【パン屋さんの推しパン】 ブラフベーカリー(横浜)|7Days エイジングバゲット

「セントル ザ・ベーカリー 銀座店」山本シェフの推しパンとは?

連載2回目となる今回“推しパン”を教えてくれたのは、高級食パンブームの火付け役「セントル ザ・ベーカリー 銀座店」の山本昌弘シェフ。行列の絶えない人気店で腕を振るうシェフが選んだ推しパンは、横浜生まれのパン職人が地元で営む名店のバゲットでした。

「ブラフベーカリーの『7Days エイジングバゲット』が私の推しパンです。エイジングさせた生地が腐敗せずにしっかり膨らみ、しかもあれほど風味豊かなバゲットになることが驚きでした。常に新しいものに目を向けて積極的に、また柔軟な姿勢でパン作りに取り組む栄徳シェフならではの商品だと思います」

熱い言葉で語ってくれた山本シェフ。エイジングさせた生地を使ったバゲットとのことですが、いったいどんな味や食感なのでしょう。その正体に迫るべく、ブラフベーカリーへ取材を申し込みました。

店舗名:CENTRE THE BAKERY(セントル ザ・ベーカリー)
電話番号:03-3562-1016
最寄駅:東京メトロ・銀座1丁目駅下車 徒歩3分JR有楽町駅下車 徒歩3分
郵便番号:104-0061
住所:東京都中央区銀座1-2-1 東京高速道路紺屋ビル 1F
市区町村:中央区
町域:銀座1-2-1 東京高速道路紺屋ビル 1F
営業時間:パン販売 10:00~19:00(なくなり次第閉店)カフェ 9:00~19:00(L.O.18:00)※状況により、変更の可能性もあり
定休日:なし

推しパンの店「ブラフベーカリー 横浜高島屋店」へ

「ラ・テール」(世田谷・三宿)で活躍した栄徳剛(えいとく・つよし)氏が2010年12月に立ち上げたブラフベーカリーは、横浜界隈に住むパン好きの間ではよく知られたお店です。本店は元町から山手へ向かう代官坂にあり、目が覚めるようにさわやかなクラインブルー(※)のドアと看板が目印。店内にずらりと並んだアメリカンスタイルのパン、ディスプレイや調度品、トングに至るまで、お店の隅々から店主のこだわりが伝わってくる、ギャラリーのようにスタイリッシュなベーカリーです。
※フランス現代美術を代表する作家、イヴ・クラインが開発した、黄金よりも高貴な青「インターナショナル・クライン・ブルー」(IKB)と呼ばれる深い青色の顔料

その本店以外に3店舗をもつブラフベーカリーにとって唯一のデパート内店舗が、横浜高島屋「フーディーズポート」の一角「ベーカリースクエア」(40ブランド/500種類以上のパンが一堂に集まるエリア)にある「ブラフベーカリー 横浜高島屋店」。山本シェフの推しパンは、この店舗の限定商品とのこと。

エスカレーターの真正面にあるブラフベーカリー 横浜高島屋店は、全体的におしゃれな雰囲気が漂うこのエリアにあって、ひと際シックな空間。看板ばかりでなく、テイクアウト用の紙袋にもクラインブルーが使われています。

店内には、ブラフベーカリーの人気商品、ミルクスティックやシナモンロールをはじめとするたくさんのパンが並び、多くの買い物客が群がっていました。

7Days エイジングバゲットを発見!さっそく試食

目当ての品を発見!スチール製のかごに刺さった状態で、一番目立つ場所に置いてありました。本店の地図が印刷された包装紙がとってもおしゃれで、私の心を踊らせます。

売り切れる前に、購入! ベーカリースクエアのイートインでさっそく食べてみると……。

表面のクラスト部分はパリッと香ばしく、焦げ目のついたエッジ部分を見るだけでかじりたい衝動にかられます。一部を切って食べてみると、クラムの生地は弾力があり、外側と内側のバランスが絶妙。何もつけずにいただいても十分な食べ応えと満足感があります。

このパンがなぜこんなにおいしいのか解明すべく、栄徳シェフを質問攻めにしてみました!

開発のきっかけはある酵母との出会い。限定販売の理由とは

ーー7Days エイジングバゲットのイメージはどこから生まれたんですか?

栄徳シェフ(以降 栄徳)フランスから入ってきた新しい酵母が、このバゲットを生み出すきっかけとなりました。

ーーなんという酵母ですか?

栄徳 2019年に発売されたセミドライイースト「リロンデル1895」。取引がある業者さんから普通に仕入れた酵母です。

ーーリロンデル1895とはどういう特徴をもった酵母なのでしょう。

栄徳 低温での発酵コントロールに優れた酵母なんです。アミノ酸の深い味わいを感じられる、風味豊かなパンに仕上がります。

ーーリロンデル1895の特徴を知って、エイジングバゲットを焼きたいと思ったということですか?

栄徳 アイデアを得たのはたまたまです。リロンデル1895で作った生地が余って、冷蔵庫に入れていたんですが、1週間後に焼いてみたらおいしかった。そこから試行錯誤を繰り返して、熟成させた生地を使う7Days エイジングバゲットを完成させました。

ーー長時間熟成ということは、そのぶん場所を取るわけで、大量には仕込めませんよね。一日に何本焼いているんですか?

栄徳 一日20本です。今はそれしか焼けません。

ーー20本! 貴重なバゲットなんですね……。1店舗の限定発売になっている理由がわかりました。

栄徳シェフは、7Days エイジングバゲットの詳しい作り方を以下の動画で紹介しています。興味のある方はぜひご視聴を。

おすすめの食べ方は「シンプルに」

ーー栄徳シェフはこの7daysエイジングバゲットをどのように食べるのが好きですか?

栄徳 スライスしたバゲットにバターやオリーブオイルをつける、シンプルな食べ方が好きです。7Days エイジングバゲットはしっかりとコクがあるバゲットなので。

長く愛されるパン作りを目指して

栄徳シェフの原点は、お父様のパン。おいしかったパンの記憶がずっと残っているそうで、そういう懐かしさや慣れ親しんだ味を大切にしたいとの気持ちが、流行りを追うのではなく、長く愛されるパンを作ろうという姿勢につながっています。

「フランス人が毎日バゲットを食べるように、バゲットが食卓に自然に置かれている風景を日本でも広げていきたいんです」

その言葉から、栄徳シェフがバゲット作りにかける想いが伝わってきました。

取材を終え、さっそく栄徳シェフに教わった食べ方を試しみると、確かにこれなら毎日食べても飽きが来なそう。食事パンはシンプル イズ ベストな食べ方が一番だと実感しました。

一日限定20本、パン好きが日々争奪戦を繰り広げている人気商品ですが、横浜駅直結の売り場はアクセス至便で、その気になれば入手はむずかしくありません。熟成を経て焼き上げられている7Days エイジングバゲット、これからさらにファンが増えそうな予感がします。

店舗情報

店舗名:BLUFF BAKERY(ブラフベーカリー)横浜高島屋店
電話番号:045-311-5111
最寄駅:横浜駅隣接
郵便番号:220-8601
住所:神奈川県横浜市西区南幸1-6-31 横浜タカシマヤ B1F
市区町村:横浜市西区
町域:南幸1-6-31 横浜タカシマヤ B1F
営業時間:10:00~20:00営業時間・定休日は変更となる場合がございますので、ご来店前に店舗にご確認ください
定休日:横濱高島屋に準ずる