【レポ】“集団強姦容疑”で懲役刑が下され…裁判所で後悔の涙を流すスターたち

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集団強姦容疑で物議を醸した歌手チョン・ジュニョンと、FTISLAND出身のチェ・ジョンフンが実刑を言い渡された。

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裁判所は、集団で女性に性的な暴行を働き、動画を撮影・流布した容疑で裁判に持ち込まれた彼らの罪状の重さを絶えず強調した。チョン・ジュニョンには懲役6年、チェ・ジョンフンには懲役5年が宣告された。2人は法の審判を前に後悔の涙を流した。

11月29日、ソウル中央地方裁判所刑事合意29部(カン・ソンス部長判事)の審理では、チョン・ジュニョンら5人に浮上した性暴力犯罪の処罰などに関する特例法違反(特殊準強姦)などの容疑の判決公判が開かれた。

チョン・ジュニョンとチェ・ジョンフンを含む、いわゆる「チョン・ジュニョンカカオトークのメンバー」と呼ばれる被告人5人は、去る2016年1月に江原道洪川(ホンチョン)、同年3月に大邱(テグ)で酒に酔った女性を集団強姦した疑いで拘束起訴された。

また、2015年末に芸能人らが参加したカカオトークのグループトークでは女性らとの性関係を暴露し、ひそかに撮影した映像を共有。11回にわたって不法撮影物を流布した疑いも受けていた。

(写真左からチョン・ジュニョン、チェ・ジョンフン)

裁判部はこの日、チョン・ジュニョンに懲役6年、チェ・ジョンフンに懲役5年の実兄を言い渡したほか、いずれに対しても性的暴力治療プログラムを80時間履修することを命じた。児童青少年関連機関や障がい者福祉施設の就業制限5年も言い渡された。ただ、検察が請求した保護観察については棄却された。

彼らと共に起訴されたクラブ「バーニングサン」のMDキム氏と、有名アイドルグループメンバーの実兄クォン氏にはそれぞれ懲役5年と4年、そして保護観察が命じられた。芸能プロダクションの元社員ホ氏には、懲役8カ月執行猶予2年が言い渡された。

この日裁判所は、長い判決文を読み上げながら、継続的に彼らの犯罪の重大性を話した。チョン・ジュニョンとチェ・ジョンフンは初犯で年は若いにしろ、芸能人という知名度に劣らない社会的責任が必要だと強調した。「2人は大衆から大きな人気を得た歌手で、それによって得た名声と財力に匹敵する社会的責任を負担することは当然だ」としている。

裁判部は「チョン・ジュニョンとチェ・ジョンフンの場合、2016年3月に被害者と性的関係を持ったことについては、抵抗不可能な相手を姦淫したもの」と判断。容疑が浮上した当初チョン・ジュニョンは合意の上での行為だったと主張し、チェ・ジョンフンは性行為そのものがなかったと主張していたが、これは受け入れられなかった。

また、チョン・ジュニョンはカカオトークの会話内容について「自分の同意なしに違法に収集されたものであるため、証拠能力がない(違法収集証拠)」と主張していた。しかし裁判所は、「深刻に歪曲された性認識と、隠蔽された性犯罪が含まれたカカオトークを通じて明かされた公共の利益は、チョン・ジュニョンのプライバシー侵害より優位となる」とし、違法収集証拠には当たらないと判断した。

止めどない涙見せるも…「反省の色なし」と裁判部

裁判部は判決に先立って、「被告人は有名な芸能人とその友人。集団準強姦、矯正わいせつ、準強制わいせつという犯罪を犯し、これを知人らとのトークルームに共有するなどした。女性を単純な性的快楽の道具として扱った」とし、「被告人らは若年ではあるが、単純な好奇心によるいたずらと見るには罪質があまりにも深刻だ。厳重な処罰は避けられない」と明かした。

チョン・ジュニョンの行為については「酒に酔って抵抗不可能な被害者を集団で姦淫し、その様子を撮影してトークルームに流した。後で知った被害者が受ける苦痛は見当もつかないほど激しい」と伝え、チェ・ジョンフンの主張に対しては「強制わいせつに関しては無罪」としながらも、「反省の色が見えない」と指摘している。

「チョン・ジュニョンに関しては容疑の一部を認めて反省している点、同様の犯罪で処罰されたことがなく、資格停止以上の刑を受けたことがない点を考慮した。チェ・ジョンフンは、酒に酔った被害者を集団で姦淫し、その後反省していない」

判事の判決に、被告人らは深いため息をついてうなだれた。チョン・ジュニョンとチェ・ジョンフンは昨今の状況を受け入れがたいとでも言うように、涙を止めることができなかった。しかし、遅れた後悔も無駄だった。裁判部の判断の通り、スターとして愛された2人は歪んだ性認識と反省の色が見えない態度を示し、芸能人を夢見ていたという被害者たちに消えない傷を残した。

これに先立って11月13日に行われた結審公判では、「罪質と、被害者との合意が実現していない点を考慮した」としてチョン・ジュニョンとチェ・ジョンフンにそれぞれ懲役7年と5年が求刑されていた。

共に起訴されたキム氏とクォン氏にはそれぞれ懲役10年、ホ氏には懲役5年が求刑されていたが、彼らに関しては半分近く少ない量刑が決定された。ホ氏に関しては執行猶予を宣告するなど、検察の求刑とは大きな差がつけられた。

このような裁判所の判断を踏まえると、芸能人という職業を通じて富と名声を享受したチョン・ジュニョンとチェ・ジョンフンは、それだけ背負い責任も重いことがうかがえる。

ただ、被告人は一審判決以降、一週間以内に控訴できる。結果はもう少し見守る必要がありそうだ。一時は多くのファンから声援と愛を一身に受けたスターらが、芸能人としての責任を持って自らの罪を心から反省することを願う。