(※写真はイメージです/PIXTA)

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本記事では『理系サラリーマン大家が伝授する 不動産投資で不労所得1000万円を得る方法』(幻冬舎メディアコンサルティング)より一部を抜粋し、物件オーナーから見た築20年超えのマンションの管理トラブルについて解説していきます。

「そんなに払えん!」エレベーターにトラブル発生

中古物件で起こる、様々な設備トラブルを紹介する。

エレベータードアモーター故障

エレベーターのドアが開かないと入居者⇒入居付け仲介業者⇒私に連絡が入った。

私の場合、自主管理といっても、入居者さんは直接私に電話しづらいのか、まずは入居付けの仲介業者に連絡して、そこから私に連絡が入ることがよくある。入居付けの仲介業者は私の物件管理業者ではないため、その報告を受けたら、その後は私がいろんな業者を手配するわけだが…。

で、私はそれからエレベーター保守点検業者に連絡した。

大至急駆けつけてもらったが、「エレベーターの昇降機」が故障したわけではなく、「エレベーターのドアモーター」が故障したとのこと。正直あまりピンとこなかったが、確かにドアの開閉があるので、モーターがあるんだろう…。もちろんすぐに交換の見積もりを出してもらった。私の勝手な予算は5万円程度だったが、20〜30万円かかると言われた。エレベーターの天井の狭いところに、どうやら小型モーターがいるようだ。

そんなに払えん!ということで、まずは安全の問題上、エレベーターを止める張り紙をして、その間に業者と知恵を絞って、安価な解決策を検討した。一度モーターをばらして修理してみる…とか、複数の選択肢を考えながら、出た結論!

業者の保有していた遊休品のモーターを使う。

これは私の運がいいというか、良い業者さんに巡り合ったというか、通常ではあり得ない解決方法だと思う。業者は利益を取ってなんぼだから、やはり新品への交換などをしたがる。しかし、私のコスト意識に負けたのか、奥の手を準備してくれた。

(※写真はイメージです/PIXTA)

正直、この業者に取ってはそんなにメリットがない話だ。しかし、モーター程度で、そんなにおカネを出したくないが、エレベーターを丸ごと交換する際には、やはり今の業者しかいない!と心に決めた瞬間だった。

もちろん、全交換した際の見積もりを出してもらったが、300万円。この物件の1年間のキャッシュフローがエレベーター交換で丸々消えていきそうだ。エレベーターを交換する前に売却すべきでは?と考えるきっかけとなった出来事でもあった。

冬の寒い時期にエアコンが故障…

■業務用エアコン故障

1、2階に店舗が入っており、物件取得後、3年目ぐらいで不調の連絡が入った。まずは取り付いているエアコンのアフターサービス部門に修理を依頼した。修理に来てくれて、修理をしたと言って帰っていったが、結局直し切ることができなかった。

交換する必要が出てきたが、

●室外機の場所が、3F入居者のベランダに設置されている⇒3F入居者との時間調整が必要

●業務用の価格が高過ぎる⇒相見積もりで複数業者の見積もりが欲しい

などの問題が出てきて、2〜3か月の時間を費やした。冬の寒い時期だったので、大至急直すべきところ、時間がかかりそうだったので、テナントには次のような交渉をした。

「前述の二つの事情のため、修繕には時間がかかりそうだから、個別に大至急ヒーターを手配しますので、時間をもらえませんか」と。

業務用エアコンは、相見積もりで数十万円の差が出てくるので、その間1〜2万円のヒーターでテナントの不満を解消できるならば、それで時間をつなごうと考えた。

しかし、その時のテナントの回答は、「実は既にヒーターを準備している。気持ちは有り難く受け取りましたので、できるだけ早く直してくださいね」と。

そんな風にして入居者に対しては、「できるだけ早く対応しようとしている」という気持ちと「不満が爆発する前の代替案」を準備しておくと、比較的友好な関係を築きながら、コストも安価に抑えられる。

瑕疵担保問題で売主を訴えようとしたが…

■シロアリ事件、瑕疵担保問題。訴訟寸前まで。

<シロアリ事件簿>

なんと、ただの雨漏れと思っていたら、シロアリ事件に発展。そのリフォーム費用は驚いたことに1100万円!

●売主に瑕疵担保請求

●保険による支払い可能性確認

●相見積もりによる工事費減額

●リフォーム費用の融資打診

頭を抱え込みながら、上記のような複数のアクションを並行して実行して、それぞれにかなりの時間を費やした。瑕疵担保問題はかなり微妙で、弁護士にも2名ほど会って相談して、訴訟直前だったが、時間もおカネも無駄なので、示談での解決策を探った。

結局、売主が支払ったおカネは50万円程度。もともと債務超過の業者で、支払いたくても払えない状況と泣きつかれて、やむなく示談で終わらせた。

リノベーションで年間108万円の収益改善に

そして、ただリフォームするんじゃ面白くないので、これを期に前向きなリフォーム、いやリノベーションを試みた。4LDKの部屋を4部屋に仕切ったシェアハウスにリノベーションした。

その結果、家賃収入が15万円⇒24万円に増えた。今までの自主管理から管理会社を入れて運営することにしたことや光熱費などを差し引いても19万円残ることになり、毎月4万円の収益改善となった。

打たれてもへこたれない。この精神が大切だ。

そして、複数業者を相見積もりした結果、家具もろもろ込みで650万円のリフォーム費用で済ませた。月額4万円だから年間48万円の収益改善。ということは、650万円のリフォーム費用は13.5年で回収できる。見かけの家賃だけを考えると、15万円/月⇒24万円/月に9万円/月アップしている。年間108万円の賃料アップだ。

仮にこの物件が利回り8%で売却できるとすると、年間108万円の賃料増は、売却価格で1350万円(108÷0.08)に当たる。650万円のリフォーム費用なんて、売却すればいつでも回収できる。

築20年超の物件、安いのはいいがトラブルが多すぎる

このように複数の見方をすれば、650万円という多額のリフォーム費用も怖くない。しかし、瞬間的にそんな多額なおカネを準備していなかったので、日本政策金融公庫からしっかり融資を受けた。

公庫も修繕費というと嫌がりそうなので、リノベーションによる収益改善です!と言いきったら、すんなり貸してくれた。きっかけはネガティブでも、結果はポジティブに。ピンチはチャンスだ。

このように、築20年を超えた物件は、振り返ってみると、設備トラブルが多発している。それを前向きに解決できるかどうか…若いうちは勉強だと思ってやっていたが、おじさんになってくると、段々めんどくさくなってくる。子供が生まれると、さらに自分の時間が取りづらくなり、それよりは、トラブルが事前に起きないためにはどうしたら良いか…という予防の意識の方が強くなった。

そこで出した結論は、比較的メンテが楽な新築だ(というよりも、中古物件価格が一気に上がってきたため、「出来上がったものを買う」ではなく、「土地から買って作り上げた方が利回りが上がる」という外的な景気要因もあったことが大きいが)。