「2020上半期テレビ出演本数・女性タレント部門ランキング」で5位にランクインしているギャルタレント、“みちょぱ”こと池田美優。

【写真】有吉から寵愛を受けるみちょぱ


“みちょぱ”こと池田美優 

 テレビ業界には、顔ぶれが変わりながらも00年代から脈々と続いている“ギャルタレント枠”があり、みちょぱもその系譜を正統に受け継いでいるように思えるかもしれない。だがしかし、実は“令和のギャルタレント”であるみちょぱは、“平成のギャルタレント”とは一線を画した、真逆とも言える個性・才能でウケていることにお気づきだろうか?

 そこで今回は恋愛コラムニスト・恋愛カウンセラーである筆者が、みちょぱという存在が、いかに“平成のギャルタレント”が作りあげた固定観念をぶっ壊し、今の地位を確立したか考察していきたい。

有吉に寵愛され、今や番組MCもこなす

 00年代以降、バラエティ番組で欠かせない存在となっていたギャルタレント。

 タピオカ騒動や不倫疑惑を起こした末、今年7月に芸能界を引退した木下優樹菜や、ギャルファッション誌『Popteen』モデルからテレビ進出を果たした鈴木奈々が、目覚ましい活躍をしていたのは記憶に新しいだろう。

 ほかにも、ギャルファッション誌『egg』モデルとして活躍し、恋愛リアリティ番組『テラスハウス』(フジテレビ系)で脚光を浴び、「バイブス」という流行語を生み出した今井華。『Popteen』モデルからテレビのバラエティ番組でも人気となっていたものの、ペニオク騒動で自粛以降、テレビの露出がほぼなくなった小森純。彼女らが引っ張りだこだった時期もあった。

 さらに記憶をさかのぼると、00年代にはバラエティ女王と言えるほど露出していた若槻千夏も、当時はギャルタレントだった。

 こういった“平成のギャルタレント”たちの共通点は、ズバリ、おバカキャラ。

 いささか常識が欠如しており、突拍子もないおバカな言動で笑いを誘うというのが彼女たちの需要の根底にあったのである。

 では、“令和のギャルタレント”筆頭であるみちょぱはどうか?

 彼女がテレビに露出し始めた頃は、旧来のギャルタレントのフォーマット通りに扱われ、おバカに見える演出がされていたかもしれない。だが今、みちょぱをおバカキャラという印象で見ている視聴者は、ほぼ皆無ではないだろうか。

 バラエティ番組では、毒舌で鳴らす有吉弘行に臆することなくツッコミを入れるなどして、上手に立ち回っている。2018年4月から約1年半放送された『梅沢富美男のズバッと聞きます!』(フジテレビ系)では、梅沢富美男の横で進行役も務めていた。現在も『突然ですが占ってもいいですか?』(フジテレビ系)に、沢村一樹、水野美紀といった人気俳優と並んで、MCの一人としてレギュラー出演中である。

 特に有吉から寵愛を受けているのは有名。有吉は自身のラジオ番組でみちょぱのラジオ番組『#みちょパラ』を“姉妹番組”と公言するほどで、それだけ有吉が彼女のバラエティスキルの高さを評価していることがわかる。

『サンジャポ』では時事問題を斬る

 みちょぱはおバカキャラ扱いされないどころか、時事問題などに若者代表としてストレートに正論をぶつける役割を期待されていることも多い。当然、一般常識がなければ担えないポジションだ。

 それが顕著に表れているのは、爆笑問題のワイドショー『サンデージャポン』(TBS系)。みちょぱは近年、『サンジャポ』でコメンテーター席に座り、準レギュラーと呼べる頻度で出演しているが、そこで世論の代弁者のように歯切れのいい発言で喝采を浴びることが多いのである。

 例えば5月17日放送回では、立憲民主党幹事長の福山哲郎議員に対して舌鋒鋭くコメントしていた。新型コロナウイルス感染症対策専門家会議副座長への福山議員の言動が問題視されていた際に、みちょぱは「なんか子供みたい」、「何も敬意も感じない」などと福山議員を糾弾。視聴者の代弁者としての役割を果たした形となったのだ。

 8月23日放送回では、女子高生モデルとの飲酒が発覚した山下智久の一件において、みちょぱは自身が飲み会に誘われたとしても「一人でも知らない人がいたら行かない」、「信用できないので」と発言。暗に山下の行動の軽率さを腐したようにも受け取れ、彼女の危機管理意識の高さに賞賛が集まったのである。

 おバカ需要で人気となっていた“平成のギャルタレント”は、そもそも時事問題でコメントを求められる番組に呼ばれることは少なかった。今のみちょぱが、旧来のギャルタレントの固定観念をぶち壊した“売れ方”なのは明白だろう。

ゆくゆくは芸能界のご意見番キャラ?

 ここまでの話を聞いていると、みちょぱがただの“品行方正な良い子ちゃんタレント”なんじゃないかと思う人もいるかもしれない。だが彼女は強気で自分の芯を曲げないギャルマインドも、しっかり持ち合わせているのである。

 5月18日、みちょぱは自身のTwitterにて、メイクを変えるたびに整形疑惑を持ち出してくる一般人にうんざりしていることを明かしている。そこでは「メイクで女は変われるんだわ! 女なめんな!」などとツイートし、「笑」を付けながらも鬱積していた気持ちを発散。好感度だけに依存した“品行方正な良い子ちゃんタレント”には、これを言う勇気はないはず。

 余談として、『Popteen』モデル時代にカリスマ的人気を誇り、バラエティ番組などにも出演していた益若つばさや舟山久美子にも触れておこう。彼女たちはギャルタレントだったがおバカキャラ売りをせず、テレビでは“品行方正な良い子ちゃんタレント”路線で売り出していた。しかし、それゆえに毒にも薬にもならず、ブレイクしきれなかったように感じる。

 さて、ここでみちょぱ以外の“令和のギャルタレント”にも目を向けてみたい。

 現在のギャルタレント枠は、みちょぱと同じく『Popteen』で活躍していた“にこるん”こと藤田ニコル、『egg』モデルを経てアメリカ版の本家『バチェラー』に出演したことでブレイクした“ゆきぽよ”こと木村有希がいる。そしてこの二人もおバカキャラ売りはしていないのである。

 共通点として挙げられるのは、明るく元気だがおバカキャラではないこと、自分の主張をしっかり持ち忖度ナシのストレートな持論・正論が言えること、などがあるだろう。さらにみちょぱとゆきぽよに関して言えばヤンキー気質も持ち合わせているため、その強気なスタンスに“的を射た正論”が乗っかることで、若者目線で時事問題をスッパリと斬ってくれる痛快さもある。

 木下優樹菜や鈴木奈々らはおバカキャラ売りで消費されていったが、“令和のギャルタレント”筆頭のみちょぱは、“平成のギャルタレント”のパブリックイメージを逆手に取り、そのカウンターとしての常識・正論キャラでのし上がっていっているのである。

 見た目が派手なため旧来の固定観念からバカっぽく見られがちだが、そこから繰り出される“的を射た正論”というギャップが、みちょぱの需要の根源にあるように思う。現在、若者たちの代弁者となっているみちょぱは、ゆくゆくは芸能界のご意見番キャラまで成りあがっていく可能性だって秘めている。

(堺屋 大地)