デスクワークでも“痩せやすい体”に! 正しい「座り姿勢」のポイント
普段、デスクワークの人は運動不足で、太りやすさを感じて悩んでいませんか? なかなか運動の機会がなくても、少しでも痩せやすい身体を目指したいものですよね。
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もちろん、「正しい座り姿勢で痩せる」というのは現実的ではありませんが、姿勢を正すことによって、痩せやすい身体づくりは可能。
今回は姿勢調整師、姿勢科学士である道野恵美子さんに、痩せやすい身体づくりを目指す人に向け、正しい座り方を教えていただきました。
意外とやりがち! 痩せにくいNGな座り姿勢
まずは道野さんに、デスクワークの女性がやりがちな座り姿勢のうち、痩せにくい姿勢を挙げていただきました。
下顎を前に突き出す背もたれによりかかってお尻をすべり出す肩に力を入れて首を縮める亀姿勢足を投げ出す足をぱっかり開く足を組む足を椅子の脚にからめるこれらのNGな姿勢、どうしてNGなのでしょうか?
道野恵美子さん(以下、道野)「下顎を前に突き出すと、頸椎(首の骨)の自然なカーブがなくなることで、肩や背中に余分な負担がかかります。
この状態は肩こりや頭痛の原因になるだけでなく、背中の筋肉を動かしにくくなるため、背中にお肉がつきます。
背もたれによりかかってお尻をすべり出した座り方をすると、腰椎(腰の骨)を丸めた状態がクセになります。お腹を突き出して立つようになるので、ぽっこりお腹や、たれたお尻になりやすいです。
肩に力を入れて首を縮める亀姿勢は、首まわりの筋肉の働きが悪くなり、首こりや首のたるみ、二重あごの原因になります。
足についての4つの悪い姿勢は、どれも足の筋肉を使わず体を傾けたりねじったりしやすいため、バランスの悪いスタイルになる原因となります」
痩せやすい座り姿勢とは?
痩せにくくなる悪い座り姿勢があるということは、反対に、痩せやすい座り姿勢というものがあるということなのでしょうか?
道野「座り方で痩せるというわけではなく、体の部分的な負担のかかり方を変えたり、機能が低下した骨格筋や内臓の働きを変えたりすることで、基礎代謝量が変わることは期待できます。
また姿勢が変われば、筋肉のバランスやパーツの位置関係が変わることで、見た目にきれいに見えるということはあるかもしれません」
そう聞いて、ぜひ正しい姿勢で座りたいと思ったあなたに、デスクワーク中の正しい座り姿勢を教えていただきました。
デスクワーク中の正しい座り方
両足の裏をしっかり床につけるお腹の皮を伸ばす(おへその穴を縦に伸ばすイメージ)顔は正面を向き、顎を指でそっと押さえる。そして頭が背骨の上にしっかりのっている状態にする【注意ポイント】
道野「この座り方をするのがつらい場合は、悪い姿勢が固定化して自分ではどうにもならなくなっていることもあるので、無理に実施しないでください。
また椅子の座面は、やわらかいのは避けて、かためを選んでください。ちなみに長時間の車や電車や飛行機の移動時に適した座り姿勢はこれとは異なります」
オフィスで実践したいこととは?
道野さんは、この正しい姿勢とともに、オフィスで実践したいおすすめの行動についてもアドバイスしてくれました。
道野「そもそも現代の生活は座りすぎで、世界的に、長時間座っていることは血流や筋肉の代謝を低下させるため、喫煙やアルコールと同様に体に悪い行為と認知されています。
ご紹介した座り方であっても、座りっぱなしはおすすめしません。20〜30分に一度は立ったり歩いたりして、体を少しでも動かすようにすることをおすすめします。
私もオフィスで働きながら姿勢の勉強をしていた頃は、30分に一度はプリンターに印刷物を取りに行くことやトイレ、書類提出など、何かと理由を作って席を立っていました。
そうやって、自分からあえて動く機会を作ることも、姿勢を良くするコツであるとともに、代謝を良くして痩せるコツでもあります」
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自分の普段の座り姿勢を振り返り、焦った人は、ぜひ正しい座り姿勢とオフィスで積極的に動くことを意識してみましょう。
日常的に小さなことでも気遣って行くことで美ボディを目指すことができます。
【取材協力】道野 恵美子さん
姿勢調整師、姿勢科学士、JFCP認定セラピスト
ウェスタンステイツ大学 姿勢科学の国際ディプロマ取得、大阪観光大学 姿勢科学ディプロマコース修了。
会社員から体ケアの専門家にシフト。東京・恵比寿で、パーソナル姿勢ケア、エクササイズを行う、姿勢専科KCSセンター恵比寿の店長。全国の小中学校、企業、などで姿勢や体の本当の話を伝えている。