ズーレのドルトムント移籍にバイエルン会長も驚き「ステップアップになるとは思わない」

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 バイエルンのヘルベルト・ハイナー会長が、同クラブからドルトムントへの移籍が決まったドイツ代表DFニクラス・ズーレに言及した。8日にドイツメディア『スカイスポーツ』が伝えた。

 現在26歳のズーレは、2017年夏にホッフェンハイムからバイエルンへと完全移籍。公式戦通算159試合に出場し、4度のブンデスリーガ優勝や2020年のチャンピオンズリーグ制覇などに貢献してきた。しかし、バイエルンのオリヴァー・カーンCEO(最高経営責任者)は先月26日、同選手が契約満了に伴い今シーズン終了後に退団することを明言。

 フリートランスファーとなるズーレの獲得にはチェルシーなども関心を示していたが、他国のメガクラブに移籍するだろうという大方の予想を覆して、同選手はドルトムントへの加入を選択。2022−23シーズンから4年契約を結ぶことが7日に発表された。

 ハイナー会長は8日に開かれたバスケットボールチームの会合の席で、報道陣に対してズーレの移籍に言及。ドルトムントが「彼の第一希望になるとは思っていなかった」と語るなど、9連覇中の絶対王者から宿敵へ移籍する決断に驚いていることを認めた。

「ニクラス・ズーレがドルトムントでどんな給料をもらうのか今は分からない。スポーツ的な観点で言えば、ステップアップになるとは私は思わない。だが、ニクラスはとても優秀な選手であり、私たちとともにやってきたこの5年間で代表のレギュラーにまで成長した。目の前にあるタイトルを我々と一緒に獲るために、残された3カ月でさらに成長してくれることを期待している」

「ドルトムントは常に我々との競争を求めていると思うし、それはブンデスリーガにとって良いことだ。だが、少なくともこの9年間で見てきたように、私たちはうまく抵抗する方法を知っているし、これからもそうしていくつもりだ」