羽生結弦 4回転半成功への布石?北京五輪に沈黙貫き続けるワケ
「羽生選手の宿敵、ネイサン・チェン選手(22)が今季初戦のスケートアメリカで新プログラムを披露したのですが、平昌五輪でミスを連発した、いわくつきのプログラムの一部を組み込んでいるんです。結果こそ3位に終わりましたが、“北京五輪でリベンジする!”という気迫を感じます。3月の世界選手権で2位になった鍵山優真選手(18)も『五輪で一番を取りたい!』という野望をはっきりと口にしています」(スポーツ紙記者)
北京五輪まで、およそ100日。フィギュアスケート界は本格的にシーズンが始まり、大舞台を目前にトップスケーターがおのおの、熱い闘志をむきだしにしている――。
そんななか、羽生結弦(26)が11月から参戦するGPシリーズに向けてコメントを発表した(以下、一部抜粋)。
《自分の一番の目標は4回転半を成功させたいということなので、そこに向かって今、全神経と、全気力を使ってる感じです》
この内容について、フィギュア関係者はこう分析する。
「注目すべきは、今回のコメントで羽生選手が北京五輪について一切、触れていないことでしょう。同じタイミングで鍵山選手や宇野昌磨選手(23)、また日本の女子選手たちの意気込みコメントも出されましたが、ほとんどの選手が五輪について言及しているだけに、羽生選手の“五輪については語らない”という強い意志を感じます」
■4回転半成功が3連覇へつながれば…
北京で勝てば五輪3連覇。世間が期待をかけるなかで、五輪への熱を語らぬ羽生の真意は……。
長年、羽生の取材を続け、10月26日に『羽生結弦 未来をつくる』(集英社)を出版したスポーツライターの折山淑美さんは、こう見る。
「4回転半を成功させることが最重要なんでしょう。平昌五輪までで取るものは取ったから、北京五輪は絶対勝ちたいという意識よりも、4回転半を成功させることで五輪3連覇へつながれば、というイメージなのだと思います」
小学2年まで羽生を指導し、家族とも交流のあるフィギュアコーチの山田真実さんにも話を聞くと、
「私も前は『五輪で優勝してほしい』と思っていたけれど、もうやりたいようにやってほしいですね。結弦は新しいことに挑むのが大好きだから、誰が何を言っても4回転半をやるんじゃないでしょうか」
一方でフィギュアスケート評論家の佐野稔さんは次のような見方。
「五輪について語らないのは、プレッシャーで自分の首を絞めたくないからではないでしょうか。要は、雑音に惑わされたくないのでしょう。ネイサン選手に勝ちたいという気持ちもあるでしょうし、言葉にはせずとも五輪3連覇を虎視眈々と狙っているのではないかと思います」
雑音を遮断して目下、悲願の4回転半に集中している羽生。
「集中して取り組んできたことで、最近になって4回転半成功の道筋が見えてきたようです」(テレビ局フィギュア報道担当)
残り100日で新境地に到達した羽生が、北京で栄光をつかむことを期待したい。
