ先生が考える振り付けは激しいだけではない。ギャグからアイデアを引っ張ってくることもある。『詩人』のサビには、小島よしおの「そんなの関係ねえ」が引用されている。AKB48の『ポニーテールとシュシュ』はザ・ドリフターズのヒゲダンス、『LOVE TRIP』はダチョウ倶楽部のギャグが取り入れられている。引き出しが豊富なので、飽きることがない。
チームSのみならず、SKE48に必要なものは、誰かのお下がりを着ることではなく、新衣装に袖を通す経験だ。これによって、自覚が芽生える。先輩の妹ではなく、長女になるとどんな気持ちが芽生えるのか。5月にこれを経験してほしい。
今月5日、レギュラー番組『SKE48 ZERO POSITION』の企画で、アンナ先生はメンバーのダンスを審査した。久しぶりにSKE48のダンスを目の当たりにして、先生の心にも「指導してみたい」という気持ちが芽生えたことだろう。そんなタイミングでチームSへの指導が決まった。渡りに船だったに違いない。
ここで冒頭の疑問に戻る。なぜSKE48の新公演がニュースになるのか。それは、小室哲哉と牧野アンナの手を組むことにより、SKE48がグループとしての個性を取り戻す可能性が高くなったからだ。いや、取り戻すのではなく、結成当初とは違った色が見えてくるはずだ。それこそがグループにとって大事なことなのだ。
とにもかくにも、昨今のSKE48に足りなかったピースが揃った。小室氏もどんな楽曲を書き下ろすのか……? 28日、表題曲『君に愛を、僕に愛を』がいよいよ公開される。初日までの2か月、チームSの動きから目が離せない。
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