先日発表されたiPhone12。画像はAppleの公式サイトより

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 先日発表されたiPhone12。しかし世間は製品本体よりも、ケーブルの話で盛り上がっているようだ。Twitterでは、「iPhone12」のほか、「Type-C」「Lightning」がトレンド入り。この製品に同封されるのはUSB-C〜Lightningケーブルで、しかも環境に配慮して電源アダプターはついていない。もしも必要とする場合は別途、Apple Storeなどで「20W USB-C電源アダプタ」(税別2000円)を購入しなければならない。この部分が少なからぬ批判を招いてしまっている。

 たとえば、「今のままでは充電できない」「どうしてこんな面倒な内訳にしたんだ、Apple!?」などの声だ。

◆引き続きLightning対応

 iPhone12の発表前、「もしかしたら新型機種はLightningをやめて、USB-Cに移行するのではないか?」と予測する声もあった。

 だが現実には、iPhone12の対応プラグは引き続きLightning。iPad Pro及びAirは既にUSB-Cをサポートしているが、iPhoneはそれに歩調を合わせないということだ。しかし、いや、だからこそ「iPhoneのUSB-C対応」を望む声は強くなっている。

 個人的な話をここでしてしまうと、iPhone SE2を愛用する筆者は外出時にモバイルWi-Fiルーターを持ち歩いている。このルーターの対応プラグはUSB-C。当然だが、Lightningケーブルで充電することはできない。が、仮にiPhoneがUSB-Cを身にまとうようになれば、充電ケーブルも1本で事足りる。そういう意味で、筆者自身もiPhone12の同封ケーブルは「少し厄介かな」と感じてしまった。

◆現状は「USB-A」が多用されている

 電源アダプターが同封されないという点も見逃せない。筆者の持っているLightningケーブルは、どれも入口側がUSB-Aの製品である。もちろん、電源アダプターもUSB-Aの差込口があるのみで、USB-Cのそれはない。従って、もし筆者がiPhone12を手に入れた場合、同封のUSB-C〜Lightningケーブルを使用することはないはずだ。

 巷ではまだまだUSB-Aが多用されている。そのあたりから生じる摩擦が、iPhone12の発表をきっかけに露呈してしまったようだ。

 だが、必ずしも弊害ばかりではない。たとえば、最近MacBookを購入したという人はどうか? 今のMacBookはUSB-Cポートしかない。言い換えれば、iPhone12の同封ケーブルをそのまま使うことができる。

◆「電源アダプター戦争」勃発か?

 今回のiPhone12の発表は、周辺機器分野にとっては大きなインパクトになるかもしれない。電源アダプターが同封されない分、その需要が見込めるからだ。

 考えられるのは、モバイルバッテリー兼用電源アダプターである。もちろんUSB-Cポート対応の製品だ。規模の大小や有名無名問わず、世界中のメーカーがiPhone12ユーザーの囲い込みを始めるだろう。同時に、我々の想像を遥かに上回る斬新な製品も開発されるに違いない。<文/澤田真一>

【澤田真一】
ノンフィクション作家、Webライター。1984年10月11日生。東南アジア経済情報、最新テクノロジー、ガジェット関連記事を各メディアで執筆。ブログ『たまには澤田もエンターテイナー』