コロナ禍でも新たな挑戦へ…大津祐樹&酒井宏樹が“一般向け”オンラインコミュニティを立ち上げた理由

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 MF大津祐樹(横浜F・マリノス)、DF酒井宏樹(マルセイユ)が発起人を務めるプロジェクト『Football Assist(フットボール・アシスト)』は5月1日、新たな試みとなるオンラインコミュニティを発足させた。これまで大学サッカー選手を対象に活動してきたが、すべての人々に門戸を広げた形。大津は「いろんな方々に来てほしい」と参画を呼びかけている。

 今年1月にスタートした『Football Assist』は、現役トッププロ選手が大学生の競技・キャリア支援をするという異例のプロジェクト。大津、酒井が自らの人脈などを駆使して企業スポンサーを募ることで、学生はトレーニングジムや進路サポートを無料で利用できる仕組みとなっており、登録者はすでに5000人以上を数える。

 発足直後には新型コロナウイルス禍に襲われ、トレーニングジムの一時閉鎖や採用活動の変則化を迫られるなど、プロジェクトの根幹に関わる危機的事態も訪れた。ところが、オンラインツールを活用することでサービスを柔軟に変化させ、この窮地を臨機応変に乗り越えつつあるという。大津は次のように明かす。

「学生は部活動が停止していることもあって、身体を動かす機会が減ってしまうので、トレーニング強化支援はトレーナーとオンライン上で取り組める環境を整えました。またキャリア支援もオンラインの活用が進んでいて、アドバイザーとの面談をウェブでやっています。企業側ともオンラインで繋がることができているので、いい形で続けることができています」。

オンライン上でのトレーニング風景

■「オンラインスタジアム」発足
 一方、大きな危機は一つの取り組みをも加速させた。それが今回誕生したオンラインコミュニティ『Football Assistオンラインスタジアム』だ。大津は所属先の横浜FMで、6時間にも及ぶSNS交流イベント『Stay Home with F・マリノス』を発案し、多くのサポーターの好評を得た。そうしたコロナ禍に対応したオンライン活動は、人々のニーズを把握をするのに役立っているという。

「オンラインコミュニティはもともとやろうと考えていた取り組みでもあったんですが、今回の新型コロナでファン・サポーターと交流していて必要性を再認識しました。これまでFootball Assistの活動をする中で、サポーターや企業の方々から『何か一緒にさせてほしい』という話をたくさんもらっていたこともあり、大学生だけでなく一般の人も一緒に楽しめるコミュニティーを作ろうと考えました」(大津)。

 もっともこのようなニーズに対する試行錯誤は、大津と酒井がプロジェクトの発足以前から貫いてきた姿勢でもある。2人は2016年、『Football Assist』の原型とも言える小学生向けのサッカースクールを発足。さまざまな子どもたちと向き合うことで、より年齢層の高い大学生を支援する必要があると実感し、実際の取り組みを広げていったという経緯がある。

「僕らがFootball Assistを立ち上げて、大学生をサポートしてきた結果、もっといろいろな人から協力したいというメッセージをいただきました。活動を通して、僕らがやってきたことは間違いないと感じたので、これまでやってきた経験を次のステップにつなげて、より多くの人たちが幸せになれる形をつくっていきたいです」(大津)。

大学生支援の輪はますます広がっている

■会員が楽しめる4つの特典
 新たな取り組みである『Football Assistオンラインスタジアム』において、会員は1か月3000円のサブスクリプション契約を申し込むことで、プロジェクトに関わっていくことができる。特典は次の4点だ。

特典:大津祐樹、酒井宏樹とオンラインでコミュニケーション
オンライン会議アプリを活用し、大津と酒井が臨席するミーティングに参加できる。クローズドな空間で裏話を聞くことができる他、2人が質問を受け付ける。

会議には大津、酒井も参加

特典:オンライントレーニング
大津、酒井ら数々のトップアスリートを指導してきたトレーナー宮下純一氏が会員のトレーニングをサポートする。オンライン会議アプリで動きを確認しながら行えるため、高額なパーソナルトレーニングに近い効果が得られる。初心者コース、上級者コースがそれぞれ設定されており、運動不足に悩む人から現役アスリートまでさまざまな人が参加できる。

特典:『Football Assist』ミーティングへの参加
大学サッカー部学生を支援するプロジェクトの会議に参加できる。トレーニング支援、備品支援、キャリア支援を軸に、会員が考案した取り組みが実際のプロジェクトに反映され、大学生の未来を形づくる拠点となる。

特典:サロンメンバー限定イベントへの招待
大津、酒井が主催するイベントへの参加権が与えられる。プロジェクト発足時に大津が実施した際は、子どもたちやサポーターを中心に大盛況となった企画。ここでは参加者をサロンメンバーに限定し、ユニフォームなど豪華景品も用意される予定となっている。

発足イベントは大盛況だった

■「目的はバラバラでも良い」
 『オンラインスタジアム』で得た収益は、プロジェクト本体の学生支援に使われる。大津は「Football Assistを通じて大学生の活動を支援していきたいという気持ちは変わりません。オンラインスタジアムに参加する方々とミーティングをしながら未来を一緒に作っていきたいし、それが大学生にとっても有益になると思います」と述べ、次のように参加を呼びかけている。

「参加していただける方々の目的はバラバラでも良いと思っています。僕や酒井とコミュニケーションを取りたいという方、こういった状況なのでオンラインでトレーニングを受けたいという方、Football Assistの活動を一緒に進めていきたい方、イベントに参加したい方。どれか一つでも良いし、すべて活用していただいても良いです。僕らはコミュニケーションを取ることによって新しいものが生み出されることに楽しみを感じています。少しでも良いなと思った人に参加していただいて、より満足できるサービスを提供していきたいです」。

 会員の募集はクラウドファンディングサイト『CAMPFIRE』の特設ページ(https://community.camp-fire.jp/projects/264545/preview?token=twj531d0)で実施。入会後の交流はFacebookの非公開専用グループを使って行われる。

(取材・文 竹内達也)