また、テクノロジーを支える半導体分野にも大きな可能性があります。以前は、DRAM製造の会社は、グローバルで10社くらいあって互いに己の身を削る競争を行って疲弊していました。現在は3社くらいに集約されて、収益環境が大きく改善しているところに、クラウドの活用拡大に伴う膨大な半導体需要が発生しています。この分野で、シノプシスのEDA(電子設計自動化)のような半導体製造に欠かせない技術を有する企業は大きな成長期待があります。

 米国テクノロジー企業は、今後も大きな成長が期待される一方で、創造的破壊をもたらす企業とそれに翻弄される企業が生まれることには注意が必要です。たとえば、米国のITセクターのインデックスであるMSCI米国−情報技術インデックスは105銘柄で構成され、今年8月末現在のEPS成長率の平均は12.5%ですが、当ファンドのポートフォリオは38銘柄で構成し平均成長率は20.0%です。勝ち組に厳選して投資することが重要です。

 ――米国株価はハイテク企業の比率が高いNASDAQ総合指数が今年6月から史上最高値の連続して更新し、大型企業の代表指数であるS&P500も史上最高値を付けています。この高値水準から、このファンドに投資しても大丈夫なのでしょうか?

松本 米国のテクノロジー株式は、過去にも多くの高値波乱を経験しています。たとえば、2000年のITバブル崩壊では、NASDAQ総合は4800ポイントから1200ポイントまで下落しましたが、同指数は現在1万ポイントを超えています。2008年のリーマンショックの時は、米国株価は40%以上下落し、回復に3年半を要しましたが、当ファンドのシミュレーションでは1年で高値を回復しています。調整期間があっても、その後、大きく上昇し、過去の高値を塗り替えてしまう上昇力がテクノロジー株式投資の魅力であると思います。

 現在の社会でデジタル化の流れは変えられず、テクノロジー株式への投資は、資産運用になくてはならない投資になっていると思います。その中でも、イノベーション(技術革新)の中心であるアメリカの成長企業に集中投資する当ファンドは、これからの資産運用には不可欠なファンドであると考えます。

 以前、ソフトバンクグループ社長の孫正義氏が決算発表の席上で、IT企業の株式時価総額はインターネットに流通するデジタル情報量に連動していると話していました。テクノロジー企業の株価は値上がりしていますが、デジタル情報量は、今後の5Gや自動運転、テレワークの普及、モノのインターネットといわれるIoTの発展などによって爆発的に伸びていくことが予想されています。このデータ量の増大は、現在がピークということはなく、むしろ、現在をスタート地点としてこれまでとは次元の異なる成長を始めるといえます。

 その情報量の大爆発の中で、時代を捉えて大きな成長をする企業に投資するのが「USテクノロジー・イノベーターズ・ファンド」です。米国株は高過ぎると感じる方は、積立投資で少しずつ投資することも方法です。「あの時に投資していればよかった」と悔やむことがないよう、まずは一歩踏み出してみることをご検討ください。(グラフは、「USテクノロジー・イノベーターズ・ファンド(為替ヘッジなし)」と米国株式等(円ベース)の2020年年初から2020年8月末までの推移) (情報提供:モーニングスター社)