(写真:アフロ)

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《かつて「日和見主義」という言葉が使われた。自分は関わりたくない、見て見ぬ振りをするという意味。経済3団体のトップが五輪開会式に出ないのは納得できない。経済界を代表して、世界に歓迎の意を表するべきだ》
《騒がしいネット世論を気にした日和見主義ではないか! せっかくの五輪を盛り下げている》

こう息巻いたのは、かつて総務大臣を務めた実業家の竹中平蔵氏(70)だ。これは7月22日、経済3団体のトップが東京五輪の開会式に“不参加”を表明したことに対して竹中氏がTwitterで揶揄したもの。

しかし、竹中氏のツイートに対してこんな声が。

パソナも欠席ですけど、ひょっとして自虐ネタですか?》
《何を他人事みたいな言い方しているの?》
《頭にブーメラン刺さってますよ?》
《アカウント乗っ取られたんか?》

こうした声が上がるのも無理はないのかもしれない。実は、竹中氏が取締役会長を務めるパソナグループの経営幹部も開会式に不参加を表明しているのだ。同グループはJOCオフィシャルサポーターとして、五輪関連の人材派遣に深く携わっている。

しかも、不参加が報じられたのは竹中氏のツイートの1日前のこと。他人事のように揶揄しているため、“ツイートが謎すぎる”と波紋を呼んでいる。

翌日の23日、竹中氏はTwitterに《昨日経済界トップは五輪開会式に出て世界に歓迎の意を表すべきと述べたら、予想通り批判がきた。スポンサー企業はどうなんだ、と》と投稿。そして《政治のトップ、経済のトップが出るべきだが、スポンサー企業は大会を支えるのが仕事。役割が違う。ちなみに私が会長を務めるパソナはスポンサーじゃない、サポーターだ》と主張している。

いっぽうTwitterでは、《サポーターとスポンサーの違いを理由にする時点で、本質を理解していない》《「東京五輪開会式に欠席するという時点で「サポート」していないだろ》《支えるために自分が出て「安全、安心」をアピールしてみろ》との声が。

さらに東京五輪組織委員会の名誉最高顧問である安倍晋三前首相(66)も開会式に参加しないため《そしたら安倍さん出ないのはどうされるんですか?》《安倍さんも欠席しますが、それについては?》《名誉最高顧問の安倍晋三とかいう人がトンズラこくみたいですが何か言ってください》と疑問視されている。

冒頭のツイートでネット世論を《騒がしい》と批判している竹中氏。しかし、「なぜ騒がしいのか」と向き合う日は来るだろうか?