川瀬良子がパーソナリティをつとめ、日本の農業を応援するTOKYO FMの番組「あぐりずむ」。毎週火曜は、農業はもちろん、時代の先を捉えるさまざまな研究をおこなっている東京農業大学から、最先端の農学研究を紹介します。8月10日(火)の放送では、東京農業大学の上岡美保(かみおか・みほ)副学長に、同大学の研究と農学の世界について伺いました。


(左から)川瀬良子、上岡美保さん



◆農業のさまざまな研究分野
ひと口に“農学”と言っても、その研究分野は多岐にわたります。“農作物の生産技術の向上”はもちろんのこと、“植物学的な生育や土壌”“機械の改良”、また、農業を営むうえで鳥獣による被害が大きいことから、上岡さんは「野生動物の生態を解明することで、被害を防ごうという研究もある」と話します。

さらには、「(農作物を)生産したら、どのように採算が合うように販売するか、など、経済学や経営学、マーケティング、さらに農業者の方々を支えていくための農業政策を研究している先生もいる」と説明します。

◆農学は「SDGsにすごく貢献できる学問」
東京農業大学が考える“農学”とは、「もちろん、農業生産の技術も基本として大事ですが、もっと幅広い“総合農学や生命科学”といった感じで捉えています」と上岡さん。

加えて、「加工や保存、調理学、醸造学も大事です。一方で、消費者がなにを求めているのか、人がどう行動していくのかといった行動経済学も大事ですし、食べた後、どういうふうにそれが健康につながるのかという栄養学にも通じます。医学や薬学の観点からも研究があります」と話します。
さらに国内だけに留まらず、海外に視野を広げた研究も。世界に目を向けてみると、栄養不足や飢餓の状態に陥っている国が多くあり、「飢餓をなくすための食用作物の技術開発や技術支援、生態系をどう守っていくか、といったことなど、我々は地球上のあらゆる課題に取り組んでいます。農学は、SDGs(持続可能な開発目標)にすごく貢献できる学問だと思います」と胸を張ります。

上岡さんの話に、川瀬は「(農学の研究が)そんなに幅広いとは、考えてもいなかったです。東京農業大学という名前ですけど、地球規模ですね。すごい!」と目を丸めます。最後に、リスナーに向けて伝えていきたいことを尋ねると、上岡さんは「今日もその一端をお話しましたけど、“それも農学なの!?”“そんなことが東京農業大学で研究されているの!?”といった、たくさんの驚きをお届けできたら」と思いを語りました。

次回8月24日(火)の放送も、どうぞお楽しみに!

<番組概要>
番組名:あぐりずむ
放送日時:毎週火曜 15:50〜16:00(番組「THE TRAD」内)
パーソナリティ:川瀬良子
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/agrizm/