きゃりーぱみゅぱみゅがパーソナリティをつとめるTOKYO FMの番組「CHINTAI presents きゃりーぱみゅぱみゅ Chapter #0 〜Touch Your Heart〜」。この番組では、きゃりーが自身の趣味や興味のあることについて語ったり、いま輝いているゲストをお迎えして、さまざまなエピソードを1冊の本に見立て、紐解いていきます。6月20日(日)、27日(日)の放送では、sumikaの片岡健太さん(Vo&Gt)を迎え、お届けしました。


(左から)片岡健太さん、きゃりーぱみゅぱみゅ



Chapter1:骨折

片岡さんの音楽人生にとって、欠かせないキーワードとして挙げたのは「骨折」。というのも、中学入学を間近に控えた小学6年生のときに足を複雑骨折。診断は、全治1年半という大ケガでした。

入学を予定していたのは、神奈川県内有数の体育系の中学校。その学校では、部活に入部することが必須だったため、片岡さんはバスケットボール部に入部。しかし、骨折していて走ることもできず「ずっとコートの隅っこでドリブルの練習をしながら見学をする日々でつらかった」と当時の胸中を吐露。

体育系の学校だったこともあり、次第に学校のなかで孤立してしまい、骨折が完治した2年生の頃には「本当に“ザ・日陰”みたいな存在だった(苦笑)」と片岡さん。話し相手もおらず、次第に部活から足が遠ざかっていったときに、「部活をサボっていた数少ない友達と一緒に、バンドを始めた」と原点を振り返ります。

メンバーはみんなヤンチャなタイプではなく、部活に挫折してしまったいわゆる“陰キャ”で、「じめっとした空気のなかで、『僕たちもう少し明るくなりたいんだけどな』みたいな気持ちで、Hi-STANDARDやSNAIL RAMPのコピーをしていましたね」と笑います。

そんなバンド活動が初めて日の目を見たのは、中学3年生のときのお別れ会的な学校行事。そこでは、生徒たちが漫才や先生のモノマネなどを披露したり、部活を華々しく引退した学校のスター的存在が集まってバンド演奏をしたり、どんな余興をしてもいいというしきたりでした。片岡さんは、“ここで変われなかったら、人生なにも変わらない気がする”と思い立ち、バンド演奏をすることを決意。

人前で初めてのステージに立ち、「最初のコードを弾いた瞬間、客席にいた生徒のみんなが“片岡くんは3年間、(サボっていたのではなく)音楽をやっていたんだ!”となって、めちゃくちゃ盛り上がったんです。その前に演奏したスター集団のバンドよりも遥かに盛り上がった。“音楽の力ってものすごい!”と思って、それがいまでも感動の源泉になっている」としみじみと語りました。

Chapter2:バンドの活動休止

片岡さんは、高校時代に組んだバンドで、いろいろと試行錯誤をしながら約10年間活動を続けていました。しかし、思うような結果は出ず、4人のメンバー中2人が脱退したため、活動を休止。

“この先どうしようか”と考えたときに、ふと周りを見渡してみると、みんな当たり前に仕事をしており、新たにバンドを組んで音楽を続けるのか、岐路に立たされる年齢になっていました。

思い悩んでいた片岡さんは、当時新たに組もうと思っていた現・sumikaのメンバーである荒井智之さん(Dr&Cho)と黒田隼之介さん(Gt&Cho)から「どういう状況になったとしても、一緒にいれば多分なんとでもなるから」と言われ、その言葉に「売れたい、人気者になりたいというよりも、“この人たちと音楽を続けたい”という気持ちのほうが大事だと気づかされて、まずは音楽を続けようという気持ちになった」とターニングポイントを回顧。この決断が、2013年のsumika結成へとつながっていきました。

約10年間活動してきた最初のバンドを活動休止したタイミングで、「いろいろな邪念と決別できた。純粋に自分が続けたいこと、自分が幸せなこと、自分のことが一番好きでいられる時間はどんなときだろうと考えたときに、“sumikaのメンバーと音楽を鳴らしている自分が一番好きだな”と思った」とキッパリ。前のバンドの活動休止・解散があったおかげで、そのことに気づけたのは「自分にとっては大事ことだった」と語りました。


(左から)きゃりーぱみゅぱみゅ、片岡健太さん



★Chapter#0 Library★

新しい一歩を踏み出したいときに背中を押してくれるおすすめ作品を伺うコーナーで、片岡さんがセレクトしたのは、宮下奈都(みやした・なつ)さんによる小説「羊と鋼の森」(文藝春秋BOOKS)。

「2016年本屋大賞」を受賞した本作は、ピアノの調律師が主人公の物語。調律師として、人として、一人前に成長していく過程が描かれています。

挫折を味わった主人公に向けて、先輩の調律師が「才能っていうのは、ものすごく好きだっていう気持ちなんじゃないか」というシーンに、片岡さんは「すごく靄(もや)が晴れたような感覚があった」と言います。

片岡さん自身、“もっと高い声が出せたら”、“もっと幅広いジャンルの曲が作れたら”、“自分には才能がないんじゃないか”と思うことがあると言い、“才能は先天的なもの”と思っていたものの、この本に出会ったのをきっかけに“才能はこれから増やせる後天的なもの”と考えるようになり、「そういう思いをちゃんと自分の心のなかに持って、音楽を作っていくことが大事なんだと感じさせられた」とおすすめ理由を語ってくれました。

2週にわたる片岡さんとのトークを振り返り、きゃりーは「片岡さんは作詞をされているからなのか、ものの例え方がすごくわかりやすくて素晴らしいなと思いました。お兄ちゃんみたいな温かさと、心の広さがあるのでカウンセリングみたいになっちゃった(笑)」と話していました。

次回7月4日(日)の放送は、九谷焼作家の岡崎萌さんをゲストに迎え、お届けします。どうぞお楽しみに!

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聴取期限 2021年7月5日(月) AM 4:59 まで
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<番組概要>
番組名:CHINTAI presents きゃりーぱみゅぱみゅ Chapter #0 〜Touch Your Heart〜
放送日時:毎週日曜 12:30〜12:55
パーソナリティ:きゃりーぱみゅぱみゅ
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/heart/